THE_NEXT_GENERATION_-パトレイバー-
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その時のスタッフとして、CGディレクター・林弘幸、デジタルスーパーバイザー・田中誠一、メカニックデザイン / 絵コンテ・竹内敦志、VFXスーパーバイザー・古賀信明、CGモーションの制作に江村豊秋・荒川真嗣が関わっていた[3][4][5]

パトレイバーの初期OVAシリーズが世に出てから25年目を迎えた2013年3月21日に、実写化プロジェクトが正式に発表された。同年9月25日には、実写版の大まかな概要とメインスタッフやキャストが発表された。押井守を総監督に迎え、2014年より短編シリーズおよび、防衛省全面協力の劇場用長編作品(以下「長編版」)が全国の映画館で順次劇場公開された。長編版は短編シリーズより本編時間を長尺化した以外にも、「全編4K撮影およびポスプロ・フィニッシング」「一部上映館では4K解像度で上映」「邦画初のドルビーアトモス(Dolby Atmos)音声上映」など、各種仕様がグレードアップされている。
作品上映・放送スケジュール

2014年4月から2015年1月まで、全12話+1話(0話 約15分/1話 - 11話 約48分/12話 約32分)で構成された短編シリーズ作品を7回(7章)に分けて順次劇場公開が行われた。このシリーズは、BSデジタルスターチャンネルでも随時独占初放送されている。

シリーズ上映後に3か月強のインターバルを置いた後、2015年5月1日に押井が脚本・監督を担当する完全オリジナルの長編劇映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』が公開された。同年10月10日には「ディレクターズカット版」が公開され[6]、尺は27分長くなった。公開版にはなかった犯人のバックボーンも描かれ、まったくの別物に仕上がっている[7]
シリーズ作品との関連性

当プロジェクトは、他アニメ作品の実写版で頻繁にみられる「基本設定のみ共通し世界観・ストーリーは完全に別もの」や「歴代作品のテイストを活かしたリメイク的な作品」とは異なり、過去シリーズの歴史的流れを踏まえつつ、最も未来(2013年)で起こった出来事を描く構想となっている。

過去作品の主な舞台となった警視庁の組織『特科車両二課第二小隊』が引き続き物語の中心に位置し、整備班のメカニックマン『シバシゲオ』も登場。その声優だった千葉繁が主要キャストとしてレギュラー出演する。ただし、主軸となる小隊メンバーは全員総入れ替えされており、設定上は「歴代三代目のメンバーたち」とされている。

これらの設定は、2011年に押井が発表した小説『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輛二課』が元となるが、小説版主人公「泉野 明(いずみの・あきら)」は男性であり、本作品とはパラレルワールドの関係となる。基本的には「原作の10数年後」とイメージするのが近いが、シバの年齢も計算が合わないなど、作品群としては矛盾する部分もある。

作品中では劇場版第2作で描かれた柘植のクーデター事件が過去に起こった事件とされているため、劇場版第2作の時間軸から続く物語となっている。第9話でテレビ版第38話・新OVA版13話に登場した地下迷宮が再登場する。
関連番組

宣伝番組『週刊パトレイバー』(しゅうかんパトレイバー)が、第1章の劇場公開に合わせる形で2014年3月15日(初回放送日)から始まり2015年4月25日(初回放送日)まで1週間毎に新作が作られ、スターチャンネルで放送が行われた。全58回。1回につき放送時間は約10分。

内容は主に作品紹介、舞台挨拶、スタッフや出演者へのインタビュー、実物大イングラムのデッキアップ(出張イングラム)のイベントの模様などで構成されている。キャスターとして西島まどかがレギュラー出演。
ストーリー
短編シリーズ

西暦2013年の東京。かつて汎用人間型作業機械「レイバー」がバビロンプロジェクトの各種建築などに多用された時代も、すでに過去のものとなっていた。プロジェクトの終息と長引く不況のダブルパンチで運用維持費のハイコストが仇となり、レイバーは東京でその居場所を無くしてしまったからだ。

