WavPack
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WavPack開発元David Bryant

最新版5.4.0 / 2021年1月13日 (3年前) (2021-01-13)[1]
リポジトリ

github.com/dbry/WavPack

プラットフォームクロスプラットフォーム
種別音声コーデック(エンコーダ)
ライセンスBSDライセンス
公式サイト ⇒www.wavpack.com
テンプレートを表示

WavPack拡張子.wv[2]
開発者David Bryant
種別オーディオ

WavPackは、David Bryant が開発したフリーかつオープンソース可逆音声圧縮コーデックである。
特徴

WavPack は、量子化ビット数 8, 16, 24, 32bit(32bit に関しては整数型/浮動小数点数型の両形式) サンプリング周波数 6kHz - 192kHz のパルス符号変調方式(PCM)をサポートし、パルス密度変調方式(PDM)であるDSD(DSDIFF, DSF)もサポートする。またサラウンドストリームもサポートしている。圧縮率は、他の可逆圧縮方式と同様に音源によって変化するが、概ね30%から70%となる。

他の可逆圧縮方式と比較すると、圧縮率は平均的にFLACApple Losslessよりも高く、TAKに並ぶ高速なエンコード及びデコード速度を誇る。

WavPack はよく知られたパブリックドメインの技術だけを用いており、とくに特許を取得したことのあるいかなる手法・アルゴリズムの使用も避けられている。このことによってオープンソースかつロイヤリティフリーであることが保障されている。
ハイブリッドモード

WavPackにはまた、通常の圧縮形式(圧縮後の拡張子は .wv)のほかに「ハイブリッドモード」と呼ばれる機能があり、これを使用すると2つのファイルを生成する。そのうちの1つは非可逆圧縮された小さいファイル (.wv)、もう1つは補正(correction)ファイルと呼ばれるファイル(.wvc)で、.wv ファイル単独でも再生できるが、両方を組み合わせると完全な可逆復元が可能である。つまり、可逆復元と非可逆復元を選択使用できるファイル類が、一度の圧縮操作で生成される。

このような「ハイブリッド」機能は、MPEG-4 SLSDTS-HDマスターオーディオなどにもある。
概要

オープンソースであり、BSD-系ライセンスで提供されている。

マルチプラットフォーム対応

誤り訂正

ストリーミングサポート

多チャンネルオーディオ、高解像度サポート

ハイブリッドモード

ハードウェアサポート(Rockboxファームウェアを使用)

メタデータサポート(ID3v1、APEタグ)

RIFFチャンクをサポート

Replay Gain 互換

Win32向けの自己解凍型ファイルを作成できる。

32ビット整数/浮動小数点ストリームをサポート

キューシート埋め込みをサポート

MD5ハッシュによる高速完全性チェック

対称モードと非対称モードがある(エンコード時間が異なる)

対応プラットフォーム

対応オペレーティングシステムは、UNIXおよびUnix系LinuxmacOSSolarisFreeBSDOpenBSDNetBSDTru64HP-UX など)と、WindowsDOSPalm OSOpenVMS である。

対応アーキテクチャは、x86ARMPowerPCAMD64IA-64SPARCAlphaPA-RISCMIPS68kなどである。
歴史

David Bryant は1998年中ごろWavPackの開発を開始し、間もなくバージョン1.0をリリースした。このバージョンは非可逆圧縮しかできなかった。間もなくバージョン2.0をリリース。このバージョンも非可逆圧縮であり、音響心理学的マスキング効果などは利用していない。1999年、バージョン3.0をリリース。圧縮率を犠牲にした高速モード、ヘッダのないPCMオーディオファイルの圧縮、32ビット巡回冗長検査による誤り検出などをサポート。その後も開発は続き、バージョン3.xでハイブリッドモードをサポートした。

最新版は2019年12月15日付のバージョン5.2.0である。
サポート
ソフトウェア

いくつかのソフトウェアがこのフォーマットを最初からサポートしている。他にもプラグインで対応しているものもある。WavPackの公式サイトには、WinampNero Burning ROM などアプリケーション向けのプラグインや DirectShow用フィルタが公開されている[3]

2006年10月、WinZipはバージョン11.0ベータからWavPackのフォーマットをサポートしている[4]。この拡張はZIPファイルフォーマットの拡張として同フォーマットを管理しているPKWARE社が正式対応し、公式なAPPNOTE.TXTファイル(バージョン6.3.2)に記載され、2007年9月28日にリリースされた[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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