Wikipedia:信頼できる情報源
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事実を報告するとき、ウィキペディアでは出典を明記する必要があります[1]。ウィキペディアは三次資料です。ウィキペディア自身の記事(他言語版を含む)を出典として引用することは、自己言及となるため、できません。『ブリタニカ国際大百科事典』の中には信頼できる三次資料として利用できる記事が多数ある一方で、『ブリタニカ国際大百科事典』、『マイペディア』、『エンカルタ』などのような著名な百科事典の記事ではあっても、著者の記名がないものは編集部員が書いたものであり、彼らは専門家とは限らないため注意が必要な場合もあります。そのような記事は専門家の手によるものと同等の信憑性を期待することはできませんが、ウィキペディアの目的には信頼できる情報源とみなされます。現存する百科事典よりも優れた記事を書こうという大望をウィキペディアンたちが抱いたとき[2]、そのような著者の記名がない三次資料の内容に頼るようでは目標の達成には充分ではありません。それゆえ一般的に、「一次資料」は注意して取り扱い(上記を参照)、「二次資料」がウィキペディアの記事の参照先として依存する素材庫になります。
引用ショートカット:

WP:RS/QUOTE

ある個人または団体が、ある意見を持っていることを記述する場合の最良の示し方は、直接そうした意見を引用し、引用した文の一番最後にハーバード方式または脚注・リンクの埋め込みを使って引用元を示すことです。詳しくはWikipedia:著作権で保護されている文章等の引用に関する方針をご覧ください。誰かが意見を述べていることを直接示す、パブリックドメインCC BY-SAGFDLなどのフリーライセンスで公開された文書・画像・映像がある場合、それを掲載したり抜粋したりできます。
情報源の評価

編集者は複数の情報源の信頼性を評価し、できる限りより信頼でき、よりすぐれていると一般に認められているものの中から、出典を幅広く選ぶようにして下さい。信頼できる情報源であるかぎり出典は一つである必要はなく、複数挙げられていることがむしろ好ましいです。学術的な主題についてはたいていの分野で、その分野の学術雑誌に見られるような査読と評価についての制度を持っています。例えば歴史では、アメリカン・ヒストリカル・レビュー (American Historical Review) 誌は毎年約 1,000 冊の書籍を査読しています。『アメリカ歴史学会の史学文献に関する指針』(1995年)では、歴史の全分野に関する27,000 冊の書籍と記事についての評価をまとめています[3]。権威ある情報源を見つけるために、編集者はこのような公表物を探し出して利用すべきです。権威ある情報源の間での不一致は、それが信頼できる情報源に基づくかぎり許容されます。しかしその不一致については明白な形で記事中で示されるべきです。

詳細はWikipedia:独自研究は載せないおよびWikipedia:検証可能性をご覧ください。
注意すべき論点

その二次資料は複数の独立した一次資料を利用していますか?

その資料は論点や問題関心における対立、強硬な見解、そのほか報告内容を特徴付ける偏見を含んでいませんか? 問題関心における対立は明示的に顕わされているとは限りませんし、偏見はいつも自明ではないということを覚えておいてください。しかしながら、編集者としてStormfront
(英語版)やアルカーイダ社会主義労働党 (イギリス)のように広く過激派として認知されている見解を持つ政治団体を利用することは避けるべきとしても、資料が強硬な見解を含んでいることは必ずしもそれを利用すべきでない理由になるとは限りません。これらの団体は一次資料としてなら利用可能であるかもしれません。たとえば、これら団体自体あるいはこれら団体の活動や観点についての情報源として利用できるでしょうが、そうした場合でも注意深く慎重に取り扱うべきです。過激派による情報を二次資料として用いてはなりません。

それらの情報源の著者は実際にそこにいたのでしょうか? 目撃者による出来事の説明と注釈者による説明を注意深く分けて考えるようにしてください。前者は一次資料で、後者は二次資料です。どちらも信頼できます。

あなたの情報源についてほかの人がどのように言っているか探し出してください。

それらの情報源は、別の主題に関することも含めて、他の事実についても信頼できる報告をしていますか? あなたがすでに知っていることと照合してください。

それらの情報源はほかの編集者が確認する際にも利用可能ですか? わたしたちは読者のために情報源を提供しているのですから、原則としてそれらの情報源は入手できなければなりません。そうでない場合、その情報をウィキペディアに記載することはおそらく適切ではありません。ただし、それらの資料がオンラインである必要はなく、図書館で利用できれば十分です。

独立した二次資料とは?

