Wikipedia:独立記事作成の目安
[Wikipedia|▼Menu]
すぐに古くなる表現

箇条書き

雑多な内容の箇条書き

過剰な内容の整理

自己言及を避ける



方針とガイドライン一覧

プロジェクト関連文書一覧

ウィキペディアに記事を作成する場合、取り扱う対象には、百科事典の記事として言及するにふさわしい価値が必要です。ウィキペディアでは、この価値を特筆性 (notability) と表現します。これは「名声」「重要性」「人気」といった言葉と似ていますが、いずれも特筆性と全く同じ意味を持つものではありません。特筆性とは、立項される対象がその対象と無関係な信頼できる情報源において有意に言及されている状態であることを意味します。

特筆性のあるなしは記事の出来とは関係がありません。特筆性のある対象は発明、発見、事象発生、新たな定義などによって日々産み出されており、記事として潜在的な価値を持ちますが、ウィキペディアの項目に既に書かれているとは限りません。誠実に探しても特筆性が見つかりそうもない対象は削除の対象となり得ますが、現在の記事において信頼できる二次情報源による出典が提示されていないとしても、それは特筆性がないということを必ずしも意味しません。

独立記事を新たに作成する場合、特筆性の立証をできれば立項の初期段階で行うことをお奨めします。特筆性の立証は、出典の明記と同じ方法でできます。独立記事の作成にあたっては、特筆性の存在を念頭に置いて行ってください。対象に特筆性がある、またはそれに近いにせよ、独立記事中に十分に反映されていない状態を特筆性が推定されると表現します。特筆性の立証は、いつでも、また初稿作成者以外でも可能です。ただし特筆性が推定されているだけの記事は、第三者に特筆性がないと誤解され、記事ごと削除されるリスクがあります。第三者の検索は誠実であったとしても、限界があるからです。そのようなリスクを避ける最も賢明な方法は、独立記事を作成した本人が、立項の初期の段階で特筆性を証明してしまうことです。

またある対象に特筆性が見つかった場合は、多くの場合ウィキペディアに記述できますが、ことごとく新規に独立記事を作成するだけが最良とは限りません。場合によっては既に記述されている、より包括的な項目内の情報として新たな節を設けるなど、記事の強化に役立てる方が良い場合もあります。

記事の削除を検討する場合に、その記事に特筆性がないと報告する場合は、説明責任が伴います。また特筆性があると証言する場合は、それがどの情報源であるかを提示してください。

本文書は、取り扱う対象が、独立記事としてウィキペディアに作成、収録するだけの価値、つまり特筆性を有するかどうかの目安を提供します。本文書を要約すると、後述の一般的な目安あるいは各分野での特筆性の基準を満たすならば、取り扱う対象は、独立記事として作成、収録するだけの価値を有すると推定される、となります。本文書は、記事として作成することが適切かどうかについて述べたものであり、記事の内容について直接には関係しません。記事の内容に関しては、Wikipedia:中立的な観点Wikipedia:検証可能性Wikipedia:独自研究は載せないWikipedia:ウィキペディアは何ではないかWikipedia:存命人物の伝記Wikipedia:過剰な内容の整理などをご覧ください。
一般的な目安ショートカット:

WP:GNG

もし対象と無関係な信頼できる情報源から有意な言及があった場合、その話題はウィキペディアの独立記事として作成、収録するだけの価値があると推定されます。以下に各々の語句の詳細を説明します。
対象と無関係なショートカット:

WP:GNG/IOTS

「対象と無関係な」という条件は、例えば自己宣伝や広告、記事主題によって自主公表されたもの、自叙伝、プレスリリースなど、記事主題と、何かしらの提携・協力関係にある情報源を取り除く、ということを意味します。記事主題自身やそれと強く関係するものにより公表されたものは、それが世間で広く注目されていることを示しているとは考えられません。自己宣伝や自叙伝、製品紹介は百科事典的な記事を得るための手段になりえません。公表された著作物を書いた人は、記事について無関係な立場から書いている誰か他の人でなければなりません。

独立記事として作成、収録するだけの価値があるか否かを考えるための指標は、記事主題そのもの(あるいはメーカーや作者、著者、発明者や販売者)とは無関係な人たちが書いて公表した、「取るに足らない」ものではない著作物において、記事の主題を「取るに足らない」程度以上の言及をしているかどうかということです。そうでないと、単純に個人的なブログなどを使い、ウィキペディアの外で記事の対象について説明するだけで、独立記事となるだけの価値を簡単に与えることになってしまいます。このような情報源にのみ頼ることは、Wikipedia:信頼できる情報源の考え方にも反します。また、自己宣伝は明らかに中立的ではないですし、自主公表された情報源も、故意でなくとも偏ったものになっていることが多く、中立的な記事を作成するには、別の中立的な情報源の確保が必要です。そのような情報源の中立性に関する問題の議論は、Wikipedia:自分自身の記事をつくらないをご覧ください。

