The_O.C.
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『The O.C.』(ジ・オーシー)は、アメリカ合衆国のカレッジ・ヒル・ピクチャーズ(英語版)制作による連続ドラマ。ジョシュ・シュワルツ(英語版)原案脚本による青春ドラマである。FOXネットワークにて2003年8月5日から2007年2月22日まで放送されたテレビドラマ
概要

米国では2003年より放送がスタート。ドラマティックな展開を繰り広げるストーリーや西海岸の最先端ファッションなどが見事視聴者の間で話題を集め、ティーンを筆頭にヒットのドラマとなった。2007年にシーズン4で番組は終了。この作品を機に主演のミーシャ・バートンレイチェル・ビルソンは大ブレイク。一躍全米のファッション・アイコンに。全シーズンを通して米国トヨタレクサスがスポンサーとなりセレブに愛されるレクサスというイメージを印象づけることに成功した。

作品の舞台はオレンジ郡の高級住宅街ニューポートビーチ。ちなみに作品名の「OC」とはオレンジ・カウンティ(オレンジ郡)の略である。兄と共謀し車を盗もうとした不良少年のライアンが、彼を担当した弁護士サンディの自宅で世話になるところから物語は始まり、最後は社会人となったライアンが、サンディに拾われる前の自分を思い浮かべながら困っている様子の少年に声を掛けたところで幕を閉じた。

2006年7月よりSuper! drama TV(現・スーパー!ドラマTV)が日本での放送を開始。日本でも『HEROES』や『セックス・アンド・ザ・シティ』とともに海外ドラマブームの波に乗る形でヒット。人気モデルの蛯原友里がテレビCMでDVDを宣伝したり、シーズン1が日本テレビでも放送された。米国では人気低迷のためシーズン4の途中で打ち切りになった(Super! drama TVではシーズン4まで全て放送)。劇中では劇中の中で映画やドラマを見たり(劇中劇)会話中に他作品の海外ドラマハリウッド映画の引用やアメコミからの引用が頻繁に含まれているのも大きな特徴。更に、2012年2月7日からはFOXbs238で放送開始。
社会投影

格差社会
登場人物が華やかな生活を送る一方で格差社会や社会問題を投影する描写やセリフが散見し現代版
ビバリーヒルズと称されていた時期もあった。(今作品の終了後に現代版ビバリーヒルズが作られた為、今ではこのような描写は見られない)

貧困層
「親が大学に進学してない家は親が一流企業に就職してないから、経済的に困窮し子供は大学に行くことが最初から不可能(諦めている)」といった発言(行動)やセレブリティに対して羞恥心から出身地を偽ったり「俺には仕事がある!」と自分が就職していることを誇るような発言がみられる。彼らを扱ったエピソードは主に犯罪や暴力を伴うようなエピソードが多く、流血沙汰になることが多い。この層には主にライアンの旧友や家族が該当する。また、貧困層がセレブ層の高級車を破壊するシーンが散見する。

中間層
第3シーズンから登場する公立高校に通う学生達が主に該当する。彼らを扱ったエピソードは学校生活や趣味(プライベート)を扱ったものが多く平穏なものが多い。富裕層の人間に嫉妬するような描写も見られ全身ブランド物のファッションに身を包んで学校に登校してくるマリッサに対し嫉妬していた。また金持ちが苦手なライアンは居心地が良かったようである(ライアンは貧困層ともすぐに意気投合するが犯罪に加担させられることが多かった為)

富裕層
主要人物は全て富裕層に該当する、彼らの両親は主に会社の社長であり車は高級車、住居はプール付きの非常に広い家に住んでいる。富裕層は中間層や貧困層(犯罪者)を見下していることが多く、主要人物のキルスティンやセス、サマーでさえ第1シーズンではそのような描写が少なからず存在し、最終的にライアンと認め合う関係になったルークに至っては当初蔑視の筆頭者のように描かれており、ライアンと友人関係になった後は彼の出身地をネタに親愛の意味もこめてチノと呼んでいた(作品ではチノは貧困街のように扱われておりライアンは自分がチノ出身であることを隠し、シアトル出身だと偽っている)。セレブ層がメインとなるエピソードでは豪勢な生活やチャリティパーティーなどが非常に多い。しかし、さらに上の高級セレブが彼らを小馬鹿にするようなシーンもある。ライアンの最大の理解者であったサンディも富裕層に該当するが彼の職業は弁護士であり稼ぎは非常に少ない(本人談)。アメリカでは弁護士は日本ほど儲かる職業ではなく、さらには人格者であったサンディは公設弁護人という弁護士を雇えない貧困層を相手に仕事をしていた。彼がセレブ層に所属しているのは妻のビジネスと妻の父親の圧倒的な財力によるものである。
あらすじ

