TJライナー
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TJライナー
TJライナー(2008年6月14日)
概要
種類(TJライナー)[1]
現況運行中
地域東京都埼玉県
運行開始2008年6月14日
運営者東武鉄道
路線
起点池袋駅
終点森林公園駅小川町駅
使用路線東上本線
車内サービス
座席全車指定席
全車自由席(下りのふじみ野 → 小川町のみ)
技術
車両50090型電車
軌間1,067 mm
電化直流1,500 V
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TJライナー(ティージェイライナー)は、東武鉄道東上本線で運転されている座席指定制有料列車である。
概要

2008年6月14日に営業運転を開始し、東上本線の有料列車としては特急「フライング東上」号以来約50年ぶりとなる。ただし「TJライナー」は「フライング東上」と異なり、列車愛称と列車種別を兼ねている[2]

シンボルカラー(ロゴマーク)は青を基調とする。停車駅案内・駅時刻表においての色は橙を使用。

2010年1月には、日本鉄道運転協会創立51周年記念式典における東記念賞を受賞した。受賞内容は「東武東上線『TJライナー』の設定及び総合的な輸送形態の改善について」である[3]
名称について

2007年12月22日 - 2008年1月17日の間、この新ライナーの愛称を「TJライナー」・「おかえりライナー」・「アシストライナー」の3つから投票形式で募集し[4]、その結果「TJライナー」が4313票と最も多く、新ライナーの愛称に決定した[5]。「TJ」は「東上」のラテン文字(ローマ字)表記である「T?j?」の「T」と「J」に由来する。

後に導入された東上線系統の路線記号も「TJ」だが、由来は「T?bu T?j?」の「T」と「J」である。
運行概況

特別料金が必要な特急が運行されていない東武東上線では唯一の別途料金が必要な列車である。ふじみ野以北各駅への速達性を高め、「座席指定制」として快適な車内環境を確保する目的で、下り列車は夕方以降に、上り列車は朝に運転を行っている。下り列車に関してはふじみ野駅以北は座席指定料金なし(乗車券のみ)で乗車が可能であるが、座席の確保は保証されない。クロスシートとロングシートに転換可能なデュアルシートを備えた50090型電車が使用され、TJライナー運行時はクロスシートでの運用となる。

TJライナーの登場以降、デュアルシート車両を活用した通勤ライナーは西武鉄道の「S-TRAIN」「拝島ライナー」や京王電鉄の「京王ライナー」、同じく東武の「THライナー」など他の関東大手私鉄に拡大していった。このことから本列車は関東の「大手私鉄のライナーの転換点となる列車」となった[6][7]。また、それらの東武以外のライナー使用車両もロングシートに転換して一般的な通勤列車としての運用も行っている。

2023年3月18日改正のダイヤでは、下り列車は平日15本(1 - 25号は小川町行き、27・29号は森林公園行き)・土休日11本(全列車小川町行き)が運転され、上り列車は平日5本・土休日3本(全列車森林公園始発)が運転される[8]

なお、大幅にダイヤが乱れた場合は運転を取り止めることもあり、他の種別に変更して運行される場合もある。

2008年6月の運行開始以降、順調に乗客を獲得していることから、2011年3月5日のダイヤ改正で平日ダイヤで3本を増発し、土曜日・休日ダイヤで森林公園行き2本を小川町行きに延長した[9][10]2013年3月のダイヤ改正からは、全列車が小川町行きとなり、平日ダイヤ1本、土曜日・休日ダイヤ2本の増発がなされた。さらに2011年から毎年12月 - 1月には夜間に臨時列車が1本運転され、2014年7月からは毎週金曜日、2015年6月からは毎週木・金曜日の運転に変更されている。

2016年3月のダイヤ改正で、平日ダイヤのみ上り列車が新設され[11]2023年3月のダイヤ改正では土休日ダイヤにおいても新設された[12]

