2015年、前篇後篇2部作となる映画『ソロモンの偽証』主題歌に「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」を提供[44]。日本映画へは初の楽曲提供となった[45]。
ライブの特徴『ZOO TV TOUR』で照明として使用された「トラバント」
ライヴでは毎回異なるコンセプトでパフォーマンスを行い、独創的なステージセットやコンサートの規模、動員数、収益が話題となるバンドである。2006年にアメリカの雑誌『スピン』から「世界で最も良いライブを行う25バンド 第1位」に選出されている[46]。
1992年から1993年にかけて行った『ZOO TV TOUR』ではステージ上に巨大なテレビを多数設置し、パフォーマンスに合わせて異なる映像やメッセージを流した。また、ドイツ車「トラバント」を照明として使用したり、会場の中央にまで花道を置くステージ設計など、当時としては画期的なステージセットであった。ライヴ中にはボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下のサラエヴォを衛星中継で結び、包囲された市民の惨状を観客に伝えた。他には衛星中継でルー・リードと共演をしたこともあった。またMCでは、ボノが開催地のどこかへ電話をかけるコーナーがあり、フランスのミッテラン大統領(当時)、ドイツのコール首相(当時)、アメリカのホワイトハウス(ブッシュ大統領(当時)には繋いでもらえず)、大統領候補であったビル・クリントン(本人との会話に成功)などのほか、ピザ屋にピザ1万枚の宅配を注文したこともあった。1993年12月9日・10日に東京ドームで行われた日本公演では、初日が横綱曙(当時)、2日目は117番(NTTの時報ダイヤル)相手に「マドンナにつないでくれ」と言っていた(マドンナは当時来日中だった)。『POPMART TOUR』のステージセット
1997年から1998年に開催した『POPMART TOUR』では、高さ17m×幅51mの巨大スクリーンとミラーボール式のレモンのオブジェなど、総額約180億円もの費用をかけたスタジアム・ツアーとなった。ボスニア紛争停戦合意後の1997年には、北大西洋条約機構(NATO)平和維持軍監視下のサラエヴォで『POPMART TOUR』を開催。入場料収入の全額をボスニアの戦争孤児支援基金「ウォー・チャイルド」へ寄付した。『U2 360° Tour』のステージセット
2001年に開催した『Elevation Tour』や、2005年から2006年に開催した『Vertigo Tour』では一見するとシンプルなステージに戻ったかのように見えたが、最先端の装置・照明・映像を駆使しており、バンドのこだわりが感じられる内容と演出になっていた。
2009年から2011年にかけて開催した『U2 360° TOUR』は、全110公演の興行収入が約7億3,614万ドル、観客総動員数が726万8,430人というこれまでに報道されたどのコンサートよりも高い数字を記録した。このツアーの成功で、改めてU2の世界的人気が根強いことを証明しただけでなく、通常よりも25%増しの観客を動員できる『ザ・クロウ』(The Claw、鉤爪)と名づけられた巨大なステージセット運営が成功したということになった[47]。 U2が少年期に大きく影響を受けたのは、ザ・フー[48]、ザ・クラッシュ[49]、テレヴィジョン[50]、ラモーンズ[51]、ビートルズ[52]、ジョイ・ディヴィジョン[53]、スージー・アンド・ザ・バンシーズ[54], エルヴィス・プレスリー[55]、パティ・スミス[56] や クラフトワーク[57]。
影響
ディスコグラフィ詳細は「U2の作品」を参照
スタジオ・アルバム
『ボーイ』 - Boy
『アイリッシュ・オクトーバー』 - October(1981年)
『WAR(闘)』 - War(1983年)
『?』 - The Unforgettable Fire(1984年)
『ヨシュア・トゥリー』 - The Joshua Tree(1987年)
『魂の叫び』 - Rattle and Hum(1988年)
『アクトン・ベイビー』 - Achtung Baby(1991年)
『ZOOROPA』 - Zooropa(1993年)
『ポップ』 - Pop(1997年)
『オール・ザット・ユー・キャント・リーヴ・ビハインド』 - All That You Can't Leave Behind(2000年)
『原子爆弾解体新書?ハウ・トゥ・ディスマントル・アン・アトミック・ボム』 - How to Dismantle an Atomic Bomb(2004年)
『ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン』 - No Line on the Horizon(2009年)
『ソングス・オブ・イノセンス』 - Songs of Innocence(2014年)
『ソングス・オブ・エクスペリエンス』 - Songs of Experience(2017年)
ライブ・アルバム
『ブラッド・レッド・スカイ=四騎=』 - Under a Blood Red Sky(1983年)
コンピレーション・アルバム
『ザ・ベスト・オブU2 1980-1990』 - The Best of 1980?1990(1998年)
『ザ・ベスト・オブU2 1990-2000』 - The Best of 1990?2000(2002年)
『ザ・ベスト・オブU2 18シングルズ』 - U218 Singles(2006年)
受賞歴
1987年
MTV Video Music Awards「ビューワーズ・チョイス」(「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」)
1988年
第30回グラミー賞「年間最優秀アルバム賞」・「最優秀ロック・パフォーマンス デュオ/グループ」(『ヨシュア・トゥリー』)[58]
第2回日本ゴールドディスク大賞【洋楽】「ザ・ベスト・アルバム・オブ・ザ・イヤー」ロック・フォーク(グループ)部門(『ヨシュア・トゥリー』)[59]
ブリット・アワード「ベスト・インターナショナル・グループ」[60]
1989年
ブリット・アワード「ベスト・インターナショナル・グループ」[60]
第31回グラミー賞「最優秀ロック・パフォーマンス・デュオ/グループ」(「ディザイアー」)、「ベスト・パフォーマンス・ミュージック・ビデオ」(「約束の地」)[58]
ジュノー賞「インターナショナル・エンターテイナー・オブ・ザ・イヤー」[61]
MTV Video Music Awards「ベスト・ビデオ・フロム・ア・フィルム」(「ラヴ・カムズ・トゥ・タウン」)
1990年
ブリット・アワード「ベスト・インターナショナル・グループ」[60]
1992年
MTV Video Music Awards「ベスト・グループ・ビデオ」・「ベスト・スペシャル・エフェクツ・イン・ア・ビデオ」(「リアル・シング」)
1993年
ブリット・アワード「ベスト・ライブ・アクト」[60]