THE_KING_OF_FIGHTERS
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THE KING OF FIGHTERS XIII詳細は「THE KING OF FIGHTERS XIII」を参照

2010年7月14日にアーケードゲームとして稼動を開始したのち、同年12月1日にはPS3/Xbox 360への移植版が発売された。その後、2012年4月26日には、家庭用版の内容を元にしたアーケードゲーム『THE KING OF FIGHTERS XIII CLIMAX』(以下:『CLIMAX』)が稼働開始した[36]。それから半年後の2013年9月12日にはNESiCAxLive対応版である『THE KING OF FIGHTERS XIII CLIMAX for NESiCAxLive』が稼働開始した。そして、2013年9月14日にはWindows向けの移植版である『THE KING OF FIGHTERS XIII STEAM EDITION』がSteamを通じて、『THE KING OF FIGHTERS XIII GALAXY EDITION』がGOG.comを通じてそれぞれ配信された。これは家庭用のDLCとして配信されていた3人を含めた36人のキャラクターが最初から使用可能で、グラフィックオプションの実装やネットワークコードの最適化など、PC向けの改良もなされている。

同作はアッシュ編三部作の最終章と位置付けられており、彼の行動の真意が明かされている。
あらすじ

「遥けし彼の地より出づる者」を名乗る謎の異形の集団による暗躍が起きていた2度に渡る大会より2年の年月が過ぎた。

「八咫の鏡」が破れたのに次ぎ「八尺瓊の勾玉」までもが堕ちてしまい、残された「三種の神器」は最早「草薙の剣」ただ一つとなってしまった。あまりにアクシデントが起きるキング・オブ・ファイターズは最早いわく付きの祭典として開催が危惧される事になっていたが、ある政財界の実力者による強引な推進により、むしろこれまで以上の空前絶後の勢いで開催される事態となった。これまでキング・オブ・ファイターズに参加してきた実力者達に次々と招待状が行き渡り、差出人の頭文字は『R』…かつてチーム戦形式となる最初のキング・オブ・ファイターズを開催したルガール・バーンシュタインの娘、ローズ・バーンシュタインであった。

世界中において、キング・オブ・ファイターズの開催で話題が盛り上がる中、前回大会の終盤でアッシュ・クリムゾンを取り逃がしたエリザベートは、南フランスの廃墟にて、過去の日々に想いを馳せていた。幼い頃、アッシュと共にお互いの一族を火災で喪ったエリザベートは、彼だけが背負った「使命」を共感出来る者となり、実の姉弟の様に暮らしていた。だが、次第に自らを避ける様になった彼は遂にその姿を晦ましてしまい、宿敵である「遥けし彼の地より出づる者」が活動を開始し、再会した時には「『使命』なんて忘れた」と明確な拒絶を受けてしまう。それでも、自らの「使命」を全うする事だけに固執するエリザベートは、アッシュを手に掛けてでも成し遂げようと決意を胸に秘め、かつてアッシュとチームを組んだ二人であるデュオロン、シェン・ウーの二人とチームを結成して参戦する。一方、傷が癒え世界を巡り旅していた京の元に「遥けし彼の地より出づる者」の一員であるシュルームとリメロの二人が現れ、シュルームからの襲撃を受けた京は難無くあしらい、彼から『R』の封蝋が刻まれた招待状を手渡される。大会にアッシュが出てくる事を仄めかされた上で彼等は去っていき、二度も辛酸を嘗めさせられたアッシュに借りを返すべく、京は日本へと戻り、紅丸、大門の二人と「日本チーム」を復活させて参戦するのだった。また一方では、前回大会で自らの力の源でオロチの呪縛の証にもなっていた「八尺瓊の勾玉」の力を奪われた庵であったが、それでもその実力は色褪せる事のない物となっていた。しかし、庵に対し、ちづるはオロチの呪縛から逃れられると説得しようとするが、オロチや八神家の因縁になどまるで興味無いと言わんばかりに庵は一蹴。そんな彼の前に、かつてチームを組み「血の暴走」によって手に掛けてしまったあのマチュアとバイスの二人が現れ、「遥けし彼の地より出づる者」がオロチの力を横取りしようとしている事実が気に食わなかった彼女達は、八神が炎の力を取り戻す為の手助けも兼ねて再度のチームの結成を提案。庵はアッシュへの借りを返し、そして京を倒すべく「八神チーム」の再結成を受け入れる。

