YASHA-夜叉-
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この項目では、吉田秋生の漫画について説明しています。

ハヤトコウジの漫画については「YAKSA -ヤシャ-」をご覧ください。

その他の「夜叉」、「ヤシャ」については「ヤシャ」をご覧ください。

YASHA-夜叉-
漫画
作者吉田秋生
出版社小学館
掲載誌別冊少女コミック
月刊フラワーズ
レーベルフラワーコミックス
発表号別冊少女コミック:
1996年7月号 - 2002年5月号
月刊フラワーズ:
2002年6月号 - 2002年8月号
巻数全12巻
全6巻(文庫)
ドラマ
原作吉田秋生
監督佐藤嗣麻子阿部雄一山本邦彦
制作テレビ朝日国際放映
放送局テレビ朝日系
放送期間2000年4月21日 - 6月30日
話数全11話
その他主題歌

スティング「デザートローズ」
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画テレビドラマ
ポータル漫画テレビドラマ

『YASHA-夜叉-』は吉田秋生の漫画作品、及びそれを原作としたテレビドラマ
概要

別冊少女コミック』(小学館1996年7月号から2002年5月号、『月刊フラワーズ』創刊に伴い連載誌が移動となり、同誌に2002年6月号から8月号にて連載された。コミックスは全12巻が刊行されている。

第47回(2001年度)小学館漫画賞受賞。

本作は独立した物語であるが、作者の過去作である「BANANA FISH」と作品世界を共有し、「BANANA FISH」のサブキャラクターであった少年シン・スウ・リンが逞しく成長し、華僑の頂点に立つ若き青年実業家となって登場する(共通するのは世界観だけで「BANANA FISH」の直接の続編ではない)。また、その頃を思い出させるような台詞もシンの口により語られるので、前作を知っていればより楽しめる内容となっている。

また、2003年8月からは『月刊フラワーズ』にて本作の続編となる「イヴの眠り」が連載された。こちらは本作の主人公・静の娘が新たな主人公となり、登場人物たちのその後が描かれている。

『月刊フラワーズ』2002年12月号に、本編で明かされなかった謎解きと『イヴの眠り』とを繋げるエピソードを描いた「魂送り(マブイウクリ)」、同誌2003年1月号に本作の登場人物ケン・クロサキとルー・メイの出会いのエピソードを描いた『ハウメアの娘』がそれぞれ発表されている。なお、これらの作品は単行本『イヴの眠り』第1巻に収録されている。

2003年8月には作品世界のガイドブックとして、フラワーコミックスより『YASHA OFFICIAL GUIDEBOOK FIRST GENERATION』が発売されている。
あらすじ

