Wikipedia:あらすじの書き方
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特別な意味などなく、文末に三点リーダー(…)を使って含みを持たせようとしたり、感嘆符(!)や疑問符(?)を地の文に使用して感情的な強調を行ったりしないようにしてください[注 1]体言止めも多くの場合は文体に勢いを持たせるために使われるもので、あらすじではまず必要ないでしょう。

その他どのような表現を避けるべきかは、ウィキペディア日本語版全体のガイドラインであるWikipedia:大言壮語をしないWikipedia:言葉を濁さないがある程度参考になるでしょう。
具体的な書き方
セクションを設ける

ウィキペディアでは多くの場合、あらすじは記事の中で「あらすじ」「ストーリー」「物語」などのような見出しを持つセクションを設けて書かれています。セクションの位置は記事の先頭に置かれることが多いようですが、特にそうと決まっているわけではありません。特に古典作品などの場合では、作品の成立事情などを先に説明したほうが、うまく物語を説明できるような場合もあるでしょう。

また、このようなセクションがすべてのフィクション作品の記事に必要なわけでもありません。たとえば『サザエさん』のように、一話完結式のシリーズで、かつ長い期間にわたって登場人物同士の関係に変化がなく、各エピソード間に顕著な連携がみられない作品では、物語全体を通覧できるような、まとまったあらすじを書くことは難しいでしょう。こうした作品では記事の導入部や概要、あるいは解説などのセクションでそのような作品であるという説明を行い、作品内容の基本設定がおおまかに理解できるようにしてください。
出来事の順番にこだわらない

あらすじでは、もとの物語に出てくるのと同じ順番で出来事の説明を行う必要はかならずしもありません(もちろん、物語に登場するとおりの順序で説明を行ったほうがうまくいく場合も多々あります)。そのほうがうまく説明できると思ったら、物語を整理しなおしてください。たとえばもとの物語では後で説明されている物語上の設定を、あらすじでは先に説明してもかまいません。

特に、複雑に入り組んでいる物語や、実験的な方法で構成されている作品などの場合では、こうした方法が有効になります。このような複雑な作品の場合、その複雑さをあらすじでそのまま再現しようとするべきではありません。「そのように書かれている物語である」ということを文章で説明し、あらすじ自体はできるだけわかりやすく整理したものを提示してください。
参照や見出しをつける

「第一巻では・・・」、「第一章では・・・」、「第三話では・・・」というふうに参照や見出しをつけることによって、具体的な作品構成を示すこともできます(特に長い作品では有効ですが、あまり細かく行いすぎて煩雑にならないようにしてください)。
他人のあらすじを参考にする

公式サイトのあらすじやファンサイトのまとめなどを参考にすることも、その物語の要点を絞るために役立つでしょう。しかしもっぱらこのような他の人がまとめたあらすじだけをもとにしてあらすじを書くと、しばしば物語の多くの重要な細部が書き落とされたり、物語全体の文脈や構造が見失われたりします。他人がまとめたあらすじを参考にしながらあらすじを書くときでも、必ず同時に作品そのものを参照して物語を確認するようにしてください。

ただし、このような公式サイトやファンサイト、情報誌や研究書など他人の著作で書かれている文章を丸写しにしたり、あるいは多少ことばを入れ替えただけのものを記事に書くことは著作権の侵害となりますので、決してしないようにしてください。
注釈を行う際の注意点

必要があれば、あらすじの中で作品に対する注釈を行うことも可能ですが、しかし独自研究にならないよう、非常に注意をはらって行わなければなりません。たとえば物語に存在するプロット上の矛盾などを指摘するためには、信頼できる情報源に基づく確固たる出典が必要です。

一般的に物語についてのこうした注釈は、「テーマ」「解題」「分析」などのような、作品外の視点から作品を解説しているセクションで行うほうがよいでしょう。いずれにしても、あなた自身の感想や見解、推測を記事の中に記述してはいけません。作品の分析や評価を記すときには必ず批評家や研究者の論評を出典とする形で行ってください。
適切な長さ

あらすじの長さに規定はありませんが、あらすじは極端に長くならないようにしてください[注 2]。長いあらすじは一見、多くの情報を読者にもたらすように思われるかもしれませんが、実際は読者に読むことを困難にさせ、またどこが作品の要点であるのかをわからなくさせてしまい、結局のところ読者にとってまったく役に立たないということになりがちです。

一方、あまりに短すぎるあらすじも問題です。たとえば『オデュッセイア』のあらすじを書くのに、「オデュッセウスはトロイア戦争からの帰途、さまざまな困難に出会うが、持ち前の機知で切り抜けて帰国し、国を乗っ取ろうとする男たちを殺して妻子との絆を新たにする」とするだけでは、作品の中の重要で特徴的な過程がほとんど何もわかりません。こういう場合、「さまざまな困難」を簡潔な方法で具体的に記したとしても、あらすじの焦点が拡散して読者の理解を妨げたりすることにはならないでしょう。

あらすじの長さは、必ずしも作品それ自体の長さに比例するわけではありません。長い作品であってもプロットが一直線で単純であればあらすじはさほど長くならないでしょうし、短い作品でも緻密で複雑なプロットであればあらすじもある程度長くなるでしょう。物語の重要な三要素は、「プロット」(筋)、「キャラクター」(人物)、「テーマ」(主題)です。この三つのどれかを理解する助けにならず、また作品の特徴的な部分として広く知られているわけでもないような瑣末な詳細は、あらすじから省略してください。
非常に長い作品の場合

何十巻も刊行されている大河小説のような非常に長い作品の場合、あらすじはどうしても長くなってしまうかもしれません。そのような場合、あらすじのセクションのなかに物語の内容に沿った適度な区切りをサブセクションによって設け、可読性を維持するようにしてください。このように長いあらすじを持つ記事の場合には、記事の導入部や概要に、物語の内容を知ることができるより簡潔なあらすじを入れておくことが推奨されます。

あらすじがどうしても長くなり記事全体の構成を損なってしまうような場合には、あらすじのセクションを独立した記事として分割することもできます。そのような場合でも、普通の長さの作品記事にある程度の長さの簡潔なあらすじを残しておくことによって、その詳細な子記事を見なくとも物語の内容が理解できるようにし、分割元の記事の体系性、包括性が損なわれないようにしてください。

ただし、あらすじの分割は非常に稀なケースであるべきです。あらすじがあまりに長いときは、まずは瑣末な情報を詰め込みすぎていないかを確かめてみてください。
ネタバレの扱い「Wikipedia:ネタバレ」も参照

百科事典としての性質上、ウィキペディアにはネタバレが含まれます。また編集者はネタバレに対して特別な配慮を行う義務を負いません[注 3]。その情報が作品の持つ重要性を説明し、あるいは物語全体の構造を説明するのに必要なものなのであれば、ネタバレを記述することに躊躇しないでください。またそれがネタバレであるからという理由で、記事から記述を除去したり、意図的にその情報を省略したりするべきではありません。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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