ローズによって開催されるキング・オブ・ファイターズの準備が進む中、常識を超えた力を持つ「遥けし彼の地より出づる者」によって二度も出し抜かれる事態となったハイデルンは、様々な手を尽くす形で「遥けし彼の地より出づる者」の能力や目的を炙り出そうとしていた。そんな彼に協力を依頼されたK'、クーラ、マキシマの三人は、サウジアラビアの南部に突如現れたとされる石造建築の遺跡の元へ訪れ、調査を開始。マキシマのデータ収集能力によって、その遺跡は約千年以上前より存在していた物とされ、通路を真っ直ぐ進んでいく中で三人は、強大な力を持つ「何者」かによって大勢の人間達が無残にも殺されていくかの様な光景を想起させる壁画を目の当たりにし、更にその先の部屋には「扉」にも見える巨大な石碑が鎮座していた。その頃、「遥けし彼の地より出づる者」の種族や能力について解析を続けさせていたハイデルンは、「遥けし彼の地より出づる者」に所属する者達には時空間を操る得意な能力がある事を突き止め、それによって生じる空間の歪みを〈ギャップ〉と命名。やはり今大会の裏にも「遥けし彼の地より出づる者」の暗躍がある事、そしてそれにアッシュが大きく関与している事を想定し、ラルフ、クラーク、レオナ達が選手として大会に参加する中、ブルー・マリー、ヴァネッサ、セス、ラモンのエージェント達に、会場内に潜入しての調査を行い、人類の脅威となり得る「遥けし彼の地より出づる者」の目的を未然に防ぐよう命令する。一方、ローズの豹変ぶりに困惑を隠せないでいたアーデルハイドは、突然キング・オブ・ファイターズの開催を宣言した彼女の真意を問い質そうとするも、彼女はまるで上の空の状態であり、アーデルハイドの言葉を意に返さないまま彼女によってキング・オブ・ファイターズの開会式が行われ、いよいよトーナメントが始まる事になった。どうすれば良いのか独り悩むアーデルハイドであったが、そこへアッシュが姿を現し、ローズの身に起きた真相を知らされ激昂。しかし、彼等の目的を問い質した時に「友達に聞けば?」と返されたアーデルハイドは、急遽かつてポーランドで知り合ったハイデルンと連絡を取り、事の経緯について説明する事になった。

その頃、「遥けし彼の地より出づる者」側でも計画が着々と進みつつあったかに見えたが、計画は上手く進行していない状況にあった。前々回大会における無界の行動によってオロチの封印は解かれ、前回大会では紫苑と禍忌によってオロチの「気」の発見に成功。そして、今大会の開催中にて、牡丹に操られたローズによってオロチの氣の直上にスタジアムを建設させる事に成功し、「扉」を開く為の宴の準備は何とか整おうとしていた。しかし、ここまで来るのに時間が掛かり過ぎた以前に、未だにオロチは目覚める気配を見せず、更に計画実行のチャンスがたったの一度きりしかないという事実に、アッシュと瓜二つの姿をした「遥けし彼の地より出づる者」のリーダーである斎祀(サイキ)は苛立ちを隠せない様子を見せていた。一方、スカイノアのコンピュータ制御室で今大会の決勝戦が行われるスタジアムの「本来」の設計図を発見したアーデルハイドは、スタジアムの地下室に巨大な地下施設にエネルギー集積装置らしき物が設けられていた事実を突き止め、それがオロチに関連する物だと推測した上でハイデルンに報告する。ハイデルンからの指示を受けてエージェントチームが地下施設に辿り着いたその時、巨大な時空震が発生。スタジアム地表の<ギャップ>が急増する中、グラフパターンを過去の物と照合した結果、それが「オロチ」による物である事が発覚し、ハイデルンは部隊をスタジアムに向かわせる事を命令。ターゲットにアッシュ・クリムゾンを指定する。そして優勝チームが決定する中、斎祀は苛立ちを爆発させる寸前ながらも、どうにかオロチが覚醒した事で気を静め、計画を最終段階へと移行させる事になった。

