代替テキストはプレーンテキストで(HTMLやウィキリンクなどのマークアップを使わないでください)、1行で書いてください。内容は中立的な観点、検証可能性、独自研究は載せない、存命人物の伝記などの方針に従わなければならず、また個別参照法が使えないため画像から明らかでないことは記載すべきではありません。スクリーンリーダーは代替テキストの後にキャプションを読み上げるので、両方とも同じ内容を書くのはできるだけ避けてください。
文脈の重要性ファッションに関する記事でなければ、この画像(エリザベス2世の写真)の代替テキストは「黒い帽子をかぶっている年配の女性」とすべきではありません。
画像の文脈は大事です。World Wide Web Consortium(W3C)が発表したWeb Content Accessibility Guidelines(WCAG)2.0では編集者に対し、下記の設問を考慮するよう推奨しています[6]。
この非テキストコンテンツはなぜそこにあるのか?
どんな情報を提供しているか?
その非テキストコンテンツの目的は?
その非テキストコンテンツが使えない場合、どんな文字列を用いて同じ情報を伝達するか?
例えば、ナポレオン・ボナパルトの画像は下記の場合に使われます。(もちろん、これ以外の状況もあります) 画像内に読者が理解するのに大事な文字が含まれている場合、代替テキストもその文字を含むべきです[1]。日本語やラテンアルファベットに無い文字は、カタカナ表記するか翻字してください。ユニコードをサポートしていないスクリーンリーダーは、これらの文字を読みあげられないことがあります。 3種類の歯ブラシの比較 (記事キャプションの説明だけで十分の場合) 記事における画像はサムネイルとキャプションで構成されます。キャプションは全ての読者が見られ、HTMLマークアップ、ウィキリンクや脚注を含むこともあります。Infoboxも画像とそのキャプションを含むことが多いです。良いキャプションは手短に画像の内容と記事との関係を説明し、誰が見ても明らかなことは省略します。 キャプションが画像の内容と画像を表示する目的を十分説明できた場合、代替テキストで再び説明する必要はありません。その代わりに|alt=キャプションを参照を指定します。また、画像近くの文が説明している場合は|alt=隣の文を参照を指定します[7]。 地図、図表とグラフにおいて、画像に含まれる要素の色、位置、大きさは重要ではありません。その代わり、画像で示しているデータの説明に集中してください。例を挙げると、グラフの代替テキストに「6月、7月、8月の売り上げ」、gifダイアグラムの代替テキストに「動いているロータリーエンジン」を指定することは適切です。化合物の構造式はIUPAC命名法で曖昧性なく表記することができ、薬の{{Drugbox}}や化学物質の{{Chembox}}ではこの構造式の表記法を組み込んでいます。 |alt=と指定することで、MediaWikiのソフトウェアはマークアップをHTMLに変換するとき、imgタグに空白のalt属性を生成します。画像にリンクがついている場合、スクリーンリーダーはalt属性を読み上げようとするが、それが空白の場合はリンク先のファイル名を読み上げます(例えば、「スラッシュ green アンダースコア tick」)。ウィキペディアの記事内に置かれる画像の大半は解像度のより大きい画像とライセンス、帰属に関する情報が含まれる解説ページにリンクしています[注 1]。 ウィキペディアの記事ではファイルの解説ページにリンクしない画像が含まれる場合もあります。このような画像では|link=|alt=と両方に空白を指定して、スクリーンリーダーが画像を無視するよう仕向けるべきです。ただし、解説ページにリンクしないことが許可されるのはパブリックドメインにあるか、CC0でライセンスされている画像に限られます。何らかの帰属が必要な場合、解説ページへのリンクを消してはいけません。 なお、ほかの記事へのリンクが張られている画像に対しては代替テキストにリンク先を指定し、「ソート」のように何らかの機能が含まれる画像に対しては代替テキストにこの機能の名前を指定してください。読者はすでにそれがリンクであることを知っており、またマウスを使っているとは限らないため「?へのリンク」や「ここをクリック」は指定しないでください[9]。 代替テキストの例マークアップ一般的なブラウザスクリーンリーダー説明
