Wikipedia:画像の代替テキスト
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なぜなら、スクリーンリーダーはリンクの目的を説明するために代替テキストを読み上げ、それがないときは画像のファイル名を読み上げるからです[4]。これはほとんどの場合、役に立ちません。例えば、上記のナポレオンの例では、スクリーンリーダーが「リンク 画像 Jacques ハイフン Louis アンダースコア David...」などと読み上げてしまいます[5]

装飾用の画像(情報がなく、審美的な目的でのみ配置される)には代替テキストを必要ではありません。このような画像に対しては、代替テキストがなくともキャプションだけで十分ですが、alt引数に空白を指定すべき場合は画像にリンクが貼られていない場合だけであり、リンクを貼らないことには厳しい要件があります(後述)。そのため、このような場合は短いながらも少しは役に立つ代替テキスト(|alt=写真、|alt=絵画、|alt=彫刻など)を指定してください。なお、キャプションが画像の内容を記述していない場合は代替テキストで手短に述べることもできます。
代替テキストを必要とする方

代替テキストを必要とする方は下記があります。

スクリーンリーダーを使ってテキストを音声や点字に変換している視覚障害者。スクリーンリーダーの例としてJAWSNVDAOrcaなどがあります[3]

Lynxなどのテキストブラウザを利用する読者や画像を表示しない設定にした読者(一例としてはWikipedia Zeroがあります)[3]

検索エンジンのボット[3]

ウィキペディアをスクリーンリーダーで読むには慣れが必要で、経験の積んだユーザーはテキストを一部聞いただけで「この文の続きは聞かなくでもいいので飛ばそう」といった判断ができるようになります。スクリーンリーダーに慣れる代わりに、ページの内容をスクリーンリーダーが読み上げる語句に置換するMozilla FirefoxのFangsアドオンをインストールして体験することもできます。
代替テキストの書き方
基本

代替テキストは「バスケットボールの選手」や「トニー・ブレアジョージ・W・ブッシュと握手」のように短く書くべきです。これより長く書かなければならない場合は最も大事な内容をはじめの数語で書くべきです。そうすることで、スクリーンリーダーの利用者はポイントとなる内容がわかった途端、代替テキストの残りを飛ばして次へ移ることができます。とても長い解説は代替テキストではなく、本文で書いてください[1]。なお、MediaWikiではHTMLのlongdesc属性(英語版)が使えません。また、すべての読者は要素が画像であることがわかっているので、「?の画像」のくだりを代替テキストにつける必要はありません。

代替テキストはプレーンテキストで(HTMLやウィキリンクなどのマークアップを使わないでください)、1行で書いてください。内容は中立的な観点検証可能性独自研究は載せない存命人物の伝記などの方針に従わなければならず、また個別参照法が使えないため画像から明らかでないことは記載すべきではありません。スクリーンリーダーは代替テキストの後にキャプションを読み上げるので、両方とも同じ内容を書くのはできるだけ避けてください。
文脈の重要性ファッションに関する記事でなければ、この画像(エリザベス2世の写真)の代替テキストは「黒い帽子をかぶっている年配の女性」とすべきではありません。

画像の文脈は大事です。World Wide Web Consortium(W3C)が発表したWeb Content Accessibility Guidelines(WCAG)2.0では編集者に対し、下記の設問を考慮するよう推奨しています[6]

この非テキストコンテンツはなぜそこにあるのか?

どんな情報を提供しているか?

その非テキストコンテンツの目的は?

その非テキストコンテンツが使えない場合、どんな文字列を用いて同じ情報を伝達するか?