2019年3月16日より、着席方式が座席定員制から座席指定制に変更された[13]
停車駅
凡例
●:停車、○:停車(乗車のみ可能)、―:通過、=:運行なし

方向運行本数
\駅名
小川町駅武蔵嵐山駅つきのわ駅森林公園駅東松山駅坂戸駅川越市駅川越駅ふじみ野駅池袋駅
上り→平日:5本、土休日:3本=○○○―○○●
下り←平日:15本、土休日:11本●●●●●●●●●●

上り列車は、下り列車の停車駅である川越市駅を通過する。降車駅は池袋駅のみ。
使用車両

「TJライナー」の運行開始に合わせて製造された50090型を使用する。客用扉間の座席は近鉄の「L/Cカー」のようなクロスシートとロングシートの両方に切り換え可能なマルチシートを装備、「TJライナー」および同列車と共通運用である「川越特急」(および一部の快速急行など、送り込み運用の列車)ではクロスシートで運用される。ただし車端部の座席は背もたれ高さをマルチシートと合わせたロングシートである。座席指定制移行前は、このロングシートの部分は乗車整理券の発売時の座席数に計上されていなかった。

50090型 車内

座席(2人掛け)

座席(3人掛け・ロングシート優先席)

座席指定券着席整理券 券売機TJライナー11号 着席整理券
下り列車

池袋から乗車する場合は、乗車券のほかに座席指定券(370円・小児190円)が必要となる[14]。ふじみ野以北は乗車券のみで乗車できるが、着席の保証はない。定期券等との併用も可能。

池袋駅は5番線ホームから発車する。座席指定券確認のため中央口2・北口改札内の5番線ホーム連絡階段と南口5番線ホーム入口で、座席指定券に表示されているQRコードをその読取機にタッチする必要がある(この部分はライナー改札口と呼ばれる)。ただし、中央口1改札内の5番線ホーム連絡階段からは入場できない。また、16時以降は5番線ホームに通じる全ての通路が一時閉鎖され、4、5番線ホーム到着の列車は4番線側のドアのみ開扉する。

改札外の自動券売機は当日初列車から発車2分前まで、改札内の券売機は発車30分前から発車1分前まで、チケットレスサービスによる購入は乗車日の1週間前の4:50から発車5分前まで発売している。各コンコースには販売状況を知らせる液晶ディスプレイが設置されており、座席が50席以上残っている場合は「○」、残り座席がわずかな場合(1 - 49座席)は「△」、座席が完売した場合は「×」、運休の場合は「休」を表示するようになっている。なお「△」のときは一度に複数枚購入ができない。

座席指定制移行前は、着席整理券の自動券売機は、「前5両」は中央口2切符うりば(改札外)と中央口2・北口改札内の5番線ホーム連絡階段付近(改札内)に、「後5両」は南口切符うりば(改札外)と南口改札付近(改札内)にそれぞれ設置されていた。
上り列車

上り列車は乗車駅によって座席指定券の料金が異なり、森林公園駅・東松山駅・坂戸駅・川越駅から乗車する場合は470円(小児240円)、ふじみ野駅から乗車する場合のみ370円(小児190円)となる[14]

座席指定券は、ふじみ野駅 - 玉淀駅間各駅(みなみ寄居駅を除く)と池袋駅・越生線全駅の自動券売機(東武本線の特急券が購入可能な機種)およびチケットレスサービスで発売される。自動券売機では乗車日の前日(ただし乗車前日がTJライナー運転日の場合は当該列車の発車後)から、チケットレスサービスでは乗車日の1週間前4:50から発売される。下り列車同様、定期券等との併用も可能。

下り列車と異なり、途中停車駅での降車はできない。また、乗車口は森林公園駅・東松山駅では1か所、坂戸駅・川越駅・ふじみ野駅では2か所のみとなり、読取機を持つ係員に座席指定券のQRコードを提示の上で乗車する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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