Windows_Media_Player
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Windows Media Player
Microsoft Windows コンポーネント
詳細
標準提供MME搭載のWindows 3.0以降[1]

Windows Media Player(ウィンドウズ メディア プレーヤー、略称WMP)は、マイクロソフトが開発しているメディアプレーヤーである。

Windows 3.0 with Multimedia ExtensionsからWindows 11にかけての標準のメディアプレイヤーであった。Windows 11においては2022年、Grooveミュージックの後継ソフトが「Media Player」としてリリースされ、標準のメディアプレイヤーとなったことに伴い、本ソフトはレガシー扱いとなり「Windows Media Player Legacy」と改名して提供されている。
概要

Windows Media Playerの原型である「Microsoft Media Player」は当初Windows 3.0の頃にマルチメディアエクステンションを追加することで実装され、Windows 3.1以降ではオペレーティングシステム (OS) 標準で付属している。その機能を拡張する形で「Windows Media Player」がWindows 95/NT 4.0以降で別途配布されるようになり、Windows 2000以降で標準搭載されるようになった。バージョンを重ねる毎に操作性や再生できるマルチメディアファイルの拡張、インターネット接続によるストリーミング再生、デジタル著作権管理 (DRM) の対応などを行い、今日に至っている。

ブロードバンド環境の普及に伴い、映画アニメなどのストリーミング配信にもWindows Media Playerを採用するウェブサイトは多く存在している。しかし、著作権の保護を目的として映像にDRMを導入しているケースが多く、DRMが導入されている作品を鑑賞するには最新バージョンを利用することが要求されている。そのため、最新バージョンを利用できないWindows XPより前のWindows2000Meなど)、Mac OSなどでは鑑賞できるコンテンツが制限される。

2004年欧州委員会によってWindows XPなどのOSにWindows Media Playerがバンドルされていることが競争法に違反しているという判断がなされ、マイクロソフトは要求を受けてWindows XP Home Edition/ProfessionalからWindows Media Playerが除かれたHome Edition N及びProfessional Nを発売した。「マイクロソフトの欧州連合における競争法違反事件」も参照

また、2006年には韓国でも公正取引委員会から独占禁止法違反だと裁定され、マイクロソフトはMedia Player及びインスタントメッセンジャーサービス機能を削除したWindows XP KN/Kを発売することを決めた。
機能

Windows Media Player 6.4以前の初期のバージョンでは単にメディアファイルを再生する機能しか用意されていなかった。しかし、ブロードバンド環境の普及に伴い、Windows Media Player 7からブロードバンドコンテンツの再生やジュークボックスによる一元管理機能、音楽CDからの音楽取り込み機能などが搭載された。

ただし、幾分機能が追加されている事もあり、環境にもよるが動作は多少重めである。また、Windows XP(Windows XP Media Center Editionを除く)以前や、Windows Vistaの消費者向けの下位エディションおよびビジネス向けエディションや、Windows 7であっても下位エディションではMPEG-2デコーダおよびWindows Media Centerを標準で搭載していないためDVD-Videoの再生ができない。なお、Blu-ray Discをはじめとする第3世代光ディスクなどの再生に関してはすべてのバージョンで非対応。これら非対応の光ディスクを再生する場合、Windows Media Playerのほかに、サードパーティに含まれるMPEG-2デコーダが必要となる。なお、これらであってもメーカー製パソコンでは、PowerDVDWinDVDなどのデコーダがバンドルされていることが多い[2]
Microsoft 楽曲データベース

Windows Media Player 7より、オンライン接続によってアルバム情報をマイクロソフトの管理するデータベースから取得するサービスが始まった。しかしながら、ユーザー登録による誤情報が多く、更には作品のメーカーであっても優先的に情報を修正できないなど、問題点も多い[3]
Windows 版
Microsoft Media Player 3.x - 5.x

Windows Media PlayerでないWindows従来のMicrosoftメディアプレーヤーは、Windows 3.1/95/98およびNTに標準的に搭載されていたメディアプレイヤーソフトである。マルチメディアエクステンションの導入でWindows 3.0にも追加できたほか、後述のように少なくともWindows XPやWindows Server 2003の頃までは搭載されていた。バージョン番号は基本的にこれらのWindowsのバージョン(すなわち3.x - 5.x)に対応しているが、Video for Windows (VfW) を追加したWindows 3.1では例外的に3.15が与えられた[4]。実際Windows 3.1ではVfWの追加により95以降のメディアプレーヤーに似た外見になったほか、いくつかのオーディオ・ビデオ関連コーデックが追加され、別ウィンドウで映像の再生に対応するなど機能が強化された。

Windows 95/NT 4.0以降でWindows Media Player 6以降が搭載されている場合、Windows従来のMicrosoftメディアプレーヤーは直接目にする機会が無くなった。しかしXPの頃までは「mplayer.exe」(9x系)や「mplay32.exe」(NT/2000/XP)のファイル名で付属していたため、Windows Media Playerとは別に、従来のMicrosoftメディアプレーヤーを実行することができた。Windows Media Player 6.4を導入すると標準ではオーディオCDの再生に対応しなくなるが、従来のMicrosoftメディアプレーヤーを起動すればオーディオCDも再生できた。ただし後のバージョンのWindows Media Playerのようなデジタル再生には対応していないため、CD-ROMドライブのオーディオ出力をサウンドボードに接続しておく必要があった。
Windows Media Player 6

Windows 2000に標準搭載。後述のようにWindows MeやXPにも標準搭載されている。Windows 95/98/NT 4.0向けに単体配布もされた。特にInternet Explorer 5.5や6にはコンポーネントの一部として付属しており、Internet Explorer (IE) のインストールと同時にインストールできた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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