2008年にザッポスは、当初目標より2年前倒しで売上10億ドルを達成。フォーチュン誌が「働きがいのある企業100」ランキングにも選出された[13][14]。
2009年にザッポスはアマゾンとの買収話を検討開始した[15]。ザッポスの取締役会内部では、5名中2名(シェイとリン)はザッポス企業文化の独立性確保を懸念していたが、他の3名は金融危機かの環境を考慮、利益を重視して推進を主張した。当初はシェイとリンは取締役会の多数を確保する検討したが、2億ドルが必要だった。その頃、アマゾン・ドット・コム幹部が買収提案を持ち込んだ。アマゾンのジェフ・ベゾスとの長時間の討議の結果、アマゾンがザッポスを独立経営のまま運営させる可能性があるとして、交渉を継続。2009年7月、アマゾンがザッポスを株式交換の形で9億4000万ドルで買収すると発表[16][17][18]。
2012年にザッポスは、ケンタッキー州の自社倉庫を閉鎖すると発表した[19]。ケンタッキー州倉庫の社員はアマゾン管理下に入る。 2012年にザッポスは自社コンピューターシステムがハッキングされ、2400万人の顧客情報が流出したと発表[20]。本件では団体訴訟に発展している。改築・ザッポス入居前のラスベガス・ダウンタウンの旧市庁舎 2013年に本社をネバダ州ヘンダーソンから同州ラスベガス・ダウンタウンに移した。シェイはラスベガス・ダウンタウン再開発計画を主導しており、4800万ドルでラスベガス旧市庁舎を改築[21][22][23][24]、入居した。 2015年から自主管理の仕組みである「ホラクラシ―」を本格的に導入。同年3月30日に、CEOのトニー・シェイは全社員向けにメールで「新しい組織体制『ホラクラシ―』に賛同できない人は、4月30日までに申し出てください。3か月分の給料を退職金として差し上げます」と通達。それを受けて、4月30日には全社員の約14%にあたるおよそ210人の自主退職者を出した。 「ホラクラシ―」とは、従来型の階層型組織を、いくつもの「サークル」により構成される、よりフラットな組織に変革するというもの。企業運営における課題ごとに「サークル」が形成され、その中で構成員各自が権限と責任をもって仕事を遂行することから、「上司不在」の経営体制と評される。ザッポスのように社員数が1,000人を超える企業のホラクラシ―導入は、これまでに類を見ない、史上最大級の導入事例として注目されている。[25]
その後
参照
Amazon.com,アパレル関連ECサイトのZappos.comを買収へ - ニュース:ITpro
⇒アマゾンが800億かけても買収したかった「ザッポスの奇跡」:In the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ
トニー・シェイ〔Zappos.com CEO〕アマゾンが欲しがった靴のネット通販経営者はツイッターフォロワー170万人をどう生かしたか 。賢者の知恵 。現代ビジネス <講談社>
関連項目
トニー・シェイ - 創業者、台湾系アメリカ人
Amazon.com
Twitter
脚注[脚注の使い方]^ アパレル関連ECサイトのZappos.comを買収へ - ニュース:ITpro Amazon.com