United_States_dollar
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「USD」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「USD (曖昧さ回避)」をご覧ください。

アメリカ合衆国ドル
United States Dollar(英語)
米ドル紙幣
ISO 4217
コード
USD
中央銀行連邦準備制度
 ウェブサイトwww.federalreserve.gov
公式
使用国・地域 アメリカ合衆国
米国との自由連合

パラオ

マーシャル諸島

ミクロネシア
その他

イギリス領ヴァージン諸島

エクアドル

エルサルバドル

オランダ領BES諸島

タークス・カイコス諸島

パナマ

東ティモール

ジンバブエ

アルゼンチン(導入予定)

非公式使用
国・地域国・地域

イギリス領インド洋地域

カンボジア

バミューダ諸島

北朝鮮

ベネズエラ

インフレ率1.8%(2019年)
 情報源The World Factbook,2020年
ペッグしている
通貨
21の通貨

アンティル・ギルダー

ケイマン諸島ドル

バハマ・ドル

バミューダ・ドル

バルバドス・ドル

東カリブ・ドル

ベリーズ・ドル

香港ドル(変動バンド)

モルディブ・ルフィヤ

アルバ・フロリン

キューバ兌換ペソ

バーレーン・ディナール

ヨルダン・ディナール

UAEディルハム

レバノン・ポンド

オマーン・リアル

カタール・リヤル

サウジアラビア・リヤル

エリトリア・ナクファ

ジブチ・フラン

ベラルーシ・ルーブル

補助単位
 1/10ダイム
 1/100セント
 1/1000ミル
通貨記号$ もしくは US$
ダイムd
セント¢ もしくは c
ミル?
硬貨
 広く流通1, 5, 10, 25セント
 流通は稀50セント, 1ドル
紙幣
 広く流通1, 5, 10, 20, 50, 100ドル
 流通は稀2ドル
紙幣製造製版印刷局
 ウェブサイトwww.moneyfactory.gov
硬貨鋳造合衆国造幣局
 ウェブサイトwww.usmint.gov

アメリカ合衆国ドル(アメリカがっしゅうこくドル、英語: United States Dollar)は、アメリカ合衆国の公式通貨である。通称としてUSドル、米ドル、アメリカ・ドルなどが使われる。アメリカ合衆国ドルは、その信頼性から国際決済通貨や基軸通貨として、世界で最も多く利用されている通貨である。
概要

アメリカ合衆国ドルは、その信頼性からしばしばアメリカ合衆国の国外でも使われ、特に輸出入など国際的な商取引の決済に多く使用されている基軸通貨である。

アメリカ合衆国ドルの記号は、ドル記号 ($) である。ISO 4217では、アメリカ合衆国ドルのコードはUSDである。補助通貨は、セント(記号は、¢またはc)で、1ドル = 100セント である。

1792年の貨幣法(Coinage Act of 1792)以来金銀複本位制であったが、1873年(Coinage Act of 1873)には完全に金銀複本位制が破棄され金本位制となり、1900年には法令で金本位制として1ドル=20.67グラムが規定された。ただし兌換比率は歴史的に大きく変動している。第二次世界大戦後しばらくは、主要通貨で唯一の金本位制を維持していた通貨であり、各国の通貨は米ドルとの固定レートにより、35ドル=金1トロイオンスとして間接的に金との兌換性を維持していた(ブレトン・ウッズ体制)。1971年のニクソン・ショックまでは金本位制が続けられていた。その当時に形成された米ドルを基軸通貨とする体制は、金本位制停止および変動相場制導入の後も継続されている。現在は、貴金属などとの兌換制度は無く、中央銀行である連邦準備制度が発行を管理する管理通貨制度のもとにある。
発行と印刷

先述のとおりアメリカ合衆国ドル紙幣の発券管理は連邦準備制度が集中的に行っているが、法令上、個々の紙幣はアメリカ国内に12行ある連邦準備銀行が個々に発行している。

紙幣製造は製版印刷局合衆国造幣局によって行われ、1日あたり6億5000万ドル相当の紙幣と硬貨が製造されている。従業員数は合計で5000人を超える。印刷工場はアメリカ国内に2か所ある。