そして、レイバー犯罪に対抗する形で警視庁に作られたパトロールレイバー隊も存在意義を失い、縮小の一途をたどっていた。第一小隊は解隊され、今ではレイバーの運用スキルを後世に継承するという名目で、辛うじて「第二小隊」だけがお台場の埋立地に存在している。

そんな第二小隊は、プロジェクトの全盛期に数々の伝説と悪名を轟かせた「栄光の初代メンバー」が全員去って久しく、その後に初代がやらかした行状の後始末に追われた「無個性の二代目メンバー」を経て、現在は「無能の三代目」と陰口されるメンバーたちはお台場の片隅で毎日ヒマを持て余している。

初代隊長後藤の後輩であり下戸で昼行灯な後藤田 継次隊長を筆頭に、一号機操縦担当でゲーマーの泉野 明、一号機指揮担当でミリタリーオタクの塩原 佑馬、一号機キャリア担当で気弱な大男山崎 弘道、二号機操縦担当でアル中の大田原 勇、二号機キャリア担当でギャンブル中毒の御酒屋 慎司といった面々に、ロシア連邦保安庁からの交換研修生で二号機指揮担当のカーシャが加わる。

特車二課創設時から残るメンバーであり、故人となった榊の後を受けて整備班長に昇格したシバ シゲオは、既に「篠原重工」での生産も打ち切られて部品調達のアテさえ覚束ない往年の名機「AV-98式『イングラム』」が現役に返り咲いたため、稼働維持のため苦労を重ねていた。

警備部予算縮小のため口実を作っては「特車二課潰し」を目論む上層部に対し、世界中に戦争とテロが溢れる中、相も変わらず平和で滅多な事態が起こらない日本の治安を護ると称して部隊存続の必要性をどうにかアピールするため、「三代目」隊員たちはレイバーなき時代の犯罪に立ち向かっていくのだった。
『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』

未曽有の大惨事となった柘植行人とその一派による蹶起事件、通称「幻のクーデター」から11年後の2013年、レインボーブリッジが突如ミサイルにより爆撃された。犯人は柘植の元シンパである小野寺一佐率いるグループで、ミサイルを撃ち込んだ機体は陸上自衛隊で試験運用中に強奪された最高機密の光学迷彩を備えた新型戦闘ヘリ「AH-88J2改 グレイゴースト」だった。

捜査にあたった警視庁公安部の高畑慧は、以前柘植事件を解決に導いた特車二課に協力を要請した。奇しくも特車二課は上層部の人事により廃止寸前の状態にあり、後藤田継次は特車二課の存続理由である「前任者が仕掛けた時限爆弾」の正体を知るべく、かつて特車二課第一小隊長を務めた南雲しのぶにコンタクトをとっていた。

特車二課は、現状打開の起死回生の作戦としてテログループの兵站補給基地に夜襲をかけるが、寸前のところ失敗に終わり、翌日グレイゴーストの報復攻撃を受けて特車二課は壊滅する。同時刻、後藤田が独断での行動を警視庁対策会議で糾弾されていると警視庁本部もグレイゴーストの攻撃をうけ、警察の中枢部も壊滅する。都内での見えない戦闘ヘリのテロ攻撃に、迎撃に出た陸自のAH-1Sですら翻弄されて返り討ちに遭う中、難を逃れた98式AVイングラム2機が東京ゲートブリッジに展開し、テロ組織との最終決戦に向かった。

グレイゴーストの謎の操縦士「灰原零」、それを追う公安部の「高畑慧」、迎え撃つイングラムの「泉野明」、そして「南雲しのぶ」4人の女性の思いが東京ベイで交差する。
登場人物

主な登場人物たちの名前は、本プロジェクトで言うところの“初代メンバー”を想起させるネーミングになっているが、あくまでも初代とは別の人間たちである。
警視庁警備部特科車両二課第二小隊


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