The_Soul_Taker_?魂狩?
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「ソウルテイカー」はこの項目へ転送されています。作品の主題歌については「SOULTAKER」をご覧ください。

本作を題材としたスピンオフ作品については「ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて」をご覧ください。

The Soul Taker ?魂狩?
ジャンルアクション、ダーク・ファンタジー
アニメ
原作タツノコプロ企画室
監督新房昭之
シリーズ構成関島眞頼
脚本久保田雅史荒木憲一
植竹須美男、関島眞頼
キャラクターデザイン渡辺あきお
羽山賢二(ソウルテイカー)
さとうけいいち(クリーチャー)
メカニックデザイン鉄羅紀明(ビジュアルディレクター兼任)
音楽大谷幸
アニメーション制作タツノコプロ・タツノコVCR
製作WOWOW、タツノコプロ
「The SoulTaker」製作委員会
放送局WOWOW
放送期間2001年4月4日 - 7月4日
話数全13話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『The Soul Taker ?魂狩?』(ザ・ソウルテイカー たましいがり)は、竜の子プロダクションの制作による日本テレビアニメ作品。
概要

WOWOW(有料(スクランブル)枠)で2001年4月4日から7月4日まで毎週水曜日の23時にて放送。全13話。WOWOWハイビジョンアニメ第一弾という触れ込みで、当時はごく珍しかった全編ハイビジョンの精細画像が売り物のひとつであった。

タツノコプロ初の全編デジタル制作作品と同時に、シリアスな作風でSFミステリー映画的な要素を取り込んだアクションダークヒーローものとして作られている。

地上波では2005年9月11日から12月4日まで、毎日放送アニメシャワー第3部にて放送された。
作品構成

本作品の映像は非常に抽象的・象徴的な場面が多く、多くの一般的なアニメ作品で使われるような映像は最終回などに、わずかに見られる程度である。セピア・モノクロ・原色を多用し、影絵などのシルエットや場所設定とは関係なく現れるステンドグラス、崖の背景、そして変わったアングルが使われている。これらは新房昭之監督の後の作品にも通ずる特徴的な表現と言える。SFやオカルティックな要素が全篇を貫き、まれに退廃的・猟奇的な場面もあるのに対し、キャラデザインには特有のデフォルメ画風を持つ渡辺明夫を起用し、独特な映像世界を作り出している。

前半は難解で急速、強引とも思えるような展開となっている。また、アダルトゲームギャルゲー的な展開や設定があり、作品の内容に活かされている。オープニング曲JAM Projectによるアニメ的な歌詞・曲調になっているが、エンディング曲はオープニングとは違い、静かな音調である。オープニングやエンディングの映像・曲が回により変わる場合がある。

制作面では人手不足が深刻だった。10話の絵コンテがあがってこないでスケジュールが厳しくなった時、グロス請けのシャフトが降りずに最後まで引き受けたことが縁となって、後に新房は『月詠』の制作会社にシャフトを選ぶこととなった。また京都アニメーションが頑張ってくれたことにも助かったという[1]。後のシャフト時代では人手不足の中でもクオリティが保てる手法として独特な表現が生まれていくことになった[2]
ストーリー

ある雪の降る夕刻の教会。伊達京介は、何者かに襲われ息を引き取ろうとしている母の手で刺された――それが全ての始まりだった。

誤って埋葬された京介は、岬真夜と名乗る美少女の手で墓の中から救い出されたが、真夜は世界的な科学力を持つ巨大多国籍企業・桐原グループに誘拐され、彼は謎のミュータント組織「病院(ホスピタル) 」の刺客・ドクトル凶也に襲われる。窮地に陥った彼の前に現れた謎の男・壬生シローは京介に生き別れの双子の妹の存在とその分身「フリッカー」の存在、そして真夜がフリッカーであるという事実を教える。不可解な母の死の真相と妹の謎、京介の脳裏に浮かぶさまざまな疑問。彼は真夜を救出するために、シローと桐原の海上施設に乗り込む。
登場人物
主要人物

