脚本と監督をこなしたクリストファー・ノーランは、TENETの背後の着想を20年間に渡って温めたが[6]、「私はこの脚本の練り直しに6, 7年は掛けている」と発言している[7]。原題「TENET」は、回文であり、前から読んでも後ろから読んでも同じである[8]。ノーランは、スパイ映画からの影響を、自らの記憶のみに留めるように意識的に努力した[9]。マカロニ・ウエスタン映画『ウエスタン』(または『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』、原題:C'era una volta il West、英題:Once Upon a Time in the West)(1968年)から脚本の着想を得た[6]。特殊効果を担当したスコット・R・フィッシャーは、第二次世界大戦の映画やドキュメンタリーを観て、現実感の参考とした[10]。理論物理学者のキップ・ソーンは、ノーランと「インターステラー」(2014年)で共に働いたが、時間と量子力学の主題について相談を受けた[11]。
日本語版の字幕および吹替翻訳はノーラン監督作品常連のアンゼたかしが務め、『インターステラー』以来ノーラン監督の大ファンという東京工業大学理学院助教の山崎詩郎が監修[12]。山崎は日本版オフィシャルサイトにコメントも寄せている。 アメリカでは当初2020年7月17日に劇場公開予定だったが、ワーナー・ブラザースは新型コロナウイルスの影響により、『ワンダーウーマン1984』と共に公開日を延期することを同年6月に発表[13]。
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公開日延期