このあらすじは、原作マンガ全12巻をもとに作成している。
奥神島での子ども時代
有末比佐子の息子、静は沖縄の奥神島で普通の子どもと同じように愛されながら育てられてきた。しかし、静はネオジェネシス社の遺伝子技術により、神経細胞成長因子を組み込まれた受精卵を比佐子の子宮内に胚移植して誕生した、人工的な天才児(新しい人類)であった。静が12歳のとき、雨宮協一郎に発見され、静を逃がそうとした比佐子は、静の目の前で米軍により射殺され、静はネオジェネシス社に拉致される。
ジェネシス社主席研究員
静は母を目の前で殺された精神的ショックから心を閉ざしてしまうが、ライアン博士と世話係兼ボディーガードのケン・クロサキの尽力により立ち直る。静はネオジェネシス社の財産として英才教育を受け、ウイルス学の主席研究員となり、18歳で博士号を授与される。ライアン博士はジェネシス社における静の奴隷的な立場を憂慮し、日本に行くことを勧める。
洛北大学研究員として来日
静は東京の洛北大学で篠原教授のウイルス研究室に入る。ネオジェネシス社の主席研究員に対する護衛のため、ケンとメイヨーが同行する。静は6年ぶりに奥神島の幼なじみの永江兄弟(茂市、十市)、反町鉄男、比佐子の兄の有末医師と再会する。静は自分と瓜二つの雨宮凜から「兄さん」と呼ばれとまどう。静と凛の遺伝子パターンは全く同一であった。静は米国帰国を強要するネオジェネシス社と敵対し、ケンたちはライアン博士との契約を優先し、静の護衛を継続する。
CKV(キャッツ・キル・ウイルス)
静は篠原研究室の今井とともに、新宿の感染症で死亡した人の脳からウイルスを発見する。静は遺伝子パターンを見て、このウイルスがCKVであることを知って驚く。CKVはジェネシス社から流出し、米国で18年前に200人以上の死者(致死率90%)を出した危険なものである。元は無害なレトロウイルスであったが、ジョナサン・スミスらが遺伝子組み替えに使用するため、神経細胞成長因子を組み込んだことで危険なCKVに変異した。最大の危険性は脳にも感染することであり、脳感染者は100%死亡している。雨宮家で静は凜がCKVの毒性を弱めたウイルスを開発し、流出させたことを聞かされる。
国立科学研究所
静は公安警察に拘束され、自衛隊が警護し、アルファ製薬が運営する国立科学研究所に送られる。雨宮家では、「新創世記」計画のため米国側関係者が集り、茶会が開かれる。人種差別を声高に叫ぶドナルド・ゴールドバーグは射殺され、残りの米国側メンバーには脳に感染するウイルスが含まれるお茶を飲まされ、ほどなく認知症となる。静は検査され、運動における小脳モデルの完成が異常に早く正確あること、静と凜の間には強い脳共鳴性があることが確認される。自衛隊員のすきを突いて銃を奪った静は、混乱の中で救出にきたケンとメイヨーとともに研究所を脱出する。
洛北大学からのバイオハザードと感染の拡大
凜は洛北大学研究室を機能停止させるため、伊東研究員をCKVに感染させ、洛北大学に送り込み爆発させる。研究室はバイオハザードとして封鎖され、警備員2名、鈴木助手と茂市が感染する。静の血液から作った血清に鈴木助手と茂市は反応するが、最終的には2人は脳症により死亡する。静は武装闘争を決意し、ネオジェネシス社時代に搾取した巨額の資金を使用して、ケンを含む5名を私兵として雇う。静たちは国立科学研究所を始めとして、雨宮グループの関連施設を次々と破壊していく。その一方で、洛北大学を起点とするバイオハザードは拡大し、死者は1万人を超え、都市は荒廃し、市民の間に銃が広く出回るようになる。
静と凛の精神共鳴
静たちは雨宮ケミカル創立記念パーティで銃撃戦となり、脱出するときシン・スウ・リンと出会う。茂市の葬儀から戻った十市と鉄男を見て、静は茂市の死のフラッシュバックにより強い発作を起こす。静が断片的に思い出す記憶は、精神共鳴により凜にも伝わり、雨宮は遺伝子操作技術が記されたジョナサン・スミスの日記の存在を知る。茂市の死に対する静の強い憎悪の感情は、再び凜と共鳴し、静は雨宮家で祖父に虐待され、ついには祖父を殺害する凜のイメージを感じ取り、絶叫する。凜は「いっつもお母さんをひとり占めして」と子どものように泣き叫ぶ。
三上尊の苦悩
凜は洛北大の秘密の研究所を突き止め、破壊し、有末医師を拉致する。有末医師を人質にとられ、雨宮家に向かう前に、静は「やつらのいいなりにされるようなことがあったら、その時はおれを殺してくれ」とケンに依頼する。「新創世記」計画の自衛隊側トップは静の処刑を迫るが、雨宮はこれを拒否する。スミスの日記は奥神島に残されている可能性が高いことから、雨宮は有末医師の命と引き替えに日記を探してこいと命令する。有末医師の処分を買って出た三上尊は、腹心の部下を殺害してまで有末医師を助ける。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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