独立した二次資料とは、

編集者の監視や、事実検証のプロセスを経ている。

合作していない。

利用できる一次資料を彼ら自身で見ており、評価するに当たっては彼ら自身の判断を使っている。

たとえ同じ一次資料があったとしても、分析者が異なれば、報告される事実についての結論は異なることになるかもしれません。実際には多くの二次資料では、それぞれの調査方法によってさまざまな一次資料を使っています。同意の先入観、不同意の先入観、誤りは、常に自明ではありません。こうしたものを明らかにする一番の方法は、ほかの二次資料と照合することです。
出所の不確かな素材

ウィキペディアンはしばしばどこかで聞いたり読んだりして覚えたことを事実として報告していますが、しかし彼らはそれがどこだったかは覚えておらず、裏付けとなる証拠はありません。こうした種類の報告を検証するために信頼できる情報源を探すのは重要なことであり、検証できなかった場合、どの編集者でも除去したり異議を申し立てたりできます。

ほかの編集者に対して情報源を示すように求めるのは常に適切です。証拠を提出する義務は疑問の元となる編集を行った人にあり、情報源が提示されていない物は誰でも取り除くことができます。しかし、情報源を探す機会を与えずに本文の記述を除去すると、抗議する編集者もいます。特に、本文の記述が不適切または、不条理、有害なことが明らかではなかった場合です。そうした記述はすぐに除去するのではなく、ノートページに転記するか、{{要出典}} テンプレートを問題となっている単語や文のあとに付けるか、ページの先頭に{{未検証}}や{{出典の明記}}テンプレートを追加することで記事をタグ付けすることが推奨されます。方針を示したWikipedia:検証可能性Wikipedia:独自研究は載せないや、Wikipedia:言葉を濁さないをご覧ください。

しかし、あなたが真実であり常識であると信じている記述を、情報源がないという理由だけで除去しないでください。例えば、記述者が惑星の軌道は楕円になるという裏付けをしていないという理由だけで、「地球の楕円軌道」への言及を除去しないでください。

あなたが本当にその記述を信じられないならば、それを除去して、ノートページで情報源を要求してください。あなたが常識ではないと本当に考えているならば、情報源を要求するようにタグ付けするか、ノートページで問い合わせてください。そして特に、人物、特に存命中の人物に関する「常識」の主張には懐疑的に接してください。噂は、常識ではありません。
偽の権威に注意

権威の詐称に注意してください。議論している分野の専門知識があるのか確認してください。高い学位は、その学位の専門分野においてのみ権威を与えます。脚注が多数あるウェブサイトでも全く信頼できないかもしれません。まず自問すべきなのは「ウェブサイトに責任を持つ人々の資格証明や専門知識はどのようなものか」ということです。ワールド・ワイド・ウェブ上には誰でも好きなことを投稿できます。

専門知識を有することが検証可能な人物によるものを情報源としてください。より信頼できるのは、学術団体が関与しているものです。もっとも信頼できるのは、その分野の書き下ろし教科書です。こうした教科書の著者には、その科目について幅広く権威のある知識を持っていることが期待されるからです。一般的に、大学で使われる教科書は頻繁に改訂が行われ、権威を保ち続けようと努めます。
特別な主張には特別な証拠が求められる

注意信号がでたら、編集者は寄せられた主張を念入りかつ懐疑的に調べるべきです。

広く知られてはいない、驚くべきまたは重要な主張

一流の
報道機関で取り上げられていない最近の出来事に関する、驚くべきまたは重要な報告

誰かの発言に関する、ふだんとは違う人を困惑させたり物議をかもしたりするような、あるいはそれまで擁護してきた関係者に反対するような報告

支持されていない主張や、関係学会に普及している見解に矛盾する主張。提案者が、そうした人々が沈黙している理由に陰謀論を用いている場合は特に気をつけてください。

オンラインや自己公表された情報源の利用詳細は「Wikipedia:検証可能性#自主公表された情報源」を参照
信頼性の評価

オンラインの情報源は、印刷物やほかの伝統的な情報源と同じように信頼性を評価してください。オンラインであれ印刷物であれ、出版したメディアの権威により自動的に信頼性に足りると前提づけることができません。すべての報告は、作成した過程や人々に関する検証が必要です。

信頼性はスペクトルのように幅があり、それぞれの背景を考慮する必要があります。一般的には査読された公表物はもっとも信頼できると考えられ、権威づけられた専門家による公表物がそれに次ぎます。政府の公表物は信頼できることも多くあります。しかし、政府の信頼性のレベルには大きな幅があり、しばしば、あからさまに情報の隠蔽を許容したり、全くのごまかしを発表したりする様な事を行って、自らの権益を保持することがあります。この下には、確実ではないのですが、場合によっては信頼できる情報の提供元となります。たとえば、ウェブサイトやブログで、とくに信頼できる情報源と結びついている場合です。あるいは、大学の学科のブログは単なる個人用ブログではなく、学科の総体としての情報源とみなすべきです。

どの情報源についても、複数の独立した立証の存在は信頼性へのよきガイドラインであり、もしある事実や主張が複数の情報源により個別に確認されているならば、それは確認されていない情報源よりも信頼できます。

事実確認や編集者の監視など公表まで複数段階を経た情報源は、ほかの点で等価だとしても、そうでないものよりも通常は信頼できます。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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