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トーグ(TORG)とは、アメリカ合衆国のWest End Games社が発売したテーブルトークRPG(TRPG)のタイトル。日本では1993年から1995年にかけて新紀元社によって翻訳展開されていた。メインとなった翻訳者は山北篤。
ファンタジー世界や未来世界など様々な異世界からやってきた勇者たちが現代の地球人と手を取り合い悪に立ち向かうというマルチジャンルTRPGで、アメリカンコミックなどでよく見られる『クロスオーバーもの』を多分に意識したゲームになっている。
ユーザーからのアンケートによって歴史を作っていく「インフィニバース構想」により、それぞれのユーザー同士のゲームプレイまでもがクロスオーバーするというこだわりようであった。
この「インフィニバース構想」も1997年にはすでに終了しており、『トーグ』の歴史はすでに完結しているが、米国では2005年にルール部分を改訂した復刻版である「TORG1.5」が、日本でも2018年1月に「リヴァイズド エディション」が発売されるなど、現在でも根強いファンを持つゲームである。
日本においても多くのファンが現在でも存在し、自作でトーグからの影響を受けていることを公言しているゲームデザイナーも数多い。
2010年にWest End Gamesが操業を停止し、ドイツのゲーム会社、ユリシーズ・シュピールが版権を購入。2017年にデザインを一新した『トーグ・エタニティ』をKickstarterにて出版した。トーグ・エタニティは2021年8月に日本語版が発売された。 いくつもの平行世界からの侵略を受け、多くの土地が彼らに支配されてしまっている現代地球が舞台。 プレイヤーキャラクター(PC)はそれぞれの平行世界を支配している悪の指導者「ハイロード」たちから地球を解放すべく立ち上がった勇者たち「ストームナイト」となる。ストームナイトになれるのは地球人だけでなく、ハイロードに反抗しているそれぞれの平行世界の住人たちも含まれる。そのため、様々な世界の技術や技を持ったストームナイトたちが手を取り合い悪に立ち向かうという、クロスオーバーものの醍醐味が味わえるようになっている。 トーグの漫画や映画の登場人物のようなアクションや台詞を交えたロールプレイを要求するゲームルールは、派手なアクションや渋い台詞を言うことでPCの能力強化につながるようなロールプレイ評価ルールに少なからず影響を与えた。
概要
設定
各種用語
ポシビリティ戦争
我々が住む地球(平行世界の人間たちは「コア・アース」と呼ぶ)を舞台に行われている、いくつもの平行世界(コズム)の軍勢が互いに戦いあう次元間戦争のこと。20世紀末に突如勃発し、コア・アースはわけもわからぬまま巻き込まれ、多くの土地を平行世界の勢力に占拠されてしまった。コア・アースには“可能性”のエネルギー「ポシビリティ」が他の世界と比べて大量に存在しており、全ての平行世界はそれを独占するためにコア・アースの全土侵略を目指している。
コズム
コズムとはいわゆる平行世界のことであり、多くのコズムが隣り合って連続している。コズムの往来は基本的にはできないのであるが、ハイロードといわれる強力な存在は往来を可能にする技術を持っている。そのためにポシビリティ戦争が引き起こされた。
ポシビリティ
「可能性」の力。これが多くあると願った通りのことが起こりやすくなる。世界の変化と発展の原動力でもあり、これが完全になくなった世界は滅びてしまう。ゲーム的にはヒーローポイントの一種としても使われる。またPCにとっては経験点もかねている。
レルム
別のコズムの軍勢によってコア・アースの土地に作られた植民地が「レルム」である。これはダークネスデバイスの力を受けたハイロードが作成する「スティリー」と呼ばれるものを地面に植え付け、その三角形で区切られた地域のリアリティが他と切り離されて作られる。レルムは物理的には地球の一部でありながら世界としては侵略してきた軍勢の故郷のコズムにつながれており、風景、気候、物理法則から人々の意識や肉体の構成までもが、侵略軍の故郷のコズムとそっくりに作り変えられる。そこに住む住人はまるで昔からその世界に住んでいたかのように振舞うことになり、これを「リアリティの書き換え」と呼ぶ。