偉大な将軍に関する記事において、その一例を記している場合。代替テキストにはナポレオンの名前を書くべきです。
ナポレオンの記事において、彼の顔を示す場合。代替テキストでは必要があればナポレオンの顔について記述するのも手です。
ナポレオンの肖像画の記事(英語版)の場合、代替テキストはその肖像画について書くべきです。
文字を含む画像
キャプションと近くの文|alt=キャプションを参照
地図と図表
テンプレートとギャラリー
テンプレート
{{Infobox}}や{{Location map+}}など多くのテンプレートは代替テキスト指定にalt引数を使用しています。このような引数がないテンプレートでは引数の追加を提案してください。
ギャラリー
<gallery>タグではMediaWiki 1.18以降、代替テキストが使えます[8]。{{Gallery}}と{{Multiple image}}でも代替テキストを指定できます。
タイムライン
<timeline>タグ
数式
<math>タグ
リンクと帰属
例
[[ファイル:Dannebrog.jpg|thumb|center|upright=0.75|alt=赤い背景に白い十字の旗で、旗の十字の縦棒はやや左寄りになっている。|世界最古で今も使われている[[国旗]]は[[デンマーク]]が13世紀から使われている[[デンマークの国旗|ダンネブロ]]である。]]世界最古で今も使われている国旗はデンマークが13世紀から使われているダンネブロである。リンク 画像 赤い背景に白い十字の旗で、旗の十字の縦棒はやや左寄りになっている。世界最古で今も使われている リンク 国旗は リンク デンマークが13世紀から使われている リンク ダンネブロである。「旗」の記事での使用を想定しています。画像の目的はデンマークのダンネブロ旗の形を示すためにあるので、平面の旗の画像でも同じ目的を果たせます。従って旗がはためいていることや旗竿や空(そら)は重要ではありません。
[[ファイル:Glass-half-full.jpeg|thumb|center|upright=0.75|alt=蛇口から浄水が出ている。|水道水フッ化物添加は[[飲料水]]の見た目、味と匂いに影響しない。]]水道水フッ化物添加は飲料水の見た目、味とにおいに影響しない。リンク 画像 蛇口から浄水が出ている。 リンク 水道水フッ化物添加は リンク 飲料水の見た目、味と匂いに影響しない。水道水フッ化物添加での使用を想定しています。この写真は記事文章を装飾するために使われています。画像がリンクになっているので代替テキストが必要であり、キャプションが画像の内容を説明しないため、代わりに代替テキストが内容を少し説明します。
[[ファイル:Blair Bush Whitehouse (2004-11-12).jpg|thumb|center|upright=0.75|alt=トニー・ブレアとジョージ・W・ブッシュが記者会見で握手する。|2004年11月12日、ブレアとブッシュが中東の和平戦略について合意した。]]2004年11月12日、ブレアとブッシュが中東の和平戦略について合意した。リンク 画像 トニー・ブレアとジョージ・W・ブッシュが記者会見で握手する。2004年11月12日、ブレアとブッシュが中東の和平戦略について合意した。この写真は2人が記者会見で握手しているシーンですが、2人の身分はこの写真が選ばれた理由の1つなので重要な情報であり、代替テキストは「男性2人が握手する」とすべきではありません。また写真からはわからないので「ホワイトハウスのイーストルーム
代替テキストの特例マークアップ一般的なブラウザスクリーンリーダー説明
[[ファイル:Commons-logo.svg|frameless|upright=0.23|border|center|link=Commons:Special:Search|ウィキメディア・コモンズを検索]]ウィキメディア・コモンズを検索リンク 画像 ウィキメディア・コモンズを検索画像はウィキメディア・コモンズのアイコンであり、その目的はコモンズの検索ページへのリンクを提供することにあります。この場合、大事なのは画像の見た目ではなくその機能にあるので、代替テキストを画像マークアップのキャプションとして指定することで代替テキストは同時にリンクのタイトルにもなります。