TATTOO<刺青>あり
Tattoo Ari
監督高橋伴明
脚本西岡琢也
製作井筒和幸
製作総指揮佐々木史朗
出演者宇崎竜童
関根恵子
音楽宇崎竜童
主題歌内田裕也&トルーマンカポーティロックンロールバンド
宇崎竜童
撮影長田勇市
『TATTOO<刺青>あり』(タトゥーあり)は、1982年(昭和57年)に公開された日本映画。 1979年に起きた事件三菱銀行人質事件の犯人の梅川昭美に材を取った作品。犯人の生い立ちから事件を起こすまでの軌跡を描く。事件自体の描写は省略されている。主役の竹田明夫を音楽家の宇崎竜童が演じて話題となった。 それまでピンク映画を50数本監督してきた高橋伴明の初の一般映画監督作品。井筒和幸がプロデューサーを務め、俳優もスタッフもピンク映画並のギャラに値切って参加してもらったと回想している[1]。女優の関根恵子はこの映画のヒロイン役で高橋伴明と知り合って結婚し、高橋惠子となった[2]。山口組の田岡一雄組長を狙撃して惨殺された鳴海清の愛人と梅川の愛人が同一女性だったという新聞記事に着目して映画化、劇中には鳴海をモデルにした暴力団員も登場させている[3][4]。 関根恵子は、1981年の日活ロマンポルノ『ラブレター』で中村嘉葎雄と濃厚なファック演技が評判を呼び[5]、にっかつの興収新記録を作った[5]。この実績により各社引っ張りだこになり、本作も最初はにっかつで製作を予定し、関根は本作と『火の蛾』(池田敏春監督を予定していた)の両方出演を予定していた(死んでもいい (1992年の映画)#製作参照)。本作は配給がATGに変更されたことで、監督の高橋伴明はまだ無名だったこともあり[6]、当初は東京一館のみの上映予定だったが[5]、関根の『ラブレター』での実績もあって前評判も高かったことから、全国20館以上での拡大ロードショーが決まり大ヒットした[5]。更なる関根恵子の魅力を引き出そうと『火の蛾』が1982年7月中旬クランクイン、9月に東映系で公開と報道されたが[5][6][7][8]、関根が降板し、企画も流れた[9][10]。『火の蛾』は『死んでもいい』とタイトルを変え、1992年に大竹しのぶ主演・石井隆監督で製作されている[11]。
概要
キャスト
竹田明夫:宇崎竜童
三千代:関根恵子
竹田貞子:渡辺美佐子
美代子:太田あや子
サト子:忍海よし子
島田照也:矢吹二朗
佐藤:下元史朗
少年時代の明夫:島貫晃
三千代の新しい情人:山路和弘
竹田竜雄:武藤英司
早苗:風間舞子
高木:内山森彦
水野:ポール牧
大崎:戸井十月
三千代の父:垂水悟郎
三千代の母:青木和子
刺青師:泉谷しげる
検死官:荻島真一
書店の親父:原田芳雄
電気屋の社長:植木等
クレー射撃場の客:西川のりお
クレー射撃場の客:上方よしお
キャバレーのウェイター:趙方豪
フェリー発着場の酔っ払い:大杉漣
電気屋の店員:北野誠
バーのホステス:秋元めぐみ
巡査:今泉洋
刑事:坂田祥一郎
巡査:加藤益弘
刑事:椙山拳一郎
刑事:田村貫
高木:内山森彦
男:野上正義
中年の婦人:西岡慶子
スタッフ
企画:多賀祥介
監督:高橋伴明
脚本:西岡琢也
プロデューサー:井筒和幸
製作:佐々木史朗(ATG)
撮影:長田勇市
照明:三好和宏
音楽:宇崎竜童
美術:細石照美
編集:菊池純一
録音:福田伸(福島音響)
音響効果:小森護雄(録音処)
DBスタジオ:日映録音
製作補:磯村一路
記録:作間清子
美粧:小堺なな
美術助手:部谷京子
スチール:北出博基、今村幸正
PR:戸井十月
タイトル文字:山口至剛
刺青:霞涼二
助監督:水谷俊之
監督助手:米田彰、周防正行
製作進行:福岡芳穂
主題歌
内田裕也&トルーマンカポーティロックンロールバンド「雨の殺人者」(作詞:東海林良、作曲:宇崎竜童、編曲:大野克夫、ワーナーパイオニア)
宇崎竜童「ハッシャバイ・シーガル」(作詞:阿木燿子、作編曲:宇崎竜童、EPICソニー)
興行
受賞等
第4回ヨコハマ映画祭