初期の製品としては2016年頃に発売されたものとしてアライアンスメンバーのインテルのWiGig対応チップセットモジュール (Intel Tri-Band Wireless) および、それを搭載したデルの法人向けノートパソコン (Latitude E7450/70)、デルのドッキングステーションなどが挙げられる[2]。クアルコムのチップセットSnapdragonシリーズへの実装の他、2018年にはASUSがゲーム利用に特化したスマートフォン (ROG Phone) やドッキングステーション (ASUS WiGig Dock/Mobile Desktop Dock) を発売した[17][18]。また、同年インテルはチップセットモジュールとしてワイヤレス・ギガビット 11100 VRをリリースした[19]。
2019年2月にはカナダのトロントに本社を置き60 GHzチップセットおよびソリューションに注力するファブレス半導体企業であるPeraso Technologiesが事業拡大のために4200万米ドルの資金調達を行ったことが発表された[20][21]。
WiGig市場は2017年に13億ドルと評価され、2023年までに93億ドルに達するとの予測もある[22]。一方で、2018年時点では採用事例が伸びず、普及が進まずとも報じられている[23]。 2009年12月に最初の規格verion 1.0が確定したWiGigに対して、2008年1月にVersion 1.0の規格を発表した、同じミリ波帯を使用する無線通信規格であるWirelessHD
競合規格
WirelessHD
WirelessHDは、米SiBEAM社が中心となって「無線版HDMI」ともいえる家庭用AV機器といったデジタル家電製品での高速無線通信の世界的な標準規格を目指している。WiGigが「次世代無線LAN」として、パソコンと周辺機器類や携帯機器での利用を想定しているのとは少し方向性が異なるものの、デジタルTVなどの用途では両者は競合すると見られている。WirelessHDは最大データ伝送速度を4Gビット/秒としているのに対して、WiGigは7Gビット/秒としている[1]。 IEEE 802.11委員会内で「次世代無線LAN」として規格化作業中の"TGad"が同じミリ波無線としてWiGigに似ている。TGadの作業部会を推進しているのもWiGigを推進している米Intel社であるため、競合というよりは両規格は融合していくものと見られていた。その後、前述の通りIEEE802.11ad標準へと規格統合された。 米Intel社は元々はミリ波による高速無線技術には懐疑的で、60GHzもの高い周波数で動作する通信回路は民生用として安価に提供することが不可能だと考えていた。しかし、今では競合することになったWirelessHD陣営の旗手、米SiBEAM社がCMOS回路で実現・発売したため、それまでの態度を変えてWiGigを立ち上げ主導している[1]。
類似規格
TGad
脚注[脚注の使い方]
注釈
出典^ a b c d 蓮田宏樹著、『ミリ波通信にIntel社が殴り込み 最大で7Gビット/秒の「WiGig」が正式策定』、日経エレクトロニクス2010年1月25日号
^ a b c d “60 GHzテクノロジーが、Wi-Fi ネットワーキングおよびデバイス間アプリケーションで比類ないスループットを実現
^ a b “Wi-Fi Alliance Begins Certification Process for Wi-Fi CERTIFIED WiGig
表
話
編
歴
インターネット接続
ブロードバンドインターネット接続
市営ブロードバンド(英語版)
光ファイバー網
インターネットサービスプロバイダ
ナローバンド
無線アクセス
市営無線ネットワーク(英語版)
地域BWA
ラストワンマイル
データ回線終端装置
モデム
ONU
>25Gbps
有線
FTTH/シングルスター方式
50GBASE-LR/-ER(英語版)
40GbE/100GbE
200GbE/400GbE/800GbE
FTTH/PON
50G-EPON