TAR/ター
Tar
監督トッド・フィールド
脚本トッド・フィールド
製作トッド・フィールド
スコット・ランバート
『TAR/ター』(原題: Tar)は、2022年のアメリカ合衆国のドラマ映画。監督と脚本をトッド・フィールドが務め、ケイト・ブランシェットが主人公のリディア・ターを演じた。 リディア・ターはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団における女性初の首席指揮者であり、作曲家としても指揮者としても当代随一と評価されていた。レズビアンである事を公表して女性パートナーと暮らし、幼い養女にパパと呼ばせて思う通りに人生を謳歌するリディア。だが、権力を握った彼女は気に食わない学生を吊し上げて退席させたり、長年仕えて来た副指揮者を非情に切り捨てる等、恨みを買う行動も目立っていた。 かつての教え子であるクリスタが自殺したと知らせを受けるリディア。クリスタはリディアに性的関係を強要され、悩んだ末に去って行った女性だった。リディアは自分を裏切ったクリスタが音楽業界で働けないように、非難するメールを各所に送っていた。それらのメールを素早く消去するリディア。その頃からリディアは不可思議な幻聴や幻影に悩まされ始めた。 リディアの弟子で秘書でもあるフランチェスカは副指揮者に抜擢されると信じてリディアに尽していたが、他の男性に地位を奪われ、リディアを攻撃する側に回った。クリスタを含む複数の若い女性に、仕事をチラつかせて性的関係を迫ったと記事にされ、フランチェスカによって証拠のメールも提出された。クリスタの両親から告発されてネットは炎上し、追い込まれるリディア。パートナーも養女と共に離れて行った。 コンサートの指揮から外され、当日に満員の観客の前で代役の指揮者を指揮台から引きずり降ろすリディア。会場から連れ出されたリディアには、もはや音楽業界で働く余地は無かった。 しばらく身を隠した後に、フィリピンで指揮の仕事を得るリディア。それは。仮装したオタクたちが聴衆のゲーム音楽のコンサートだった。リディアのその姿を没落と取るか、無心に音楽を愛する新境地と取るかは、映画を観る者の心に託された[3]。 ※括弧内は日本語吹替[注 1]。 フィールド監督はケイト・ブランシェットが主役を演じることを念頭に本作の脚本を書いていた。それが叶わなかった場合、脚本自体をお蔵入りにするつもりでいたというが[6]、脚本を読んだブランシェットは出演を即座に了承した[5]。2020年の秋より、ブランシェットは役作りの一環としてドイツ語やピアノのレッスンに励むと共に、YouTubeにあるオーケストラの演奏動画を見て指揮者の動きを研究した[注 3][5]。 2021年4月、本作の製作が始まっていると正式に発表された[7]。9月8日、ニーナ・ホスとノエミ・メルランの出演が決まったと報じられた[8]。11月、ゾフィー・カウアー、マーク・ストロング、ジュリアン・グローヴァー、シルヴィア・フローテがキャスト入りした[9]。
ストーリー
キャスト
リディア・ター:ケイト・ブランシェット(塩田朋子)
フランチェスカ・レンティーニ:ノエミ・メルラン
シャロン・グッドナウ:ニーナ・ホス(浅野まゆみ)
オルガ・メトキーナ:ゾフィー・カウアー(ドイツ語版)(白石涼子)
アンドリス・デイヴィス:ジュリアン・グローヴァー(糸博)
セバスティアン・ブリックス:アラン・コーデュナー(英語版)(田村勝彦)
エリオット・カプラン[注 2]:マーク・ストロング(安井邦彦)
クリスタ・テイラー:シルヴィア・フローテ
本人:アダム・ゴプニク(英語版)(櫻庭裕士)
ペトラ:ミラ・ボゴイェヴィッチ(望田ひまり)
マックス:ツェトファン・スミス=グナイスト(ドイツ語版)(宮本昌輝)
製作