WORLD_CLUB_Champion_Football
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「WCCF」はセガのアーケードゲームについて説明しているこの項目へ転送されています。1980年代前後に開催されていたコンピュータ見本市については「ウェスト・コースト・コンピュータ・フェア」をご覧ください。

WCCF FOOTISTA
2021ジャンルサッカーゲーム
対応機種アーケード
開発元セガ第一研究開発本部
発売元セガ
人数1?8人(通信対戦)
発売日2020年12月17日
システム基板ALLS
その他初代Aime・バナパスポート及びAmusement IC(2代目Aime・バナパスポート、4代目e-amusement pass、2代目NESiCA)対応
テンプレートを表示

『WORLD CLUB Champion Football』(ワールド クラブ チャンピオン フットボール)はセガ(2015年4月から2020年3月まではセガ・インタラクティブ)が発売したトレーディングカードアーケードゲームヨーロッパをはじめとした世界のサッカーを題材にしたゲームである。公式サイトによるとジャンルはスポーツカードゲームとされている。略称WCCF。
概説筐体の上がフィールド型になっており、ここに選手カードを配置する。この配置がそのままチームのフォーメーションとなり、試合中いつでも位置の移動やキープレイヤーの指定が行える。

アーケードゲームトレーディングカードゲームの要素を組み合わせた新感覚ゲームとして登場した。最初にスターターパックと呼ばれるカードセットを購入し、ゲームを開始。プレイのたびにランダムで1枚ずつ、新しい選手カードが入手でき、また、それらのカードを他のプレイヤーと交換することもできる。その為、ゲーム以上にカード収集を楽しんだり、コミュニケーションを楽しむユーザーも多い。トレーディングカードアーケードゲームの先駆けとして登場し、この作品のヒットをきっかけにして現在は様々なカードゲームがゲームセンターで楽しめるようになった。トレーディングカードアーケードゲームというジャンルの隆盛は、ソーシャルゲームにも引き継がれ[1]、『拡散性ミリオンアーサー』のプロデューサーの一人である安藤武博は「ここ10年のアーケードゲームや現在携帯電話を席巻中の“カードバトル系ゲーム”の始祖は、セガのアーケードゲームである『ダービーオーナーズクラブ』『WORLD CLUB Champion Football』『甲虫王者ムシキング』『三国志大戦』で、これらがなければ市場の様相は変わっていた」と語っている[2]

実際のサッカーと同じ11人分の選手カード(控えを合わせれば、16人)を、自由に組み合わせてチームを作る。それをフィールドを模した筐体の上に自由に配置し、試合展開に合わせて選手カードを移動することで試合が進行する。

この「フィールド型の入力デバイス」が本作品最大の特徴である。

カードの配置がそのままフォーメーションとなり、カードの移動がそのままポジショニングや戦術となる(サイドの選手を上げる、複数人を集中させてプレス、全体を下げて守備的戦術など)。

複数のカードを素早く複雑に動かせる操作性、選手や配置が一目でわかる視認性、更には対戦相手から見えない秘匿性という数々の特徴は、コンシューマゲーム機のTVとパッドでは決してなし得ない独自性と圧倒的な優位性を持っていると言える。

また、2008-2009バージョンでは全国ネットワーク対戦が実装され、全国のプレイヤーとの対戦が可能となった。

海外展開もされており、2004-2005バージョンから2005-2006バージョンではイタリアイングランドスペインのヨーロッパ地域で稼働。2010-2011バージョンからは香港台湾シンガポールインドネシアのアジア地域にも展開している。

なお、基本プレイ料金は1クレジット(1試合)200円、3クレジット500円。他のアーケードゲーム同様、稼動期間が長くなるとクレジットサービス等を行い事実上の値下げを行う店舗も多い。カードは1試合(1クレジット)終了後に1枚払い出される[3]。また、現在は1クレジット終了後にクレジットを消化して最大2枚追加の払い出しができる。

2004-2005バージョン以前のシリーズに関しては2017年3月31日を以って修理サポートが終了した他[4]、2006-2007バージョン?2017-2018バージョンの修理サポートも、2021年2月26日を以って修理サポートが終了した[5]。2008年以降に発売された8Pメイン筐体並びに4Pメイン筐体のメインDLPプロジェクターは、8Pメイン筐体が三菱電機製と東芝製の2種があり、4Pメイン筐体は三菱電機製のみを採用している。8Pメイン筐体用メインDLPプロジェクターの修理サポートは、三菱電機製が2016年9月30日を以って、東芝製が同年12月31日を以ってそれぞれサポートを終了した他、4Pメイン筐体用メインDLPプロジェクターの修理サポートも2018年4月30日を以って終了(対象外の筐体もある)。サポート終了後は代替品としてMINIメインキャビネットを用意するとしている[6]

