TSUBASAアライアンス(つばさアライアンス)は、2015年に発足した地方銀行広域連携の枠組み。 源流は2006年に日本アイ・ビー・エムが企画した「次世代金融サービスシステム研究会」で、営業店やCRMなどの周辺システムから共同化を進めるなど、勘定系システムのベンダーに縛られない緩やかな連携を特徴とした[1]。 2012年10月に参加行(当時5行)と日本IBMにより基幹系システム共同化の基本合意を締結。基幹系システムの範囲は、勘定系・対外系システムに加え、コンビニATMなどのチャネル連携システムやサブシステムへのデータ連携システムも含む。開発は千葉銀行・第四銀行(現:第四北越銀行)・中国銀行、開発支援および稼働後の運用は日本IBM。 2016年に千葉銀行が基幹系共同システムに移行したのを皮切りに、翌年に第四銀行(現:第四北越銀行)・中国銀行が移行[2]。 2020年には、TSUBASAアライアンス参加行による共同出資会社が発足する[3]。 「TSUBASAアライアンス」および前身の「TSUBASA(翼)プロジェクト」の歴史は以下の通り。
概要
歴史
2006年 「次世代金融サービスシステム研究会」発足(千葉銀行、第四銀行(現:第四北越銀行)、北國銀行。後に中国銀行、伊予銀行、東邦銀行が参加。「TSUBASA(翼)プロジェクト」の源流)[4]。
2008年 基幹系システム共同化の「TSUBASA(翼)プロジェクト」開始[5]。
2012年10月 基幹系システム共同化の基本合意締結を発表(千葉銀行、第四銀行(現:第四北越銀行)、中国銀行、日本IBM)[6]。
2015年10月 「TSUBASA金融システム高度化アライアンス」発足(千葉銀行、第四銀行(現:第四北越銀行)、中国銀行)。
2016年
1月 千葉銀行が基幹系共同システムへ移行[7]。
3月 伊予銀行、東邦銀行、北洋銀行が参加。
7月 「T&Iイノベーションセンター」設立(6行および日本IBMの共同出資会社)。
2017年
1月 第四銀行(現:第四北越銀行)が基幹系共同システムへ移行。
5月 中国銀行が基幹系共同システムへ移行。
2018年4月 北越銀行が参加(7行目)、「TSUBASAアライアンス」に名称変更。
2019年
3月 武蔵野銀行が参加(8行目)。
5月 滋賀銀行が参加(9行目)。
2020年
4月 琉球銀行が参加(10行目)[8]。
10月 TSUBASAアライアンス株式会社が業務開始[3]。
12月 群馬銀行が参加(11行目)[9]。
2021年1月 第四北越銀行が営業開始(第四銀行と北越銀行の合併行、勘定系は第四銀行のTSUBASA共同化に一本化)[10]。
2023年1月 北洋銀行が基幹系共同システムへ移行[11]。
2024年1月 東邦銀行が基幹系共同システムへ移行[12]。
脚注[脚注の使い方]^ 地銀の勘定系 争奪戦に異変 - 日経コンピュータ
^ 基幹系共同システムは日曜日の21:00から月曜日の7:00まではシステムメンテナンスの為、全てのサービスが停止される。また、ゆうちょ銀行との提携では引き出しと残高照会のみ利用可能で、預け入れが利用不可となる
^ a b “「TSUBASAアライアンス」参加行による共同出資会社の設立について
^ 日本IBM、TSUBASA(翼)プロジェクトの基幹系共同システムが中国銀行で稼働開始 - 日本経済新聞