彼等の真の目的…それはかつてのオロチの復活を巡る事件と同様、スタジアムで格闘家同士による熾烈な戦いをさせる事でオロチの覚醒を促し、その直後に自分達が保有するエネルギー集積装置に取り込ませる事で、「扉」を開く為の宴を起こす事にああった。そして、彼等の名乗った「遥けし彼の地」というのは「過去」を意味しており、扉は過去へ向かう為の所謂タイムマシンだったのである。三年前、「遥けし彼の地」から時空を超えて現代に跳んできた斎祀は、全ての人類が自分達の同族の奴隷と化し、世界の頂点に君臨する為の玉座が待っていると信じて疑わずにいたが、実際は自らが思い描いていた願望からは程遠く、人類を見くびっていた同胞達は失敗を重ねた末に、人類から隠れて生きていかなければならないまでに落ちぶれ、滅亡寸前にまで至っていた。この事態に強い不満を覚えた斎祀は、再び過去に戻って歴史を自分達の支配する世界へと正さなければならないと考え、ここ三度に渡るキング・オブ・ファイターズにおいて暗躍を重ねていたのだった。

主催者のローズが優勝チームを称える中、突如時間が停止した直後に「遥けし彼の地より出づる者」が総勢で姿を現し、その中央には斎祀の姿もあった。「時間が無いからとっとと配置に付け」と尊大な態度を見せる彼の指示を受け、部下達は次々と「宴」を始める為の配置へつこうとするのだが、武人として優勝チームとの決着を望んでいた無界は自分が戦うと主張。それに苛立った斎祀は無界を殺害してしまう。そして自らの真の姿を露にした斎祀は、彼等の憎悪や憤怒、最高級の闘気を励起させて目覚めつつあるオロチに捧げる為に襲い掛かり、死闘を演じる。だが、戦いの中で突如「扉」が閉まり始める事態となり、配置についていた牡丹は扉の時球の幾つかか消えている事実に気付き、それを聞いた斎祀が動揺する中、一人の人間の拳が彼の心臓を貫く。その正体は行方の分からなかったアッシュであり、最初から「草薙剣」を奪う意志は無く反抗の機会をずっと窺っていた彼は、この瞬間をずっと待ち続けていたのだった。しかし、斎祀の醜悪な執念はまだ死んでおらず、その魂に身体を乗っ取られてしまったアッシュは「血の螺旋に狂うアッシュ」として優勝チームに襲い掛かる。

だが、アッシュの身体を乗っ取り人類の力を終始見くびり続けていた斎祀は敗北。そこへ駆けつけたエリザベートがアッシュに呼びかけ、斎祀は最後の手段としてアッシュにまだ完全に閉まる前の扉の中へと飛び込むよう促すが、アッシュはそれを拒否。自分の全てを理解していると傲慢な態度を見せた斎祀に対し、「ボクは、この世界の事が結構気に入っているんだ」という嘘偽りのない返答を出す。この結果、過去と未来の矛盾が発生してしまった斎祀はタイムパラドックスによって消滅を迎える事になり、情けなく悲鳴を挙げ続けながら、斎祀は消滅。しかし、それは同時に斎祀の子孫であるアッシュ自身の消滅を意味しており、エリザベートに無邪気な笑顔を見せたアッシュは「自分がこの世界に『存在しなかった』事になる」と告げ、必死にアッシュに呼びかける彼女に詫びを入れるのと同時に、アッシュもまた消滅した。その頃、ハイデルンの元には「フレイム・オブ・ノヴァ」と名乗る送信者から未確認のアドレスからのメッセージが届き、中身となる音声ファイルを自らの専用回線で再生させたハイデルンは、彼の全ての真意を知る事になった。だが、斎祀やアッシュがタイムパラドックスで消滅した事で、彼に関する記憶を全ての人間が失う事となり、それが起こる前にハイデルンは部隊の引き上げ準備を命令。牡丹によって操り続けられたローズもまた、傀儡の糸から解放される事になり、それを抱きとめたアーデルハイドは、自分の中の「何か」に関する記憶が薄れていく違和感を感じ取っていたが、妹であるローズを守りきったという事実だけを確信する事にする。

