UHFアニメ
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これらの2局では名古屋市周辺をカバーできない[注釈 13]ことから、本来はテレビ東京系列局である愛知県域局のテレビ愛知が中京広域圏における「UHFアニメ」の主要なネット局となっている[注釈 14]。同局はテレビ東京系列の深夜アニメも放送することから、「UHFアニメ」の放送番組の規模が拡大した2010年前後頃には、同局の深夜帯の多くの番組枠がアニメで占められたこともあった。

その他のキー局系列局でも一定数の「UHFアニメ」が放送されている。CBCやメ?テレでの放送実績が比較的多く、『やくならマグカップも』(CBC)や『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(メ?テレ)のように製作に参加した実績もある。東海テレビや中京テレビは「UHFアニメ」よりも所属する系列のキー局が製作した深夜アニメの方が放送実績が多い。

2010年代半ば頃からは民放系のBS各局に実質代替される形で、放送されない番組が増加傾向にある[22]

北海道 - テレビ北海道(TVh) / 北海道放送(HBC) / 北海道文化放送(UHB) / 北海道テレビ(HTB)/ 札幌テレビ(STV)「TXNネットワーク#北海道」も参照

北海道では草創期からテレビ東京系列局のTVhでネットされるケースが最も多い。同局はアナログ放送の中継局が道内全域をカバーしきれておらず、道北道東の大半の地域では同局を受信できなかったが、デジタル放送への移行後は順次中継局が整備され、2016年3月までには道内のほとんどの地域で受信・視聴できるようになった。

2020年代に入ると、HTBがキングレコードKING AMUSEMENT CREATIVE)やブシロードが製作に関与する番組を中心に放送実績を増やしている。

三大都市圏に比べると全体的に放送数は少ないものの、『RAY THE ANIMATION』(HBC)や『理系が恋に落ちたので証明してみた。』(UHB)のように道内の放送局が製作に参加した実績もある。

福岡県(および佐賀県) - TVQ九州放送(テレQ) / RKB毎日放送 / 九州朝日放送(KBC)/ 福岡放送 (FBS)「TVQ九州放送#放送エリア」も参照

福岡県も北海道と同様に、草創期からテレビ東京系列局のテレQでネットされるケースが最も多い。県内の他局と同様に、民放が1局しかない隣接する佐賀県も実質的な放送エリアとなっているほか、九州山口地区には同局の他にテレビ東京系列局が存在しない関係で、福岡県や佐賀県から比較的近い大分県長崎県・山口県でも多くのケーブルテレビ局を通じて視聴できる[注釈 15]。同局ではKADOKAWAが関与する番組の放送実績が比較的多いが、2010年代後半頃からは中京広域圏と同様に民放系のBS各局に実質代替される形で、放送されない番組が増加傾向にある。なお、テレビ西日本での放送実績は数えるほどに過ぎない。

前述の『RAY THE ANIMATION』にはRKBも製作に参加している。

BS放送局 - BS11 / BSフジ / BS日テレ / BS朝日 / WOWOW

BS11が2007年11月の開局当初から『ANIME+』枠で「UHFアニメ」を積極的に放送しており、長らくBS放送における「UHFアニメ」のシェアを寡占していた。2010年代前半以降、作品の製作委員会にも多数参加している。

BSフジは2014年1月期の『スペース☆ダンディ』で初めて製作委員会に参加し、2017年4月から『アニメギルド』枠を立ち上げると「UHFアニメ」のネットにも力を入れ始めた。

後にBS日テレも2019年10月より『アニメにむちゅ?』枠、BS朝日も2020年4月より『アニメA』枠を立ち上げ、「UHFアニメ」の製作委員会にも参加するようになった。2020年代に入ると、『邪神ちゃんドロップキックX』のようにBSフジとBS日テレが同一のアニメ作品の製作委員会に共同で参加し、両局で並行して放送されるケースも生じている。