オレンジ郡 (カリフォルニア州)ニューポートビーチに住む弁護士サンディ・コーエンは、ある日窃盗の容疑で逮捕された不良少年ライアンの弁護を引き受ける。無事に釈放され荒廃した地区チノにある自宅に戻るライアンだったが、母親やその恋人と衝突し家を追い出されてしまう。家族に見放されたライアンに過去の自分を重ね合わせたサンディは、彼を一時的に自宅で引き取ることに。コーエン家の一人息子でライアンと同い年のセスは、いわゆる「オタク」であることから友達が一人もおらず快くライアンを迎えた。その一方でサンディの妻キルスティンは、一度は逮捕され見知らぬ少年であるライアンに不安を覚える。コーエン家を訪れたその日、隣に住む少女マリッサと知り合い惹かれ合うが、彼女には学校の人気者でリッチなボーイフレンドがいた。
登場人物
主要人物
ライアン・アトウッド
演 -
ベンジャミン・マッケンジー、日本語吹替 - 小野大輔貧しい地区チノで生まれ育った少年。母ドーンとその恋人AJ、そして兄のトレイと生活していたが、兄と共謀して車を盗んだところを警察に逮捕される。一見不良で喧嘩っ早い面もあるが、本来は正義感が強く心優しい少年。さらに頭も良く、停学や無断欠席は多かったがチノで通っていた学校の成績も優秀だった。隣家のマリッサと出会い恋に落ちるが、ライアンは「住む世界が違う」と言ってマリッサを拒絶してしまう。料理とポーカーが得意で、「唯一怖いもの」とも言える弱点は極度の高所恐怖症であること。音楽はあまり聴かないらしいが、好きなバンドはジャーニー
マリッサ・クーパー
演 - ミーシャ・バートン、日本語吹替 - 小林沙苗コーエン家の隣に住む少女。父ジミー、母ジュリー、そして妹ケイトリンと暮らしている。裕福な家庭で育った完璧なお嬢様で、「ニューポート一」と称されるほどの美少女。学校では中心的な存在で成績も優秀だが、自分が属している表面ばかりの世界に居心地の悪さを感じている。何不自由ない生活を営んでいるように見えるが、実は傷つきやすく精神的に不安定。酒癖も悪い。人の痛みがわかる優しい性格だが、少々お節介な面も。ライアンと出会い、ボーイフレンドのルークにはない彼の繊細な優しさに惹かれるが、住む世界の違いからすれ違ってしまう。しかし徐々にこれを乗り越え、ライアンと互いに愛を確認する。シーズン3では、酔ったケビン・ヴォルチョクによってライアンとマリッサの車が道路から逸れ、彼女が死に追いやられたことで終わる。好きな音楽のジャンルはパンクで、セックス・ピストルズザ・クラッシュなどが好き。
セス・コーエン
演 - アダム・ブロディ、日本語吹替 - 岡野浩介ライアンを引き取ったコーエン家の一人息子。コミックやSF映画が大好きで、いわゆる典型的なオタク。そのため学校では、彼の努力も虚しくつまはじき者で変人呼ばわりされており、友達は一人もいなかった。非常におしゃべりかつ皮肉屋な性格で、彼の会話にはアメリカのポップカルチャーが数多く登場する。さらに音楽の趣味もマイナーで、好きなバンドはデスキャブ・フォー・キューティー。幼少の頃からサマーに想いを寄せていたが、内向的な性格が邪魔をしてサマーには存在さえも知ってもらえずにいる。自己中心的なところがたまにキズだが、頭も良く友達想いな少年。ちなみに所有するヨットにも、サマーの名前にちなんで「サマー・ブリーズ号」という名前を付けている。
サマー・ロバーツ
演 - レイチェル・ビルソン、日本語吹替 - 斉藤梨絵マリッサの親友。恋とおしゃれに夢中なパーティーガールで、自分に自信があり欲しいものは何でも手に入る生活を楽しんできた。だが実は病院でボランティア活動をしていたり読書家だったりと、見た目だけでは推し量れない内面を持つ。サマーが13歳の頃に母親が家を出て行ってしまい、現在はサマーいわく「親友」の父ニールとその再婚相手グロリアと暮らしている。ちなみに学校の成績はあまり良くない。わがままな性格だが本来は思いやりがあり、親友マリッサのことをとても大切に思っている。セスの片想いにはまったく気付いていなかったが……。好きなバンドはザ・キラーズ
サンディ・コーエン
演 - ピーター・ギャラガー、日本語吹替 - 楠大典セスの父親で、ライアンの弁護を担当した弁護士。家族を大切にし、仕事にも情熱を捧げる公明正大な男性。妻キルスティンと比べると子供の自主性を尊重する教育方針のようで、何事にもとても寛大。家族に見放されたライアンに過去の自分を重ね合わせ、彼を自宅で引き取ることにする。出身はブロンクスで、ライアンが暮らしていたチノとあまり変わらない。息子セスの皮肉屋な性格は父サンディの影響のようで、話術に長けている上人を説得することも得意。趣味はサーフィン。セスにはバカにされていたが、セリーヌ・ディオンが好きな様子。
キルスティン・コーエン
演 - ケリー・ローワン、日本語吹替 - 日野由利加セスの母親でサンディの妻。父ケイレブが経営する大会社のナンバー2として活躍している。上品で洗練された印象のいわゆる「良妻賢母」だが、料理だけは苦手で夫サンディや息子セスに「キッチンには近寄るな」と言われてしまうほど。サンディ同様家族を大切に思っているが、セスに関しては心配のあまり過保護になってしまうことも。サンディとは違い生まれたときからOCで育ち、裕福な家庭の出身。友人のジュリーいわくコーエン夫妻は「宇宙の道徳、サンディとキルスティン」だそうで、おしどり夫婦として知られている。ライアンを迎えることに初めは不安を抱いていたが、次第に彼の良さに気付いていく。意外なことに酒には強いが、トラブル続きで神経をすり減らし少々飲みすぎてしまうことも。


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