THUNDER_IN_THE_EAST
[Wikipedia|▼Menu]

『THUNDER IN THE EAST』
LOUDNESSスタジオ・アルバム
リリース1985年1月21日(日本盤)
1985年1月21日(アメリカ盤)[1]
2004年10月27日(リマスターCD)[2]
2009年3月19日HQCD盤)
2015年11月25日(LIMITED EDITION盤&ULTIMATE EDITION盤)
録音1984年8月23日?10月26日
SOUND CITY STUDIO
ジャンルヘヴィメタル
時間41分26秒(オリジナル盤)
レーベル日本コロムビア(日本盤)
アトランティック・レコード(アメリカ盤)
ミュージック・フォー・ネイションズ(イギリス盤)
ロードランナー・レコード(ヨーロッパ盤)
プロデュースマックス・ノーマン
専門評論家によるレビュー


allmusiclink

チャート最高順位

4位(オリコン

74位(ビルボード[3]

LOUDNESS アルバム 年表

DISILLUSION English Version
(1984年)THUNDER IN THE EAST
(1985年)SHADOWS OF WAR
(1986年)


『THUNDER IN THE EAST』収録のシングル

「CRAZY NIGHTS (c/w NO WAY OUT)」
リリース: 1984/12

テンプレートを表示

『THUNDER IN THE EAST』(サンダー・イン・ジ・イースト)とは、1985年に発表されたLOUDNESSのアルバム。スタジオ・アルバムとしては5作目(既発アルバムの英語ヴァージョンを除く)に当たり、本格的にアメリカ進出を果たした作品となった。第27回日本レコード大賞優秀アルバム賞受賞。
解説

アトランティック・レコードとの契約を得たLOUDNESSは、世界進出を目指して、最初から英語で歌うことを前提に本作を制作。『DISILLUSION English Version』(『DISILLUSION ?撃剣霊化?』を英詞で歌い直したもの)に続く、全曲英詞による作品となった。また、アトランティック・レコードの方からも、英語で歌うことを最低条件としていた[4]

プロデューサーに、オジー・オズボーンY&T等との仕事で知られるマックス・ノーマンを起用[5]

本作でのサウンドは前作『DISILLUSION ?撃剣霊化?』以前に比べると、テクニカルな演奏は控えめになり、シンプルなものになっている。これはマックスの意向によるもので、山下によれば「とりあえずこいつらを一回シンプルにしたらどうなるのか、やってみたかったのでは」「アメリカではシンプルなものが絶対に売れるって思ってたのもある」という旨をインタビューで話している。そのため、「難しいフィルとかフレーズは弾くな」とマックスから口を酸っぱくして言われたという[4]

メンバー曰く、マックス・ノーマンの仕事ぶりは「鬼」だったとのことで、高崎がレコーディング中に気にならない程度のリズムやチューニングの狂いに対し「ズレてるからやり直せ!」と言いながらもテープをゆっくり回してレベル・メーターで僅かな狂いを確認しようとしたことから高崎はマックスに伝わらない日本語で「誰がそんな事までしてレコード聴くねん!リスナーには分からんわ!」とマックスに反発して口論になったり、二井原の歌唱に関しても英語の発音に関して厳しく指導されていた事もあって1曲歌入れするのに最長で3日かかったり、コーラスのハーモニーに関しても音楽理論で攻め立てられた事もあり、メンバーと何度も衝突した事もあったという[6]

この一件に関し、サウンドプロデューサーであり通訳として関わっていたジョージ吾妻によると、LOUDNESS側から「ジョージさんはあいつの味方かよ」、マックスからは「LOUDNESSの肩を持ってどうするんだよ」と攻め立てられた為、双方の意見を纏めるのに苦労したが、そのおかげでメンバー(特に高崎)との絆は出来たと述懐している[7]

また、二井原は「みんなで一緒に合唱できるような、シャウトできるようなパートを必ず1ヶ所入れろ」という指示があったことも、インタビューで述べている[4]

レコーディングは全12曲を録音したが、カットされた楽曲の一つは『THE BIRTHDAY EVE ?誕生前夜?』収録の「LOUDNESS」のリメイクであったが、アトランティック・レコード側との打ち合わせの結果お蔵入りとなった[8]

デモテープは日本で製作され、歌詞も日本語であった。ゼロから流暢な英語で歌詞を書くのは無理であったため、「こんなイメージでこんな言葉を使って」と、アメリカで作詞家と相談しながら、英語に直していった[4]

