2021年8月、本作の主要撮影がベルリンで始まった[10]。9月9日、ヒドゥル・グドナドッティルが本作で使用される楽曲を手掛けるとの報道があった[11]。2022年10月21日、本作のサウンドトラック兼コンセプトアルバムが発売された[12]。 2022年7月25日、本作のティーザー映像が公開された[13]。9月1日、本作は第79回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され[14]、上映終了後のスタンディングオベーションは6分以上にもわたった[15]。同月3日、テルライド映画祭で本作の上映が行われた[16]。29日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[17]。10月7日、本作は全米4館で限定公開され、公開初週末に15万8620ドル(1館当たり3万9655ドル)を稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場23位となった[18]。28日、公開規模が1087館にまで拡大され、当該週末に104万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング10位となった[19]。 本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには227件のレビューがあり、批評家支持率は91%、平均点は10点満点で8.3点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「音楽で例えるなら、ケイト・ブランシェットの演技は全てが譜面通りの完璧なもので、天上界にまで響き渡るメロディのようである。そのお陰もあって、『ター』は名声によって増幅していく権力が持つ負の側面を見事に映し出すことができた。」となっている[20]。また、Metacriticには47件のレビューがあり、加重平均値は91/100となっている[21]。 賞授賞式部門対象結果出典
公開・マーケティング・興行収入
評価
批評家の評価
受賞・ノミネート
ヴェネツィア国際映画祭2022年9月10日金獅子賞トッド・フィールドノミネート[22][23]
クィア獅子賞ノミネート
女優賞ケイト・ブランシェット受賞
ミルヴァレー映画祭
ゴッサム・インディペンデント映画賞2022年11月28日作品賞ノミネート[25][26]
主演俳優賞ケイト・ブランシェットノミネート
助演俳優賞ニーナ・ホスノミネート
ノエミ・メルランノミネート
脚本賞トッド・フィールド受賞
ニューヨーク映画批評家協会賞2022年12月2日作品賞受賞[27]
主演女優賞ケイト・ブランシェット受賞
アトランタ映画批評家協会賞
主演女優賞ケイト・ブランシェット受賞
ゴールデングローブ賞2023年1月11日作品賞(ドラマ部門)ノミネート
脚本賞トッド・フィールドノミネート
主演女優賞(ドラマ部門)ケイト・ブランシェット受賞
インディペンデント・スピリット賞2023年3月4日作品賞トッド・フィールド、スコット・ランバート、アレクサンドラ・ミルチャンノミネート[29]
監督賞トッド・フィールドノミネート
主演俳優賞ケイト・ブランシェットノミネート
助演俳優賞ニーナ・ホスノミネート
脚本賞トッド・フィールドノミネート
撮影賞フロリアン・ホーフマイスター受賞
編集賞モニカ・ウィリーノミネート
アカデミー賞2023年3月12日作品賞ノミネート[30]
監督賞トッド・フィールドノミネート
主演女優賞ケイト・ブランシェットノミネート
脚本賞トッド・フィールドノミネート
撮影賞フロリアン・ホーフマイスターノミネート
編集賞モニカ・ヴィッリノミネート
脚注
注釈^ VODでのみ配信されており、DVD・Blu-rayには収録されていない[4]。
^ フィールド監督が高く評価する指揮者、ギルバート・キャプランをモデルにした登場人物。ただし、同じなのは「実業家として成功した後にオーケストラの指揮を学び始めた」という点だけで、ギルバートのような偉大さは持ち合わせていない[5]。
^ 当時はコロナ禍のために演奏をライブで見ることができなかった。
出典^ “TAR/ター
^ a b “TAR (2022)