この項目では、漫画作品について説明しています。「To-y」のリングネームで活動するプロレスラーについては「小嶋斗偉」をご覧ください。
TO-Y
ジャンル音楽漫画[1]
漫画
作者上條淳士
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
発表号1985年第16号 - 1987年第15号
巻数全10巻
OVA
監督浜津守
キャラクターデザイン恩田尚之
アニメーション制作スタジオぎゃろっぷ
製作小学館、CBS・ソニー
スタジオぎゃろっぷ
発売日1987年10月1日
話数全1話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画・アニメ
ポータル漫画・アニメ
『TO-Y』(トーイ、To-yとも表記される)は、上條淳士による漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)にて、1985年から1987年まで連載された。上條の代表作で[2]「バンドマンガの金字塔」と呼ばれている[3]。
単行本は全10巻が刊行。文庫版、コンビニ版など幾つかの版を経て、2015年から2016年にかけて『To-y 30th AnniversaryEdition』全5巻が完全版として刊行された[4]。
本作について「革命的表現で「音」を描き、数多の音楽漫画、ミュージシャンに影響を与えた」作品と説明されている[5]。東京を舞台としている[6]。
沿革[ソースを編集]
『週刊少年サンデー』にて、1985年第16号から1987年第17号まで連載[1]。ニヤを主人公としたスピンオフ作品として描かれた短編「山田のコト」が、『増刊少年サンデー』(同)1986年5月号に掲載される[7][2]。
2010年、本作の25周年を記念して、作品集『山田のこと』を小学館より刊行。同読み切りは長年の間単行本未収録であったが、初めて収録される[2]。表題作のほかに、上條の単行本未収録短編が10作併録されている[2]。
2015年4月、ファッションブランド「LAD MUSICIAN」とコラボレート[8]。同年11月、本作の登場人物・藤井冬威のデビュー30周年を記念して、上條淳士の原画展「LIVE」を開催[9]。原画展は東京、大阪、福岡、仙台、吉祥寺で行われ、展覧会ツアーとして巡回された[10][11]。
2015年12月より、本作の30周年と藤井冬威のデビュー30周年を記念して、『To-y 30th Anniversary Edition』を刊行[12][4]。完全版ではカバーイラストが描きおろされ、連載当時のカラー原稿が再現されている[4]。「山田のコト」が完全版にも収録。
2016年3月1日発売の『月刊ヒーローズ』(ヒーローズ)4月号にて、『ウルトラマン』のジャミラとコラボレート[13]。ジャミラと藤井冬威がコラボレートしたイラストが描かれている[13]。同年4月21日から5月21日まで東京都の成山画廊にて、本作の原画展「To-y 武道館 1985」を開催[14]。
2020年7月から9月まで開催された日本のマンガやアニメを扱った展覧会「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」では、本作が「高度経済成長期までの、豊かになっていく東京を舞台にした作品」のひとつとして展示された[15]。
作中で藤井冬威が1985年11月11日に日本武道館にデビューした記念として、2020年11月27日に『TRIBUTE TO TO-Y』が刊行[16]。総勢33人の漫画家、イラストレーターによるトリビュート作品のほか[16]、上條淳士による33年ぶりの新作短編「風の道」も収録[17]。
同年12月19日から2021年1月17日まで本作の35周年を記念して、東京都日本橋のspace caimanにて、展示イベント「TO-Y SPECIAL SHOWCASE」を開催[18]。
2021年6月、34年越しにOVAがBlu-ray化されている[19]。
あらすじ[ソースを編集]
まばゆい輝きを放つ高校生、トーイこと「藤井冬威」。パンク・ロックバンドのボーカルだったトーイは、ビッグスター「哀川陽司」の友人のライブを乗っ取り、哀川と共にそのライブを見ていた敏腕マネージャー「加藤か志子」の目に留まる。
か志子は、パンクロックバンド「GASP」としてではなく、存在感のあるボーカリスト「トーイ」のみをデビューさせようとする。GASP内でのイザコザにより、トーイはバンドを辞めてメジャーデビューすることになり、か志子の思惑どおりとなる。
ネコのように無邪気な女子中学生のニヤや、実はトーイの従姉妹でもあるスーパーアイドル「森が丘園子」との共同生活をしながら、芸能界デビューするトーイ。しかし、本来の音楽性を否定され、スキャンダラスな話題性とルックスのみが注目され、マスコミの取材攻勢は過熱していく。
まともに音楽性を評価されない現実に抗うかのように、トーイは自ら道化のように振る舞い、ステージをメチャメッチャに破壊するなどの過激なパフォーマンスを繰り広げていく。
登場人物[ソースを編集]
声はOVAの出演者。
藤井冬威(ふじい とうい) / トーイ
声 - 塩沢兼人本編の主人公[13]。