偽造を防ぐ目的で、1ドル紙幣と2ドル紙幣を除く全紙幣のデザインが2000年代 - 2010年代に刷新されている。2012年12月31日現在の連邦準備制度の統計によれば、1ドル紙幣の流通量は103億枚、100ドル紙幣は86億枚、20ドル紙幣は74億枚である。
発券銀行

紙幣を発券した銀行がどの連邦準備銀行であるかは、その紙幣に記されたアルファベット記号で判別することができる。アルファベット記号以外の部分はどの発券銀行も額面ごとにすべて同じデザインであり、また発券銀行にかかわらず同一額面ならどの紙幣も等価である。

肖像の小さい紙幣(1・2ドル紙幣と、5ドル以上かつシリーズ1994以前の紙幣)には、肖像の左にアルファベットの記載された丸い部分があり、法令上の発券銀行がこの文字で判るようになっている。

A:
マサチューセッツ州 ボストン連邦準備銀行

B:ニューヨーク州 ニューヨーク連邦準備銀行

C:ペンシルベニア州 フィラデルフィア連邦準備銀行

D:オハイオ州 クリーブランド連邦準備銀行

E:バージニア州 リッチモンド連邦準備銀行

F:ジョージア州 アトランタ連邦準備銀行

G:イリノイ州 シカゴ連邦準備銀行

H:ミズーリ州 セントルイス連邦準備銀行

I:ミネソタ州 ミネアポリス連邦準備銀行

J:ミズーリ州 カンザスシティ連邦準備銀行

K:テキサス州 ダラス連邦準備銀行

L:カリフォルニア州 サンフランシスコ連邦準備銀行

肖像の大きい紙幣(5ドル以上かつシリーズ1996以降の紙幣)では、左端のアルファベット(「B2」など)がこれに相当する。また紙幣シリアルナンバー(記番号)11桁のうち左から2桁目のアルファベットも同じことを表している。
印刷工場

紙幣の印刷はアメリカ合衆国製版印刷局が直営する工場2か所で行われている。

ワシントンD.C.工場

フォートワース工場

すべてのドル紙幣には小さな字で原版番号(どの凹版原版を用いて印刷したかを表す記号番号)が2か所ずつ印刷されているが、うち1か所の原版番号で例えば「FWD63」のように、「FW」が付いていればフォートワース工場で印刷された紙幣(前出の画像では1・2・5・10・50ドル)である。「B57」のように「FW」が2か所とも原版番号に付いていなければワシントンD.C.工場で印刷された紙幣(前出の画像では20ドルと100ドル)である。
硬貨「アメリカ合衆国ドルの硬貨(英語版)」を参照
流通硬貨

硬貨として発行されるのは1ドル(100セント)以下の通貨であり、アメリカ合衆国造幣局が製造している。

現在発行されている硬貨の金種は、

1セント(Penny、ペニー

5セント(Nickel、ニッケル)

10セント(Dime、ダイム)

25セント(Quarter、クオーター)

50セント(Half Dollar、ハーフダラー)

100セント(=$1、シルバーダラー)

の6種類である。なお、シルバーダラーというのは1ドル銀貨の呼称で、現在の1ドル硬貨の呼称ではない。

セント硬貨については、主に25セント以下のものが多く使われており、特に公衆電話新聞などの自動販売機、パーキングメーター、バスの運賃箱、カジノ場のスロットマシン[注 1]、有料道路や駐車場の無人料金所などに25セント硬貨を複数枚投入するものが多いためか、とりわけ硬貨の中でも25セント硬貨の流通量が非常に多い。アメリカ合衆国で生活する際は、25セント硬貨の手持ちが少ないと不便を強いられる。

日本などのように10・50・100・500などを硬貨の区切りとする感覚からは、10セントの上の25セントは中途半端にも思えるが、10セントと25セントの組合せは、10セントと50セントの組合せよりも、多くの金額に対応可能である(45セントや55セント、1ドル25セントという額が出せる)。


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