TsD-30
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サプフィル-21
種別火器管制レーダー
開発・運用史
開発国 ソビエト連邦
就役年1960年
送信機
周波数Kuバンド(12.88-13.2 GHz)
パルス繰返数

1,592 - 1,792 Hz

2,042 - 2,048 Hz

2,716 - 2,724 Hz

アンテナ
形式カセグレンアンテナ
方位角+/- 30度
仰俯角+/- 10度
探知性能
探知距離

RCS 16 m2の目標に対して

RP-21: 捕捉20 km, 追尾10 km

RP-22: 捕捉30 km, 追尾15 km

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サプフィル-21(ロシア語: Сапфир-21)は、ソビエト連邦の第339試作工場(後のファゾトロン)がMiG-21戦闘機用に開発した火器管制レーダー[1][2]
設計

ソ連では1957年よりMiG-21戦闘機へのレーダー搭載について検討しており、1958年8月には空力試験機としてのYe-7/1号機、また1960年1月18日にはレーダー搭載のYe-7/2号機が初飛行し、1962年からはこれをもとにした実用機であるMiG-21PFの生産が開始された[1]。そして同機で搭載されたのがサプフィル-21であった[1]

サプフィル-21は、第339試作工場のボルコフが率いるチームによって開発された[1]。量産前段階ではTsD-30と称されており、また採用にあたりRP-21の制式名称が付された[1][2]。動作周波数はKuバンド(12.88-13.2 GHz)で、レーダー反射断面積(RCS)16平方メートルの目標を20 kmの距離で捕捉し、10 kmで追尾を開始することができるとされている[2]アンテナカセグレン方式で[2]、MiG-21の小さなショックコーンに収容する必要から、作動範囲は左右にそれぞれ30度、上下にそれぞれ10度と限定されている[1]

1964年より生産を開始したMiG-21PFMでは指令誘導に対応した改良型のRP-21Mが搭載されて、RS-2U (K-5M) 空対空ミサイルやKh-23空対地ミサイルの運用も可能になった[1]。また1965年より生産を開始したMiG-21Sで搭載された能力向上型にはRP-22の制式名称が付され[3]NATOコードネームは「ジェイ・バード」とされた[2]。RCS 16平方メートルの目標を30 kmの距離で探知し、15 kmで追尾を開始することができるとされている[2]

MiG-21PFと-21PFMの中間的な輸出モデルとして開発された-21FLでは、簡易型のR-2L(NATOコードネーム「スピン・スキャン」)が搭載された[1][2]。またMiG-21Sの系譜に属する輸出モデルであるMiG-21Mでは、レーダーはRP-22よりも旧式のRP-21MAが搭載されて、やはりダウングレードが図られた[3]。ただし輸出モデルでも、MiG-21MFではRP-22の搭載が解禁されている[3]
サブタイプと搭載機

RP-21

MiG-21PF


RP-21M

MiG-21PFM


RP-21MA

MiG-21M



RP-22

MiG-21S

MiG-21SM

MiG-21MF

MiG-21SMT

MiG-21bis

MiG-23S


脚注[脚注の使い方]
出典^ a b c d e f g h Gordon 2020, pp. 33?36.
^ a b c d e f g Streetly 2005, pp. 236?237.


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