Wikipedia:外来語表記法/英語
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この文書は、英語由来の外来語について、表記を決めるための参考資料を提示するものです。特定の表記を強制するものではありません。この文書を利用する際には、Wikipedia:外来語表記法も参照してください。
基本原則

英語由来の外来語は、片仮名書きを原則とする。必要に応じてラテン文字表記(アルファベット表記)を括弧書きする。

英語での発音を重視するが、慣用も尊重する。

glove - 発音はグラヴ/グラブだが慣用はグローブ


表記によって意味が大きく変わる場合は、慣用の通り別々の表記を用いる。例:

stick - スティック(棒)、ステッキ(杖)

truck - トラック(貨物自動車)、トロッコ(荷車)

glass - ガラス(素材としてのガラス)、グラス(ガラス製の飲物用食器)

ink - インク(一般)、インキ(印刷用語)


地域によってラテン文字表記や発音に違いがある場合は次のようにする。

イギリスに関連の強い単語についてはイギリスで使われている綴り・発音を採用する。

アメリカ合衆国に関連の強い単語はアメリカ合衆国で使われている綴り・発音を採用する。

他の英語圏諸国に関連の強い単語も同様に、その国で標準とされる綴り・発音を採用する。


(工業製品・企業サービスなど)日本語での商標登録、(文芸・映画など)日本語タイトル、(会社・団体など)日本法人の商号がある場合は、それに従うのが原則となっている。

Interview with the Vampire(映画) -
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(「インタヴュー・?」や「?・バンパイア」としない)


人名

英語圏での慣習にあわせて「名・姓」の順に記載する。ミドルネームは省略するのが慣例となっている。

名と姓の間は「・(全角中黒)」で区切る。

綴り別細則

見出しの書式は次の通り。

語頭の綴りは re-、in- の様に後ろにハイフンをつける。

語尾の綴りは -er、-ry の様に前にハイフンをつける。

その他の場合は、どちらもつけない。

英語は綴りと発音の乖離が激しく、同音異綴や異音同綴が多い。そこで[ ]内に見出しが意図する
一般アメリカ英語の発音をIPAで表した。なるたけ発音のわかる辞書と併用すること。

括弧書き文については次の通り。

一般 - 内閣告示『外来語の表記』に準じたもの。一般にマスコミ等の表記で使われているもの。

発音 - 発音を重視して表記したもの。

慣用 - 慣用的に使われているもの。 内閣告示『外来語の表記』で慣用としているもの。

○○学会 - その学会の学術用語集で採用しているもの。

JIS規格 - JIS規格書で採用しているもの。

記者ハンドブック - 共同通信社『記者ハンドブック』で採用しているもの。

リンクは、現在でのウィキペディア日本語版での状況をわかりやすくするために、記事名に採用されているもののみにつけた。
撥音

撥音(子音b, m, pの前のm[m](fの前では[?])、gを除く子音の前のn[n](kの前では[?])と語末のn[n])は「ン」を用いる。ただし、慣用としてng[?, ?g]は「ング」、b, f, m, p以外の子音の前のm[m]と語末のm[m]は「ム」を用いる。-ton, -donの前のng[?]は「ン」を用いる。アルファベットのNは「エヌ」、一部のフランス語由来の女性名は「-(ン)ヌ」となる。

comma -
コンマ(英音)、カンマ(米音)

lamp - ランプ

moon - ムーン

N, en - エヌ

Yvonne - イヴォンヌ、イボンヌ

bank - バンク

song - ソング

angle - アングル

kingdom - キングダム

surfing - サーフィン

Washington - ワシントン

促音

英語には音素としては存在しないが、短母音と破裂音p, b, t, d, k, gや破擦音s, f, sh、破擦音ch, gなどの子音が連続し、特に同じ子音字が重ねて書かれる時、促音として小書きの「ッ」が挿入されることがある。

cup - カップ

Hepburn - ヘップバーン、ヘプバーン。ヘボン式ローマ字の考案者は
ヘボン(慣用)。

happy - ハッピー

couple - カップル

shutter - シャッター

net - ネット

hit - ヒット

cotton - コットン

clinic - クリニック

book - ブック

neck - ネック

necktie - ネクタイ

bag - バッグ、バック(慣用)

bug - バグ

debug - デバッグ

tag - タグ、タッグ

flag - フラッグ、フラグ

discussion - ディスカッション

pressure - プレッシャー

fashion - ファッション

cushion - クッション

issue - イッシュー、イシュー

relax - リラックス

box - ボックス

boxing - ボクシング

badge - バッジ、バッヂ

sketch - スケッチ

拗音

英語には音素としてヤ行拗音は存在しないが、破裂音k, gと短母音a[a]の連続など実際にはそのように聞こえるものについて、小書きの「ャ」等を用いる。同じ発音でもそのように表記しないものもある。

cat - キャット

camp - キャンプ

character - キャラクター

carol - キャロル、カロル

Carolina - カロライナ、キャロライナ

category - カテゴリー、カテゴリ

Canada - カナダ

casual - カジュアル

academy - アカデミー

Karen - カレン

Kansas - カンザス

gap - ギャップ

gallery - ギャラリー

guarantee - ギャランティー、ギャランティ

gasoline - ガソリン

gadget - ガジェット

ヤとア

イ列やエ列の次にくるア音は「ア」と表記することが内閣告示『外来語の表記』の原則。「ヤ」と表記する慣用もある。

piano - ピアノ(一般)、ピヤノ

diamond - ダイアモンド、ダイヤモンド(慣用)

dial - ダイヤル(一般)

tyre(英), tire(米) - タイア、タイヤ(一般)

hearing - ヒアリング(一般)、ヒヤリング

earring - イヤリング(一般)

player - プレイヤー、プレーヤー

skier - スキーヤー

billiard - ビリヤード

crayon - クレヨン

year - イヤー

wire - ワイヤー、ワイヤ

California - カリフォルニア

Malaysia - マレーシア

Persia - ペルシャ(一般)、ペルシア

母音

母音字には、a, e, i, o, uの5つがあり、それぞれ短母音と長母音ないし二重母音という2つの音価を持っている。長母音ないし二重母音で読まれる場合、多くは語末にe(発音されない)がつく。なお、2つの音価の違いは単なる長短の差ではない(英語では母音の長短の区別がない)ので、音声学で言う短母音、長母音には対応しないことに注意。さらに、単語によっては他の母音の音価を持つが後述。
短母音

a[a], e[?], i[?], o[?, ?], u[?] それぞれ、ア、エ、イ、オ、アで表記する。


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