作品に毎回必ず登場する3人。
伊達 京介(だて きょうすけ)
- 斎賀みつき本作の主人公。寄宿学校に通う17歳の少年。普通の日常を送っていたが、母の死を契機に「ソウルテイカー」と呼ばれる超人的存在に変身する能力が覚醒する。外見は穏やかに見えるがとても一本気で実直な性格。約束事は絶対に守り、自分が納得の行かない事は徹底的に追求する。それでいて素直で優しく申し分ない人柄。そして作中で誰よりも雰囲気が変わりやすい登場人物でもあり、覚醒前の物静かな少年としての姿、覚醒後の放浪者としての姿、エイリアンとしての自分に囚われかけた姿、そしてソウルテイカーとしての姿を見せる。胸に母親の水脈に刺された傷跡があり、ソウルテイカー変身時にもこの傷は残っている。琉奈の双子の兄で、彼女自身とその分身であるフリッカーと共鳴する力を所持している。初めて出会ったフリッカーであり、自分を助けてくれた真夜にほのかに想いを寄せている。ソウルテイカー時の姿は悪魔をイメージして描かれている。シャープで、紺色か紫に近い青色で塗られている事が多い。翼で空を飛ぶ事ができる。空間を歪曲させ敵を空中に磔にする「ソニッククロス」で動きを止め、魂の煌めきを拳から放つ「ライトニングブレイカー」で粉砕する。後者を単独で使う事も多い。小説版では設定が変更されており、母である椿と共に吉祥寺に暮らし、年上の看護婦である真夜に恋をする、ごく平凡な剣道部の高校生である。しかしシローの接触、ホスピタルの襲撃、母の死をきっかけに覚醒。攫われた真夜を助け出すための戦いの中で妹の存在やフリッカーなどの真実を知っていくが、それ故に自分を殺しに現れた父リチャードを手に掛けたショックで一時は廃人状態に陥る。シローと小麦の看護によって正気を取り戻したのちは、フリッカーたちを守り、真の悪魔である琉奈を殺害するためキリハラに戦いを挑む。
壬生 シロー(みぶ シロー) / 桐原 シロー(きりはら シロー)
声 - 小野坂昌也母の墓場でホスピタルの刺客・ドクトル凶也に襲われた京介を助けた、京介・小麦と行動を共にするスカーフェイスの青年。25歳。戦闘ではナイフ、金属バット、機関銃、時限爆弾などの多種多様な方法で戦う。ハッキングの技術もそれなりにあるらしく、桐原のコンピュータに侵入するといった活躍を見せる。桐原グループと関係しているために京介や琉奈の秘密をある程度把握しており、ホスピタルとも接触を持っている。外見や口調はキザで渋いハードボイルド。だが性格はかなりの熱血漢で義理人情に堅く、京介など他の登場人物に説教のようなことを言うこともしばしばある。夕映の実弟で、本名は「桐原 シロー」。「壬生」は母方の。京介とのやりとりはあまり噛み合わず、煙に巻くことが多い。小麦には邪険な態度を取るが会話は妙にはまっている。茎のしっかりした雑草のような葉をよく口に咥えている。まれにその葉が煙草にすがたを変えたり、煙草が葉になったりする。フリッカーである恋人の「サキ」を夕映に殺害されたことにより、夕映に強い復讐心を持っており、そのためだけに行動しているといっても過言ではない。
中原 小麦(なかはら こむぎ)
声 - 桃井はるこ「世界の治療」を掲げる謎の集団「ホスピタル」のミュータント。看護師(看護婦)。16歳。能天気で素直な明るい性格の少女。外見は小柄で愛らしい容姿をしている。髪型はツーサイドアップで、下ろした後ろ髪を三つ編みの一本結びにしている。フリッカー・岬真夜略奪のために動いていたドクトル凶也と共に行動し、フリッカーと共鳴することのできる京介の周囲を諜報していた。凶也の死後は単独で京介を監視していたが、桐原の武装霊柩車に轢かれそうになったところを身を挺(てい)して助けた京介に惚れ、ホスピタルを裏切り京介と行動を共にすることになる。本人によると、女性が結婚を理由に退職する、いわゆる寿退職(ことぶきたいしょく)のつもり。この事についてはホスピタル側も放任している。身寄りの無かった自分を見守ってくれたリチャードを父のように慕っており、彼と京介との対決に心を痛めた。三つ編みを鎖に変える能力を持ち、その先端についた巨大な注射器を武器として用いる。また、その鎖でメスを誘導して投射する。その他、高い身体能力に加えて、虹彩の輝きで相手を催眠術にかけて軽い記憶の操作を施したり、物質を復元して傷を回復する能力も持つ。趣味はコスプレで、作中には様々な衣装で登場する。マスコットオアシス的な存在で、作品のシリアスな雰囲気になじまない強烈な個性を持つ。シローの事を「ちゃん」付けで呼んでいる。その一方、京介への恋心は一途で、また他人を思いやる場面も多く、意外と思慮深い一面もある。小説版ではホスピタルにいた頃から横領に手を染めており、その膨大な資産が京介、シロー、小麦ら三人の活動資金となっている。後に「こむぎ大作戦」として自ら主人公となるスピンオフ企画を立ち上げ、その中からアイドル魔法少女を掛け合わせたパラレルものとして『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』がOVAシリーズなどメディアミックスという形で展開された。こちらでは性格はもっと陽気かつエキセントリックになっている。ミュータント変身姿は最後まで見せることは無かったが、『ソウルテイカー ?魂狩?コンプリートバイブル』には終盤でウサギのコスプレをした際のウサ耳や尻尾が自前の物であるという記述から、変身後の姿はうさぎのような姿をしているのではないかという説が後の『ナースウィッチ?』に表れている。


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