2019年3月14日、筐体やシステムを完全一新して、WCCF FOOTISTA(フッティスタ)シリーズとして新たに稼働開始となった。それに伴い、旧WCCFシリーズは2019年4月26日の3時をもってネットワークサービス終了となり、約17年の歴史に幕を下ろした[7]

2022年4月1日の2時59分をもって20年間に渡る稼働を終了[8][9]。セガは稼働終了の理由として「新型コロナウイルス感染症の拡大やそれに伴う社会情勢の変化により、大型アップデートが困難となった」とコメントしている[8]。後継作品のリリースに関しても、現時点では予定はないとしている[10]。筐体はサテライトを含め全て英傑大戦にコンバージョンされている。
ゲームシステム

ゲームはまずチームマネージメントと呼ばれる試合前の準備を行い、試合に向かう。時間はプレイするモードや試合展開等にもよるが、チームマネージメントは約2分程度、試合は約5分程度となっている(プレイするモードによっては自分の好きなタイミングで試合を始められる)。
チームマネージメント

チームマネージメントでは以下のことを行い、チーム力の向上や選手のマネジメントを図ることができる。1回の育成パートに与えられた行動回数はチーム練習および休養が最大1回、選手個人のマネジメントが最大3回、各種育成アイテム使用で1回である。

チーム練習および休養

選手個人の成長(個人能力、連携)およびコンディション管理

これ以外にも、チームや選手の状態に応じて様々なイベントが起こる。その中にはチームの成長の上で重要なものもあるため、育成パートの開始直後のイベント通知を見逃さないようにしたい。 また、キャプテン・セットプレーのキッカーの指名、背番号の変更、チームや監督(プレイヤー)のデータ確認や登録選手の変更、クラブハウスで選手達が着るジャージ、監督称号、スタジアムの横断幕の設定もこのパートで行うことができる。基本的には行動回数にカウントされず好きな時に設定等ができるが、育成パート終了の時間が迫っている場合には選択できないものもある。
試合

試合は基本的に自動で進む。プレイヤーは監督となり、戦術ボタンを使用しチームに指示を出す。シュートは自動で打たないため、点を取るにはシュートボタンを押す必要がある。また、ゴールキーパーを飛び出させたい時はゴールキーパーボタンを長押しする。試合時間が短い上、プレイヤーが意図的にボールをアウトすることができないため、交代をする際は早めに選手を入れ替えておくことが重要となる。試合パート中は、画面左側にはチームの成長を示すパラメータ(オフェンス・ディフェンス・テクニック・パワー・スピード・スタミナの6つの項目がある)と、現在の監督の指示を表す方向キーが表示されている。これらの表示が必要ない、あるいはもっと広くフィールドを見たいと思った場合はデータボタンで消すことができる。画面右側には、自分と相手の選手配置が分かるフィールド、現在設定しているチームスタイル(オフェンス、ディフェンス、サポートの3つの項目がある)チームの士気ゲージ(勝利精神)のグラフが表示されている。チームの士気は日々の練習で増減するほか、試合中にも選手の活躍や監督の采配により増減する。チームの士気が高いほうが選手たちの動きが良くなる。また試合中士気ゲージがMAXの状態でキープレイヤーボタンを長押しすると一定時間スペシャルコマンドを発動でき、チームスタイルのランク上昇や専用のスーパープレイを出すことができる。
フォーメーション

先述の通り、本作品ではフィールド型デバイスに選手カードを置くことにより、その選手のゲーム上でのポジショニングを指定する。これを最大11人分行うことで、チームのフォーメーションを決定する。ゴールキーパーに必ず1人配置されるため、残りの10人で、実際のサッカーと同じ4-4-2(ディフェンダー4人、ミッドフィールダー4人、フォワード2人)や4-3-3といったフォーメーションを組むことができる。選手配置にはかなりの自由度があり、ディフェンス4人を高い位置に挙げてラインコントロールを行ったり、ミッドフィールダーを中央に集めて中央突破を図るなど、様々なフォーメーションを組む(そして試合中に修正する)ことができる。

なお、特定のエリアに特定のポジションの選手を配置しなければならないということはなく、フォワードエリアにディフェンスの選手を配置することも、フィールドプレイヤー全員がゴールキーパーという配置も可能である。

また、実際のサッカーでは有り得ないようなフォーメーションを組むことも可能である。一例として、ネットワーク対戦が可能になった2004-2005バージョンと2005-2006バージョンでは、ディフェンスエリアにディフェンダーを3人ずつ2列、計6人配置して守りを固める「6バック[11]」が大流行し、ネットワーク大会では6-1-3や7-1-2といったフォーメーションばかりが見られた。2006-2007バージョン以降では、このようなフォーメーションを組むと一種のペナルティとしてチームの士気が大幅に下がるようになった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:108 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef