TOTO株式会社
TOTO LTD.
本社社屋
種類株式会社
市場情報東証プライム 5332
TOTO株式会社(トートー、英: TOTO LTD.)は、福岡県北九州市小倉北区に本社を置く、衛生陶器をはじめとする住宅設備機器などの製造販売を行うメーカーである。森村グループの一員。東証プライム上場。日経平均株価採用銘柄。
旧社名は東洋陶器株式会社(とうようとうき、英: TOYO TOKI CO., LTD.、略称:東陶、TTK)。1970年3月1日の東陶機器株式会社(とうとうきき、英: TOTO LTD.)への社名変更を経て、2007年5月15日に従来商標・ブランドとして用いてきたTOTOを正式社名に変更した。
現在の企業スローガンは、「あしたを、ちがう「まいにち」に。」
概要東陶機器時代に生産した多目的トイレ。これらの取り組みにより、2006年にバリアフリー化推進功労者内閣総理大臣表彰を受賞
日本では、トイレ、洗面器などの衛生陶器で約6割のシェアがあり第1位である。ユニットバスはTOTOが最初に発売したものである。
技術面では、ウォシュレット(温水洗浄便座)のほかにも、便器の汚れを効果的に落とす「トルネード洗浄」、防汚技術の「セフィオンテクト」、お湯がさめにくい「魔法びん浴槽」など意欲的に取り組み、各賞受賞商品も数多い。
バリアフリーやユニバーサルデザインについての意識は国内企業の中でも高く[2]、様々な商品を投入するとともに、ウェブサイト上でも広く展開をしている。また、障害者雇用のために、北九州市などと共同で第三セクターの子会社(特例子会社)サンアクアトートーを設立して、社会進出の手助けも行っている。
リモデル事業にも取り組み、この分野では大建工業、YKK APの両社と提携しており、3社共同のショールームもある。ライバルであるINAXがトステムと経営統合して住生活グループとなったこと(現在はLIXIL、INAXはその1ブランドとなった)に対抗したものである。
主な市場は日本。そして米国、中国。日本は建基法不況(2007年後期の建築基準法改正に端を発した、住宅・マンションの着工件数の激減と、年金記録問題により老後への不安が増加したことによるリフォーム件数の減少)により販売状況が思わしくないことから、アジア、欧州への販売を強化している[3]。
ショールームは全国に104箇所(2012年12月現在)ある。出版部門も持っており、建築関連の書籍を多数発行する(INAXも同様の事業を(現在のLIXIL出版にて)行っている)。他、少数だが水回りのネタを扱った漫画も発行していた(内容は現場作業者向けのマニュアルに近い)。東京・青山には「ギャラリー・間」、東京・大阪・福岡にはTOTOテクニカルセンターがある(予約制)。 日本陶器合名会社(現・ノリタケカンパニーリミテド)の製陶研究所が母体となり、1917年に東洋陶器株式会社として設立され、森村財閥の一角を担った。豊富な石炭を産出する筑豊炭田に近いなど原料の調達に有利な旧豊前国企救郡(現:北九州市)に本拠地を置き、現在に至る。初めて水洗便器の本格的国産化を実現したのも同社である。 なお、創業から1960年代までは食器も製造していた。特に瑠璃色の色付け技術を得意としていた。現在のロゴマークの色はこの瑠璃色を採用している。 1904年の日本陶器合名会社の創立に際しては、森村市左衛門とその義弟である大倉孫兵衛、孫兵衛の長男の長男・和親らが出資者となり、大倉和親が初代代表社員となった。大倉和親はこの前年の1903年に製陶技術の視察のために渡欧しており、この時に衛生陶器(浴槽、洗面台、便器など)の知識を得て製造に関心を持ったとされる。洋風建築の増加にともなって衛生陶器の需要が増えたことから、1911年に東京高等工業学校(現・東京工業大学)教授の平野耕輔が渡欧する際、ヨーロッパにおける衛生陶器の実情調査を依頼している。この結果などを受けて翌年1月に大倉孫兵衛・和親の私財10万円(20万円との説も)によって日本陶器社内に製陶研究所が設立され、衛生陶器製造の研究が始まった。 硬質陶器質の衛生陶器を生産するため、1913年から1916年にかけて手洗器・洗面器類が6,541個、水洗式の大便器が1,432個、同じく小便器が1,249個も試作された。試験販売の結果が好評だったことを受けて大倉和親は事業化を決定し、企救郡板櫃村(後の小倉市、現・北九州市小倉北区)に約17万平方メートルの土地を購入して工場を建設した。この地を選んだのは、
主な動き
アジア - 2007年4月、シンガポールにTOTO Asia Oceania Pte.Ltd.を設立[3]
欧州 - 2008年4月、TOTO Europe GmbH.を設立。設立にあわせ、PagetteへM&Aを実施[4]。
沿革
創業までの経緯
当時、日本一の石炭生産量を誇った筑豊炭田に近く、隣接する河川を利用して燃料の調達が可能。
朝鮮半島の良質なカオリンや九州の天草陶石など、原料の産地が近い。