WOWOWでは、WOWOWプライムにて2016年4月期より『アニメプレミア』(2019年4月期からは『アニメプライム』)枠を新設し、同局が製作委員会に参加している番組を中心に放送する(毎日放送製作の『アニメイズム』枠のように、UHFアニメではなく在京キー局系列の深夜アニメとして製作される番組もある)[23]。基本的にBS11などと同調し、BS他局と同時期に並行して放送するが、2018年1月期までは全ての番組において、全ネット局で最も早く放送していた。

このほか、BS12 トゥエルビなどでも放送される場合がある。なお、BS-TBSとBSテレ東では単発的に少数放送したのみに留まっている(いずれも所属する系列のキー局製作の深夜アニメの遅れネットが中心である)。

CS放送局(専門チャンネル) - AT-X / アニマックス / キッズステーション / TBSチャンネル(TBSが製作に関与する作品のみ)

CS放送局ではAT-Xが「UHFアニメ」の大多数を放送しており、2010年頃からは作品の製作委員会にも積極的に参加している[6]前述したような性的・暴力的な描写が特徴的な作品においては視聴年齢制限15歳未満視聴不可)を設定し、地上波やBS各局よりも表現の自主規制をある程度緩和した内容で放送することもある[24][25]

アニマックスやキッズステーションも「UHFアニメ」を含む各作品の製作委員会に参加することがある[注釈 16]。キッズステーションは2000年代後半から2010年代前半頃にかけての一時期、スターチャイルド(現在のキングレコード・KING AMUSEMENT CREATIVEの前身のレーベルの一つ)や読売テレビ(および子会社のYTE)が関与する番組を中心に一定数ネットしていたが、それ以降は地上波と同時期に放送する番組は少なくなっている。TBSチャンネルでは、TBS自局で放送せずに独立局で放送する番組を放送する。
アニメ作品や関係者との縁による放送

日本の特定の地域を舞台として描いている作品の場合、その地域がこれまでに述べた五大都市圏以外であっても地元の放送局で放送されるケースもある。

広島県竹原市を舞台とする『たまゆら』シリーズは、第1期をテレビ新広島、第2期をNHK広島放送局総合テレビにて放送した[注釈 17]

静岡放送は、『ラブライブ!サンシャイン!!』を皮切りに静岡県内を舞台にした作品を積極的にネットしている。

富山県南砺市に本社を置くアニメ制作会社P.A.WORKSが元請制作を手掛ける作品は大半が地元の民放(北日本放送チューリップテレビ富山テレビ)のいずれかで放送されているほか、ゲーム開発やアニメ制作を手掛けるCygamesが関与する作品は佐賀県のサガテレビでも放送されている(同社の創業者・渡邊耕一が佐賀県伊万里市出身であることなどによる)。この他にも、漫画やライトノベルなどの「作者の出身もしくは在住地」という理由で放送されるケースもある。
シリーズものにおけるネット局の変化

「UHFアニメ」は放送局が製作に参加していない番組が多いため、続編やスピンオフ作品などが制作・放送された場合、シリーズごとにネット局の構成が異なるケースが発生することがある。同じ放送対象地域内の別の放送局に変更される場合もあれば、関東地方を除く特定の地域での放送が削減または追加されるケースもあり、削減の対象となった地域ではテレビ放送で作品の続編を視聴できないケースが生じてしまうこともある。

例えば近畿地方における『魔法少女リリカルなのはシリーズ』の場合、第1期はテレビ大阪、第2期『A's』はサンテレビ、第3期『StrikerS』はKBS京都とテレビ和歌山、第4期『ViVid』は毎日放送で放送された(それぞれ本放送の場合)。このため、衛星放送やインターネットでの配信による視聴を除けば、近畿地方では全てのシリーズを地上波で視聴できた地域はごく一部に限られることとなった。

この他、キー局系列で放送された作品の続編やスピンオフ作品が「UHFアニメ」の形態で放送されたり、逆に「UHFアニメ」の形態からキー局系列での放送に変更されたりしたケースもある。前者は『食戟のソーマ[注釈 18]など、後者は前述の『鬼滅の刃』(無限列車編以降、フジテレビ系列)や『まりあ†ほりっく[注釈 19]などが該当する。


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