コマンド プロンプトで表示される内部バージョン番号はWindows 10と同じ「NT 10.0(バージョン 10)」となっている[128]。
(製品版リリース当初のビルドは 10.0.22000.194) Windows 11は64ビット版のみの提供となり、32ビット版の提供が終了した。レガシーBIOSのサポートも終了され、セキュアブートとTPM 2.0を備えたUEFIファームウェアシステムが必要となった[177]。32ビット版の提供終了とBIOSのサポート終了はWindows 95のリリース以来、サーバOS以外では初めてのケースとなる[190]。 正式発表と同時にアップグレード可能な環境であるかをチェックするツール「PC正常性チェック」がマイクロソフトより配布されたが[191]、2021年6月28日(現地時間)に配布が一時停止し[192][193]、2021年9月15日に再度配布された[194][195][74]。 当初このツールはどのコンポーネントが要件を満たしているのか・満たしていないのかを表示する機能が無く、ユーザーから期待されていた水準に達していなかったとして一時的に撤回されていたが、再度の配布に際し各コンポーネントの対応状況が確認できるように改良された[196]。 こういった厳しいシステム要件にもかかわらず、プレリリースされたプレビュー版のWindows 11では、インストールメディアを編集することで、レガシーBIOSを搭載し、セキュアブートやTPM 2.0を搭載していないシステムにもインストールすることができる[197][198][199]。これは、新しい要件の多くがビジネス上の理由から課されたものであり、Windows 11の機能に対する実際の技術的要件ではないことを示す証拠とも見なされている[200][201]。 OEMメーカーはマイクロソフトの承認があれば、TPM 2.0を備えないパソコンを出荷できるとされているが[175][202]、この措置はロシアや中華人民共和国といったネット検閲が実施される国や先進国よりも廉価な機種を販売する途上国を対象にしたものとみられている[203][204][205][120]。 2021年8月末にマイクロソフトは最低要件を満たしていない古いパソコンでも、Windows Updateによるアップグレードはできないものの、「メディア作成ツール」を通し、ISOイメージを用いた「手動」でのインストールであれば可能であると明らかにした[206]。 一方で、要件を満たすパソコンで「99.8%」安定性が向上するのに比べ、最低要件を満たさないパソコンの場合、「クラッシュする可能性が52%高まる」としているほか[76][77]、インストール後にWindows Updateでドライバーを提供しない可能性を示唆[77][207]、「推奨」はせず[77]、あくまでシステム要件を満たさないパソコンへのインストールは「自己責任」で行うこととした[77][207]。 また、10月5日の公開時にもシステム要件を満たしていないTPM 1.2以上のUEFIファームウェアシステムを搭載したパソコンについて、「レジストリ エディター」を使用してレジストリに変更を加え、アップグレード時のシステム要件の確認を「回避」することによって強制的にアップグレードを行う方法がマイクロソフトによって公開されたが、これについても「重大な問題が発生する可能性がある」として非推奨とした上で、アップグレード後の更新プログラムの配布を「保証しない」と述べており、マイクロソフトはWindows Updateを使用した、システム要件を満たすパソコンへのアップグレードを引き続き推奨している[208][198][209][210][211][199][212][213][214]。 インストールメディア作成ソフト、Rufusのバージョン3.16では、特定の設定を変更することでレジストリの改変を行わなずに要件を満たさないPCにWindows 11をインストールできるようにするインストールメディアを作成できるようになった。ただし、この方法の場合は作成したUSBメモリ・DVDからの起動が必要となる[215]。「Microsoft Windows 11#評価」も参照 「Windows 11 インストールのシステム要件」[216]コンポーネント基本要件 (2024年現在、AMDはZen+以降、インテルはCore Xシリーズ(7000X番台)、およびXeon Wシリーズ、およびKaby Lake RefleshとGemini Lakeを含む第8世代Core(8000番台)以降[217]でアップグレード可能)[218]
システム要件
プロセッサ互換性のある1GHz以上で2つ以上のコアを持つ64 ビットプロセッサまたはシステム・オン・チップ (SoC)