USB Type-C(ユーエスビー タイプシー)またはUSB-C(ユーエスビー シー)は、USBの機器とケーブルにおける、逆差し可能な小型24ピンコネクタ規格の一つである[1]。
USB Type-C規格は非営利団体のUSBインプリメンターズ・フォーラムが発表し、2014年8月に最終仕様が策定された[2]。USB 3.1規格とほぼ同時に策定され、USB 3.2、USB4に対応する[3][4]。また、USB Type-C specification Release 2.1では最大48V5Aでの240W供給を行えるExtended Power Range (EPR) が規格化されたUSB PD 3.1に対応する[5]。
USB4は、USB Type-Cのケーブルとコネクタだけが利用可能となる最初のUSB規格である[6]。
概要MacBookのUSB Type-C規格準拠コネクタ
USB Type-Cコネクタはホストとデバイスの両方をつなぎ、あらゆるType-AとType-Bコネクタとケーブルを将来性(英語版)のある規格に置き換えたものである[7][8]。
USB Type-Cコネクタは24ピンで、表裏逆差し可能とAppleのLightningと似ていて、大きさはUSBマイクロBコネクタと同じぐらいであり、ポートの大きさは8.4×2.6ミリメートルである。ピン配置は電源・接地が4ペア、SuperSpeed非対応データバスが2ペア(ただし1ペアしか使われない)、SuperSpeed対応データバスが4ペア、サイドバンド用ピンが2つ、ケーブル方向検出用のコンフィグピンが2つである。さらにBMC(英語版)のコンフィグデータチャンネルが1つ、そしてアクティブケーブル(英語版)用にVCONN +5 Vのパワーが提供されている[9][10][11]。
USB 2.0及びUSB 3.1 Gen 1対応ケーブル (USB Full-Featured Type-C cable)、及びUSB 2.0対応かつ5.0A対応のUSB Type-Cケーブル (USB 2.0 Type-C Cable) はアクティブケーブルであり、コンフィグチャンネル用のID機能とUSB PD用のVDM (Vendor-Defined Messages) 機能を備えたICチップを内蔵している。一部のUSB Power Delivery 2.0対応のUSB Type-C対応機器は1.5 A, 3.0 A, 5.0Aの電流にも対応している。電源側はコンフィグチャンネル、またはBMCのコンフィグデータチャンネル、または周波数偏移変調で通信するVBUS線を通して、そのような電流を流せることを機器側に知らせることができる。
USB Type-Cは指令 (EU) 2022/2380によって、携帯用電子機器の充電ポートの欧州連合域内における統一規格となり[12]、2024年から(ノートパソコンは2026年から)新規流通機種への採用が義務付けられる[13]。 変換アダプター・ケーブルとして、下記の2種類が規格で許されている。 Type-Cレセプタクルを備える変換アダプターや延長ケーブルは「不正かつ危険な組み合わせ」が出来上がる可能性により規格外である[14][15][16]。規格上、Type-Cレセプタクル(メス)を備えていないパソコンなどにType-Cプラグ(オス)を接続することはそのままではできない。片側がStandard-Aプラグで、もう片側がType-CかMicro-BかLightningのプラグになっているケーブルを用いれば規格上の問題はなく正常に接続できる。 オーディオ アダプタ アクセサリモードや オルタネートモードは、USBケーブルのデータ信号線の一部を切り離し、代わりに別の信号を流すことができる。 Type-Cコネクタを備えるデバイスからアナログ音声を出力できる仕様として「Audio Adapter Accessory Mode」が追加された。4端子(左、右、マイク、GND)のアナログ音声を3.5mmのイヤホンジャック(ミニプラグ)に出力する仕様となっており、オプションでアナログ音声使用時の同時充電も可能となっている。しかしアナログ信号でD+/D-/SBU1/SBU2ピンを使用するため、データ通信を同時に使用することはできない。またアナログ音声はType-Cプラグに出力しないように規定されているため、USB-Cプラグ付きのヘッドセットはデジタル音声をサポートする必要がある[17]。
変換
Micro-Bレセプタクル → Type-Cプラグ
Standard-Aレセプタクル → Type-Cプラグ
Type-Cレセプタクルを備える変換アダプター・ケーブル
モード
オーディオ アダプタ アクセサリ モード
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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