例えば、ナポレオン・ボナパルトの画像は下記の場合に使われます。(もちろん、これ以外の状況もあります)

偉大な将軍に関する記事において、その一例を記している場合。代替テキストにはナポレオンの名前を書くべきです。

ナポレオンの記事において、彼の顔を示す場合。代替テキストでは必要があればナポレオンの顔について記述するのも手です。

ナポレオンの肖像画の記事(英語版)の場合、代替テキストはその肖像画について書くべきです。

文字を含む画像

画像内に読者が理解するのに大事な文字が含まれている場合、代替テキストもその文字を含むべきです[1]日本語ラテンアルファベットに無い文字は、カタカナ表記するか翻字してください。ユニコードをサポートしていないスクリーンリーダーは、これらの文字を読みあげられないことがあります。
キャプションと近くの文|alt=キャプションを参照

3種類の歯ブラシの比較

(記事キャプションの説明だけで十分の場合)

記事における画像はサムネイルとキャプションで構成されます。キャプションは全ての読者が見られ、HTMLマークアップ、ウィキリンクや脚注を含むこともあります。Infoboxも画像とそのキャプションを含むことが多いです。良いキャプションは手短に画像の内容と記事との関係を説明し、誰が見ても明らかなことは省略します。

キャプションが画像の内容と画像を表示する目的を十分説明できた場合、代替テキストで再び説明する必要はありません。その代わりに|alt=キャプションを参照を指定します。また、画像近くの文が説明している場合は|alt=隣の文を参照を指定します[7]
地図と図表

地図、図表とグラフにおいて、画像に含まれる要素の色、位置、大きさは重要ではありません。その代わり、画像で示しているデータの説明に集中してください。例を挙げると、グラフの代替テキストに「6月、7月、8月の売り上げ」、gifダイアグラムの代替テキストに「動いているロータリーエンジン」を指定することは適切です。化合物構造式IUPAC命名法曖昧性なく表記することができ、薬の{{Drugbox}}や化学物質の{{Chembox}}ではこの構造式の表記法を組み込んでいます。
テンプレートとギャラリー
テンプレート
{{
Infobox}}や{{Location map+}}など多くのテンプレートは代替テキスト指定にalt引数を使用しています。このような引数がないテンプレートでは引数の追加を提案してください。
ギャラリー
<gallery>タグではMediaWiki 1.18以降、代替テキストが使えます[8]。{{Gallery}}と{{Multiple image}}でも代替テキストを指定できます。
タイムライン
<timeline>タグは代替テキストのない画像を生成します。表組みを使うとき、表の内容の要約をsummary属性に指定することでスクリーンリーダーに読み上げらせることができます。(なお、HTML 5ではsummary属性が非推奨になっています)
数式
<math>タグは数式の生成に使われますが、レンダー結果を画像か文字として出力されるのかは個人設定によります。簡単な数式の場合、altパラメータを使って日本語に翻訳することが推奨されますが、複雑な数式は説明が難しく、altパラメータを指定せずにマークアップを読み上げらせるのが最良の選択かもしれません。
リンクと帰属

|alt=と指定することで、MediaWikiのソフトウェアはマークアップをHTMLに変換するとき、imgタグに空白のalt属性を生成します。画像にリンクがついている場合、スクリーンリーダーはalt属性を読み上げようとするが、それが空白の場合はリンク先のファイル名を読み上げます(例えば、「スラッシュ green アンダースコア tick」)。ウィキペディアの記事内に置かれる画像の大半は解像度のより大きい画像とライセンス、帰属に関する情報が含まれる解説ページにリンクしています[注 1]

ウィキペディアの記事ではファイルの解説ページにリンクしない画像が含まれる場合もあります。このような画像では|link=|alt=と両方に空白を指定して、スクリーンリーダーが画像を無視するよう仕向けるべきです。ただし、解説ページにリンクしないことが許可されるのはパブリックドメインにあるか、CC0でライセンスされている画像に限られます。何らかの帰属が必要な場合、解説ページへのリンクを消してはいけません。

なお、ほかの記事へのリンクが張られている画像に対しては代替テキストにリンク先を指定し、「ソート」のように何らかの機能が含まれる画像に対しては代替テキストにこの機能の名前を指定してください。読者はすでにそれがリンクであることを知っており、またマウスを使っているとは限らないため「?へのリンク」や「ここをクリック」は指定しないでください[9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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