また、デモテープの中には、7年後に発売されたアルバム『LOUDNESS』に収録されている「FIRESTORM」があったが、マックスの判断で没になった。その後、30年の時を経て、30周年記念アルバム『THUNDER IN THE EAST ULTIMATE EDITION』にデモ音源が収録されることになった[4]。なお、没になってもアメリカツアーの序盤では1曲目として演奏していたが、客の反応は良くなかったとのことである[4]

日本盤は1985年1月に発売。第1期LOUDNESSにとって、日本コロムビアからの最後のアルバムとなった(次作よりワーナーミュージック・ジャパンに移籍)。同年11月に発売されたアメリカ盤は、ビルボード誌アルバム・チャートの74位に達した。

二井原によると、本作のレコーディングとして利用したSound City Studiosには本作のプラチナディスクが飾られていたとの事[9]

2004年にリマスター再発された際、アニメ映画オーディーン 光子帆船スターライト』に提供された「GOTTA FIGHT」・「ODIN」の2曲がボーナス・トラックとして追加されたが、2009年3月19日に発売されるデジタルリマスター(HQCD盤)はボーナストラックはカットされている。

2015年8月上旬、アルバム発売から30周年を記念して日本コロムビアより特設サイトがオープン[10]。8月31日に「THUNDER IN THE EAST」の2015年版デジタルリマスター盤及び、USツアー、レコーディングの様子が収められた未発表の動画を収録したLIMITED EDITION盤、そこから更に未発表音源やアナログ盤、復刻版ツアーパンフレットなどを収録したULTIMATE EDITION盤の発売が公式に発表された[11][12]
オリジナル盤収録曲

特記なき楽曲は作詞:二井原実、作曲:高崎晃
CRAZY NIGHTS先行シングル曲で、EP盤では曲タイトルが「CRAZY NIGHT」となっている。上記の説明にある様に、収録ベストアルバム、ライブアルバム、雑誌、公式サイトなどのメディアによっては「CRAZY NIGHT」と、単数形で表記される事がある。サビ後に出て来る「M.Z.A.」という掛け合いに深い意味は無く、デモテープの段階で高崎が適当に叫んだ物をマックス・ノーマンが採用してそのまま収録された[13]。その「M.Z.A.」は本作では「エム、ゼット、エー」だが、第2期以降のライブや2004年発売のセルフカヴァーアルバム『ROCK SHOCKS』では従来のZの発音に近い「エム、ズィー、エー」となっている。また、デモテープの段階では、バンド内ではイロモノ系と思われていたが、それがマックスに受け、メインの曲として急浮上した[4]。最初はリズムがもう少し複雑であったが、マックスの意向でシンプルになっていった。そのため、レコーディングで高崎は「こんなリフ、俺が弾けるか!」、樋口は「俺のドラム生命がこれで終わったら誰が責任取んねん!俺のファンはみんな、俺の難しいフレーズに期待しとるんや!」と、怒っていたという[4]

LIKE HELL

HEAVY CHAINS(作詞:二井原実、作曲:山下昌良

GET AWAY

WE COULD BE TOGETHER

RUN FOR YOUR LIFE

CLOCKWORK TOY

NO WAY OUT「CRAZY NIGHT」B面。

THE LINES ARE DOWNデモテープでは1曲目に入ってた曲。バンド内では一番お気に入りの曲であったが、マックスからは「この曲、大して良くないな」と思われ、没にされかけた[4]。また、レコーディングで山下が、ベースの4連・6連フレーズを入れたら、マックスに「お前何してんの?もう終わったんだよ!そこは普通にしてろ!」と怒られた[4]

NEVER CHANGE YOUR MIND

2004年発売デジタルリマスター盤収録ボーナストラック



GOTTA FIGHT後発のシングルタイトル曲。

ODIN「GOTTA FIGHT」B面。

30TH ANNIVERSARY EDITION盤
Limited Edition盤
DISC 1
CRAZY NIGHTS

LIKE HELL

HEAVY CHAINS

GET AWAY

WE COULD BE TOGETHER

RUN FOR YOUR LIFE

CLOCKWORK TOY

NO WAY OUT

THE LINES ARE DOWN

NEVER CHANGE YOUR MIND

CRAZY NIGHTS(Unreleased Demo -M4-)

WE COULD BE TOGETHER(Unreleased Demo - M2-)

DISC 2(DVD)


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:34 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef