THE_MOMOTAROH
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THE MOMOTAROH
ジャンル
少年漫画ギャグ漫画格闘漫画
漫画
作者にわのまこと
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表期間1987年42号 - 1989年50号
巻数全10巻
話数全109話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『THE MOMOTAROH』(ザ・モモタロウ)は、にわのまことによる日本の漫画作品。1987年42号から1989年50号まで週刊少年ジャンプにて連載された。単行本は全10巻。後にワイド版の全2巻として復刊している。

日本古来のおとぎ話をモチーフにしたキャラクターがプロレスのリングで戦いを繰り広げ同時にドタバタのギャグの数々をも繰り出すコメディ色の強い格闘漫画。作者の連載デビュー作でもある。

その後、2003年から2004年にかけて『ビジネスジャンプ BJ魂』に続編『THE MOMOTAROH PART2』が掲載された。

週刊少年ジャンプ50周年記念読み切りとして『THE MOMOTAROH 復活は突然に!!の巻』が『グランドジャンプPREMIUM』2017年9月号に掲載。
あらすじ

日本各地に伝の残る「桃太郎伝説」。その物語の登場人物である桃太郎の子孫がプロレスラーとして現代に生きていた。太平プロレスに所属し、ホープとして活躍するモモタロウの前に次々と挑戦者が現れる。
登場人物
太平プロレス関係者
モモタロウ
本作の主人公。太平プロレスのホープの若い覆面レスラー。「
桃太郎の子孫」を自称し、二代目桃太郎を名乗る。年齢・経歴などは一切不詳だが高い実力と才能を持つ。身長187cm/体重102kg。8月1日生、B型。かつて桃太郎が着ていた「桃紋羽織(ももんばおり)」から作られた「モモマスク」を常に被り、私生活でも決して素顔を見せない。性格は明るくおちゃらけた人柄で試合中でもギャグをかますことを忘れない。プロレスに関しては強い思い入れがあるが、練習はいいかげんであまり真面目にならない。試合を「力の競い合い」と捉えており、不必要に対戦相手を傷つけることを好まず、どんなに対戦相手を憎んでも必ずルールにそった勝ち方をする。また勝った時に必ず「日本一の・・モモタロウ!」という台詞と共に勝ちどきポーズを取る。世界一のモモタロウになることが夢。格闘スタイルはスタンド(立ち技)主体の打撃型で、強烈なヒップアタックである「ピーチボンバー」、全身の関節を決める「アグラツイスト」、強力な投げ技である「クロスライダー・スープレックス」、回転して両足をキメる「ロータリー・デスロック」、打つ・投げ・決めのプロレスの三要素を組み込んだ三位一体の技である「ストライク・スリー」などのモモ・スペシャルの他、「気」を纏った「ファイナル・エルボー」などの強烈な技を使う。また窮地に陥ると「もんがー」と呼ばれる不思議な生命体に変身する。作中で語られた過去によると、以前は素顔で全国を武者修行の旅をしていたが、途中、働いていた建築現場の親方、左源五郎に「モモマスク」を作ってもらってからは、それを被って食堂の用心棒などをしながら旅をするうちに、松平馬七と出逢い、太平プロレスに所属したらしい。なお最終巻で一コマだけ素顔が出ているが、これは単行本化による書き足しであり、連載中は最後まで素顔が出ることは無かった。
もんがー
モモタロウがモモ・マスクの神通力で変身した姿。その外見は肉ダンゴのような二頭身で伸縮自在。初期は相撲まわし姿だったが、ニュー・モモ・マスクをかぶってからは、レスリング着を着ている。空を飛び「もんがーダンス」と呼ばれる珍妙な踊りを踊る他、興奮すると「ゲッゲッゲッ」と奇妙な声で哂い、ざわざわと髪の毛が伸びる。目からビームを放ち、口から炎を吐く。血液は濃硫酸。骨が非常にモロく、殴られたりすると簡単に開放骨折を起こす。初期の頃はモモタロウのギャグの一種として使用されていたが、単行本の作者コメント欄によると中盤以降は自分の意思を持ち始めており、モモタロウとは別の人格である描写も見られた。およそ格闘には不向きの肉体だが、あらゆる常識が通用しない生命体であり、作中では「困った時のもんがー頼み」としてモモタロウが窮地に陥った時によく変身していた。うらしまマリン曰く「いつも思うが、あれ(=もんがー)はズルい」。このセリフに影幻が「確かに」と同意した。作者のにわのいわく、「モモタロウが次のシーンでギャグモードになるかシリアスモードになるか悩んだ時」に変化するらしい。モモ・マスクの神通力が暴走した形で発現したとされる。
松平 馬七(まつだいら ばしち)
太平プロレスのオーナー兼会長。往年の名レスラーであり、クラマ・キッドとはかつてのライバル。太平プロレスの所属レスラーからは「鬼の馬七っちゃん」と呼ばれて恐れられている。プロトストーリーでは容姿などは全く同じだが、林吾の代わりにモモタロウの師としてセコンドについていた。モモタロウとの出会いは食堂で用心棒をしていたモモタロウを一撃でのして、プロレスの道を決意させた。一応師なのだが扱いはあまり良くなく、瀕死の重体時に止めを刺されそうにもなった。
松平 林吾(まつだいら りんご)
太平プロレスのエース兼社長。馬七の息子で、美樹の父。現日本チャンピオンのベルト保持者。必殺技はビッグ・アップル・ドライバーと腹式地獄車。かなりの目立ちたがり屋であり、出番を増やそうと何かと絡むが作中ではやられ役に回ることが多く、全編を通していかませ犬もしくはギャグキャラクター的な描かれ方が多い。ベンケー戦ではモモタロウとタッグを組むが、ベンケーに瞬殺されている。またシュテンドルフ戦直前に悩むモモタロウに新フィニッシュ・ホールドのヒントを実戦形式で与えた。一人娘の美樹に関してはやや親馬鹿な行動が見えるが、連載第一話で美樹の下着オークションにかけられそうになった時に3万円の値段をつけるなどの行動も取る。
松平 美樹(まつだいら みき)
林吾の娘で、本作のヒロイン的存在。高校生で太平プロレスではマネージャーおよび選手の炊事などをこなし、まれにバニーガール姿でのリングガールまでこなしたことがある。スタイル抜群。物語中盤辺りからモモタロウに好意を抱いており、時々彼に対して積極的になるが、必ずといっていいほど馬七と林吾がモモタロウを蹴り飛ばすなりして、うやむやにされる。最終話では旅に出るモモタロウからモモマスクを預けられた。
ご先祖ちゃん
モモタロウの先祖で鬼退治をした桃太郎その人。本名は吉備津彦命だが、みんなから「ご先祖ちゃん」と呼ばれている。10歳程度の子供の姿をした幽霊。霊気が強いため、実体化しており物に触ったりすることが可能だが、同時に殴られたりするとダメージを受ける。元々霊体だけにふわふわと宙を漂うこともできる。おとぎ話に詳しく、ハイパー・キビダンゴや神通力、モモ・マスクへの合体などでモモタロウの戦いをサポートする。また本人も剣と弓の使い手であり、鬼退治のために編み出した「桃源流剣法」を使う。シュテンドルフの最期を見送った際、本当の「桃太郎」としての青年の姿を見せた。
宮川 三郎太(みやかわ さぶろうた)
太平プロレス所属の新人。17歳。幼い頃、松平林吾のビッグ・アップル・ドライバーを見て以来、プロレスに憧れ、太平プロレスに入門する。生真面目で実直な性格の好青年で日々鍛錬を欠かさない努力家。作中では美樹と共に限りなく「常識人」であるため、非常識な面々への突っ込みに四苦八苦している。しかしデビュー戦前にはモモタロウによって強制的に「もんがーダンス」を叩き込まれ、デビュー戦の場で披露する羽目になった(キンタロウに「正気か三郎太君!?」と突っ込まれた)。美樹に恋心を抱いているが美樹がモモタロウを好きになっていたことは分かっており、モモタロウとも良き先輩後輩の間柄なので進展することはなかった。最終話でモモタロウに太平プロレスの将来を託され、連載終了後、同じ世界観でにわのが描いた作品では、モモタロウが去った後の太平プロレスの新ホープとして、会場を盛り上げられるまでに成長していた。フィニッシュ・ホールドはノーザンライト・スープレックス。後にこれを改良・アレンジした投げ技・M'sライトニング・スープレックスを、前述した「連載終了後、同じ世界観で描かれた作品」の中で披露した。未完成ながら「ファイナル・エルボー」も修得している。
猿太彦 大輔(さるたひこ だいすけ)
元太平プロレス所属のレスラーで馬七の弟子。拳法の達人だったが乱暴が過ぎて破門された後、事故死して地獄で好き放題やっていた所をモモタロウに成敗される。その後モモタロウと一緒に現世に戻る(厳密にいえば、閻魔大王に叩き出された)ものの肉体が既に失われていたため、動物園のボスザル「バブルスくん」と合体することで復活した。モモタロウのことを「アニキ」と慕い一応レスラーではあるが、身体が猿のため非常に小柄(逆に猿としては大柄)。また中国武術の通背拳の一種、白猿通臂拳の使い手でもあり、かなりの実力を持つ。元ネタはサルタヒコより。
バッカス木桜(-きざくら)
太平プロレス所属のレスラー、極度のアルコール中毒で試合直前まで酒を浴びるように飲んでいる。三郎太のデビュー戦の対戦相手。太平プロレスに入門当初は三郎太の様な熱血漢だったが、前座試合しか出させてもらえないことに失望し、酒に逃げた。三郎太と戦ってから多少改心したようだった。しかしかませ犬、やられ役を演じていた。名前の由来はバッカス(酒の神)+日本酒のブランドである。
ラスカル石井
作品の中で堂々とかませ犬と呼ばれている不憫なキャラクター。美樹にまで「ラスカルさん、いい仕事してね」と言われている。
坂田家

モモタロウのライバルであるキンタロウとその家族。
サカタ・ザ・ゴージャス・キンタロウ
本名は坂田金太郎。「
金太郎」こと、かの「坂田金時」の子孫。モモタロウのライバル。身長192cm/体重105kg。3月9日生(23歳)、AB型。通称キンタロウもしくはキンちゃん。ナルシスト。かつては「ゴージャス・坂田」を名乗る長髪の美形レスラーだったが、モモタロウとのデスマッチに敗れ、髪型を「金太郎カット」にされてしまう。その屈辱を忘れないようにするためにリングネームとリングコスチュームを変更し、あえて髪型も金太郎カットのまま[1]にしている。その特徴的な髪型が原因でカッパと間違われて、甲羅と水掻きを移植されそうにもなった。モモタロウに引きずられてギャグに走ることもあるが、基本的には常識人。190cm台の高身長だが、体型はレスラーよりはアスリートに近く、格闘スタイルもキックを多用するテクニック型。フィニッシュ・ホールドはカポエイラをベースにしたアシガラ・スピン・キックとテコンドーをベースにしたエッフェル・ヒール・キック、他にハイアングル・アックス・ドライバー、凱旋門崩しなど多彩な技を持つ。ゴージャス坂田時代から天才レスラーとして名が高く、パワーよりもテクニックで相手を追い詰める技巧派レスラー。またモモタロウに敗れた後、武者修行のため、世界各地を回っており、そのため、世界中の格闘技に精通している。プレイボーイとしても名が高いが、物語終盤でカグヤに惚れ、告白するもあっさりフラれている。
坂田 鋼鉄郎(さかた こうてつろう)
キンタロウ兄弟の父で大企業たるゴージャス石材の創始者。通称は「コーテツロー」。語尾に「?だス」を着けるのが特徴[2]作品を代表するギャグキャラクターでどんなシリアスな場面でも片端からギャグでぶち壊していく。回想シーンでも遠慮なく登場してギャグをかます別名「時空のはざまで遊ぶ男」。若い頃はスポーツ冒険家として世界を旅していた。当時イースター島から盗んだ(ハリボテと摩り替えた)マケマケの石像を材料にした玩具を各地の子供に売りさばき、その売上がゴージャス石材の元手になったという。長男のキンタロウに会社を継がせようとしているがまったく聞く耳を持たれておらず、一時はモモタロウを抹殺すべく特設リングでの試合を仕組んだこともあった。大富豪ゆえに太平プロレスVS黒武術の試合のスポンサーになり、5千万円の賞金を提供したこともある。
坂田 銀次郎(さかた ぎんじろう)
坂田家の次男、キンタロウの弟。ゴージャス石材の相続を巡って、双子の弟、銅三郎と共にキンタロウを抹殺しようとしている。


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