ユニバーサル移動体通信システム(ユニバーサルいどうたいつうしんシステム)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)は第3世代 (3G) 移動通信テクノロジーの1つであり、同時に4Gテクノロジーに発展しつつある。 UMTSの最初の公開版はリリース99 (R99) アーキテクチャである。3GPPが策定し、ITUのIMT-2000規格の一部となっている。UMTSの最も一般的な形態は基盤となる無線インタフェース
概要
EDGE(GSMに基づく IMT Single-Carrier)やCDMA2000 (IMT Multi-Carrier) とは異なり、UMTSは新たな基地局と新たな周波数割り当てを必要とする。しかし、概念的な部分はGSMに基づいているため、GSM/EDGE とはよく似ている。さらにUMTS端末の多くはGSMもサポートしており、シームレスにデュアルモード運用が可能となっている。したがってUMTSは時に3GSMとして販売され、GSMとの親和性を強調することがあった。
UMTSという名称は欧州電気通信標準化機構 (ETSI) が決めたもので、ヨーロッパで主に使われている。ヨーロッパ以外では、FOMA[1]あるいはW-CDMAなどと呼ばれている[nb 1][2][1]。マーケティング上は単に 3G あるいは 3G+ と呼ばれることが多い。 3GでのUMTSは、理論上の最大データ転送レート 42 Mbit/s(HSPA+)までをサポートしているが[3]、R99規格の携帯では実際の転送レートは 384 kbit/sで、HSDPA規格の携帯では下り 7.2 Mbit/s となっている。これでもGSMの単一の誤り訂正付き回線交換データ通信の 9.6 kbit/s やHSCSDの9.6kbit/s複数チャネル(CDMAOneでは14.4kbit/s)より高速であり、CDMA2000や無線LANなどの競合テクノロジーと同様に World Wide Web や他の携帯用データサービスへのアクセスを提供する。 3G以前には GSM、IS-95、PDC、CDMA PHSといった2G携帯電話システムや他の2Gテクノロジーが各国で使われていた。GSMの場合、2Gから2.5Gとも呼ばれるGPRSへの移行パスが用意されていた。GPRSではデータレートが拡大され(理論上の最大は 140.8 kbit/s だが、典型的なレートは約 56 kbit/s)、回線交換というよりむしろパケット交換に近いものになっている。これがGSMを採用していた各地で展開された。E-GPRSまたはEDGEはGPRSをさらに発展させたもので、より新しい符号化方式に基づいている。EDGEでは実際のパケット転送レートはおおよそ 180 kbit/s である。EDGEシステムは2.75Gシステムとも呼ばれる。 2006年以降、UMTSネットワークを採用した各国はHSDPA (High-Speed Downlink Packet Access) または3.5Gへのアップグレードを行ってきた。現在ではHSDPAの下り転送速度は最大 21 Mbit/s に達している。上り方向の転送速度を改善するHSUPA (High-Speed Uplink Packet Access) も導入された。長期的には 3GPP Long Term Evolution プロジェクトでUMTSを4Gの速度である下り 100Mbit/s、上り 50 Mbit/s まで移行させる計画であり、そのために直交周波数分割多重方式に基づく次世代無線インタフェーステクノロジーを使用する。 国家規模のUMTSネットワークは2002年に運用開始された。このとき、電話会社は動画配信やテレビ電話といったアプリケーションを強調していた。UMTSの高いデータ転送速度は主にインターネットアクセスに利用されている。日本でも他の国々でもテレビ電話の需要はあまりなく、電話会社の提供する音声/動画より World Wide Web への高速アクセスの需要が高かった。これは、携帯のみでインターネットアクセスするだけでなく、なんらかの手段(Bluetooth、赤外線、USBなど)でパーソナルコンピュータに接続して使うという形態も含まれる。 UMTSは3種類の無線インタフェース、GSMの Mobile Application Part UMTSはいくつかの無線インタフェース
特徴・機能
テクノロジー
無線インタフェース