アッシュの消滅によって、ちづるは「八咫の鏡」の力を取り戻し、庵もまた「八尺瓊の勾玉」の力を取り戻そうとしていた。だが、勾玉がひび割れているのは「660年という長い年月により八尺瓊とオロチの契約を不可分としていた証」であり、これを手中に収める事で庵は炎を取り戻すが、同時にまた「オロチの呪縛」に縛られ続ける事も意味していた。マチュアとバイスの二人は、本当に勾玉を取り戻してしまっても良いのかと庵の身を案じるが、庵は迷う事無く勾玉を手中に収め、高笑いと共に紫炎の力を取り戻す。そしてそのままの勢いで、庵はキング・オブ・ファイターズの会場にいる京を襲撃。何か重大な事を忘れて思い出せない事に違和感と苛立ちを覚えるも、目の前にいる庵にぶつけて解消する事を決意。京と庵…二人がぶつかる形で今回のキング・オブ・ファイターズは幕を閉じるのだった。「なべて世は事もなし……」。何処かからその言葉が笑い声と共に響いていた。

その後、大会が完全に終わりを迎える中、他の者達と同様にアッシュの事を忘れ去ってしまったデュオロンとシェン・ウーの二人であったが、エリザベートと別れた後、何故か会場に留まり続けていた。二人は「誰か」と何かの約束をしていた気がするのだが、それが消滅したアッシュの事だった為に思い出す事は出来ず、ただ一人、アッシュの事が記憶に残っていたエリザベートは、彼の形見となったカチューシャを手に涙を流すのだった。

かくして、斎祀の消滅によって自分達「遥けし彼の地より出づる者」の運命が決定付けられた彼等は、生き延びた牡丹を始め再び人々の集団の中へと還っていき、彼等を巡る人類の未来を賭けたキング・オブ・ファイターズを舞台とした一連の戦いは、終焉を迎えた。ただ一人、運命に抗い続けたアッシュ・クリムゾンの消滅と共に…。
THE KING OF FIGHTERS XIV詳細は「THE KING OF FIGHTERS XIV」を参照

『THE KING OF FIGHTERS XIV』は、2016年8月25日PlayStation 4用ソフトとして発売された後、2017年6月16日SteamMicrosoft Windows 7 版『THE KING OF FIGHTERS XIV STEAM EDITION』が配信され、DLCキャラクター・衣装に加え「デジタル・アートブック」「デジタル・サウンドトラック」も収録した『DELUXE PACK』も同時発売された。さらに2017年6月29日には家庭用からの逆輸入という形で、NESiCAxLive2に対応したアーケード版『THE KING OF FIGHTERS XIV Arcade Ver.』が稼働開始。家庭用でのDLC要素は最初から搭載され、DLCキャラクター4人とボスキャラクターのアントノフとバースが最初から使用可能になっている。

2021年1月7日に全てのDLCキャラクター&コスチュームを収録した、PS4版『THE KING OF FIGHTERS XIV ULTIMATE EDITION』のダウンロード版を配信し、後にパッケージ版を2021年3月11日発売した。

ナンバリング作品第14弾である同作はKOF新編と銘打たれており[37]、新キャラクターのシュンエイを中心として新たな物語が展開される[2][37][38][注 10]


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