また、信頼できる情報源に掲載されていても、広告および広告欄などは独立記事として作成、収録するだけの価値があることを示す証拠にはならないでしょう。さらに、宣伝的でない自主公表された情報源であっても、それは世間一般で注目を集めたことを立証できないので、依然として特筆性の根拠にはなりえません。
信頼できるショートカット:

WP:GNG/R

「信頼できる」とは、元となる情報源が信頼できる情報源のガイドラインを満たすことを意味します。情報源の形式・メディアは問いません。
情報源ショートカット:

WP:GNG/S

独立記事として作成、収録するだけの価値があるか否かの判断における「情報源」は、二次資料でなければなりません。特筆性のもっとも客観的な証拠を提供するのは二次資料だからです。主題に言及している信頼できる二次資料が見つかるかどうかは、独立記事として作成、収録するだけの価値があるか否かを評価するためのよい指標になります。

必要とされる信頼できる情報源の質および数は、その情報源の言及内容の深さや質により変わりますが、一般的に、複数の情報源があったほうがよいでしょう。特筆性を示す出典がない、またはひとつしかないということだけでは削除の理由になりませんが、複数の独立した情報源によって言及されていない話題は、特筆性を示す出典が他に見つからないか試みた後、より広範な内容を扱う記事に記載するか、記事の統合を検討する方がよいかもしれません。あるいはその項目が百科事典にふさわしいのかを再考するのも良いでしょう。

同じ発行元による再版は、複数の情報源とはなりません。発行元が地理的に同じ地域であったり、さらに先の情報元が同一であったりし、同じような情報を提供しているだけの場合、それらは複数の情報源としては扱えません。例えば、同じ出版社が、地理的に同じ地域で発表した、同じ記事を書いた雑誌は、特筆性を評価する上で複数の情報源とはなりません。複数の情報源がなく、単一の情報源のみで特筆性を立証する場合は、その情報源が検証できる状態であり、信頼でき、中立的な観点に基づき、取り扱う対象に対し包括的かつ詳細な情報を提供している必要があります。
有意な言及ショートカット:

WP:GNG/SC

「有意な言及」とは、対象の話題について、直接的かつ詳細に述べていることを意味します。元となる情報源において、「特集記事」(もっぱらその話題について述べている記述)とまではいかなくても、少なくとも「取るに足らないようなもの」(他の話題に関する記述において蛇足的に触れられているもの)以上の言及が必要です。

例えば、IBMに関するソーベル著の448ページの本やブラック著の596ページの本は明らかに「取るに足らないようなもの」ではありません。しかし、ビル・クリントンが高校時代に作っていたバンド「Three Blind Mice」についてウォーカーが述べたたった1行の文は「取るに足らないようなもの」でしょう[1]。さらに言えば、名簿やデータベース、重要度の低いニュース記事などによる言及は、信頼できる情報源に該当したとしても、独立記事として作成、収録するだけの価値があることを示す証拠にはならないでしょう。
推定できるショートカット:

WP:GNG/P

「推定できる」とは、信頼できる情報源において、それぞれ独立した言及がされているとき、取り扱う対象には、独立記事として作成、収録するだけの価値を有すると推定できることを意味します。すなわち、独立記事としての作成、収録が保証されるわけではなく、この目安を満たしていたとしても、編集者の間での合意形成により、作成、収録にふさわしくないとされる話題もあります。例えばウィキペディアは何ではないかに違反している場合などです。逆に、既にある記事においては、信頼できる二次情報源による出典が提示されず、この目安を満たさないとしても、独立記事として収録するだけの価値がない、とも言い切れません。
特筆性は客観的な証明を必要とするショートカット:

WP:NRVE

ウィキペディアにおいて「特筆性」を主張するには、相応の、信頼できる、検証可能で、客観的な証拠を必要とします。これは、特筆性に関する全てのガイドライン、主張、目安において一致した要件です。少なくとも、「重要である」「名声がある」「人気がある」と言うだけでは、ウィキペディアにおける特筆性を主張するには、全く無意味です。

上記の一般的な目安も、信頼できる情報源における相当量の言及を求めており、特筆性を主張するには、まずはこれがよい指標となるでしょう。その次に、各分野の特筆性に関する基準・ガイドラインが目安になるので、参考にして下さい。

それ以外の手段で特筆性を主張する場合は、例えば信頼できる複数の専門家や、対象の専門分野の信頼できるメディアから、相応の評価があれば、証拠として活用できるでしょう。その分野の国家レベルで第一線の専門家が集まり、それ自体言及すべき価値のある学会、大会や、あるいは専門分野のメディアにおいて、優勝、学会賞、最優秀論文賞などの特別な受賞実績がある、あるいは主題とする対象を主とした講演会、特集が行われた、といった事項を検証可能な状態で提示できれば、特筆性を主張するよい手立てとなるでしょう。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:54 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef