VF-19_エクスカリバー
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マクロスシリーズ > 可変戦闘機 (マクロスシリーズ) > VF-19 エクスカリバー

VF-19 エクスカリバー (ブイエフ じゅうきゅう エクスカリバー、Excalibur)は、「マクロスシリーズ」に登場する架空の兵器。初出は、1994年放送のテレビアニメマクロス7』。ファイター(航空機)、バトロイド(人型ロボット)、中間形態であるガウォークの三形態に変形する可変戦闘機(ヴァリアブル・ファイター=VF)の一つ。

翼端が付け根部分よりも前に位置した前進翼や、従来のVFにはない独自の変形機構を持つ。OVAおよび劇場用アニメマクロスプラス』では、主人公「イサム・ダイソン」の乗機である試作機「YF-19」が登場する。その約5年後を描いた『マクロス7』の時代では制式配備直前の最新鋭機であり、作中では主人公「熱気バサラ」の専用機である赤いVF-19改(通称ファイアーバルキリー)と、中盤から登場する特殊部隊「エメラルドフォース」に配備される青いVF-19S / VF-19F(通称ブレイザーバルキリー)が登場する。

愛称(ペットネーム)の「エクスカリバー」は、アーサー王物語に登場する聖剣の名に由来する。機体デザインは、河森正治が実在の戦闘機Su-27 フランカー」と、同じく実在の実験機「X-29」を参考に行った。目次

1 概要

2 機体解説

2.1 開発・改良

2.2 武装

2.2.1 基本兵装

2.2.2 選択装備



3 バリエーション

3.1 マクロスプラス

3.2 マクロス7

3.3 マクロス ダイナマイト7

3.4 マクロス デジタルミッション VF-X

3.5 マクロス・ザ・ライド

3.6 劇場版 マクロスF

3.7 マクロス30 銀河を繋ぐ歌声

3.8 その他のバリエーション


4 追加・拡張装備

5 3DCGモデル

6 商品化

6.1 プラモデル

6.2 可変トイ


7 関連書籍

8 脚注

8.1 注釈

8.2 出典


9 関連項目

10 外部リンク

概要 デザインモチーフとなった前進翼試作機グラマンX-29

デザインの披露は、『マクロスプラス』のYF-19が初。最大の特徴として、X-29に基づいたファイター形態時の前進翼や、バトロイド形態時にコクピットが胴体内部に格納される変形機構など、従来のVFシリーズとは異なるアイディアが取り入れられている。デザインや変形の基本となったのは、河森の企画の一つである『空中騎行戦記』(『天空のエスカフローネ』の元企画)のメカ、「青嵐」(「星嵐」とも)[1][注 1]。また、バトロイド形態時に腰に主翼が収まるのも青嵐の腰の剣が元になっている[2]。「青嵐」には紙粘土の試作が存在し[3]、YF-19でもレゴブロックの試作をしたと河森はのちに語っているが[4]、その試作品は現存していない。変形機構や前進翼などのコンセプトは早い段階で決定していたものの、スタイリングの完成には時間がかかった。河森は「VF-1 バルキリー」から可能な限り変えたかったと語っている。『空中騎行戦記』企画で河森がデザインしたVFは『マクロス7』にその一部(「Fz-109 エルガーゾルン」や「VA-3 インベーダー」)が使用された[注 2]

『マクロス7』では、当初はVF-1のデザインを踏襲した「VF-11 サンダーボルト」をメインに展開する予定だったが、商品化が見込めないという理由でYF-19のデザインが転用された[5]。主人公の熱気バサラが搭乗する「VF-19改 エクスカリバー 熱気バサラスペシャル(ファイアーバルキリー)」は、従来の「マクロス」のイメージを意図的に壊す試みから、人間のような双眼と口を持つ頭部、両肩に内蔵されたスピーカー、ギター型の操縦桿で演奏しながら操縦するという設定が採用された。

『マクロス7』の後日譚であるOVA『マクロス ダイナマイト7』や、それよりさらに未来の時代が舞台のPlayStation用ゲームソフト『マクロス デジタルミッション VF-X』、『マクロス VF-X2』、アニメーション映画『劇場版 マクロスF』、小説『マクロス・ザ・ライド』などにも、作品ごとのオリジナルを含むさまざまなカラーリングの機体やバリエーション機が登場する。

愛称の「エクスカリバー」は『マクロス7』の設定画[6]や放映当時の資料[7]に表記はあるものの、劇中では型式番号や上述のように個体や部隊ごとの通称でしか呼ばれない。これはYF-19も同様で、『マクロスプラス』の劇中ではイサムのコールサインである「アルファ1(OVA版)」「イーグル1(劇場版)」、または単に「19(じゅうく)」と呼ばれる。

歴代VFシリーズのなかでも人気の高い機体であり、2010年に行われた『マクロスエース Vol.006』の読者投票ではYF-19が2位、VF-19改が7位[8]、同誌『Vol.007』ではYF-19が第3位に選ばれた[9]

バンダイハセガワやまとアルカディアといった玩具・模型メーカーからは、プラモデルや彩色済みの可変トイなどが発売されている。
機体解説

諸元VF-19 エクスカリバー
分類可変戦闘機
開発新星インダストリー
全高3.94m(ファイター時、主脚含まず)
15.48m(VF-19改のバトロイド)
全長18.62m(ファイター時)
全幅14.87m(ファイターでの主翼展開時)
空虚重量8,750kg(YF-19)、8,400kg(C型)、
8,550kg(F型)、8,620kg(S型)
エンジン(主機)新星/P&W/RR熱核タービンエンジン×2
FF2200(YF-19初期型)、FF2500E(YF-19)、
FF2550F(F型)、FF2550J(S型)
(副機)P&W高機動バーニアスラスター
HMM-6J(YF-19)、HMM-6R(C型)、HMM-7(S型、F型)
エンジン推力56,500kg×2(YF-19初期型)、67,500kg×2(YF-19)
(宇宙空間瞬間最大推力)
最高速度(高度10,000m)
M5.1+(19改はM5.5+)
(高度30,000m以上)
M21.0+(19改はM25.0+)
(ノーマル仕様のまま衛星軌道上に進出可能)
攻撃兵装マウラーREB-30G 対空レーザー砲
(C / F型×1、S型×4)
マウラーREB-23 半固定レーザー機銃×2(腰部装備)
ハワードGU-15 ガンポッド×1
マイクロミサイルパレット×2
(内装式標準兵装、他の兵装パックに交換可能)
防御兵装防弾シールド×1(左腕に装備)
ハワードPBS-03F ピンポイントバリアシステム(YF-19)
アクティブステルスシステム一式
選択式装備専用スーパーパーツ


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