T-800
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なおパワーセルの片方を喪失しても機能上は何ら問題がなく、2本目のパワーセルを抜き取っても活動を継続できる[35]

T-800でも状況を随時把握、分析して戦術的判断を下す、ジョークを解するなど高い学習・思考能力を有していた。T-850では嘘をついてケイト・ブリュースターを大人しくさせるなど状況に応じた適切な判断能力があるのは勿論、更に国家規模の非常事態に際しても高度な戦略的判断を独自に下せるなど戦闘用アンドロイドには不釣合いな程の高度な思考能力を持っている。一説にはメインプロセッサのバージョンアップも行われているとされる[要出典]。また心理分析装置によって人間の感情も細かく読み取れるようになっているが、男女間の恋愛感情については専門外と『T3』劇中で自ら語っている。

人体の構造に精通している点は健在であり、先述の心理分析機能と組み合わせた複合的な分析も可能となっている。T-Xに襲われた直後のジョンに怪我が無いかどうか(乱暴な方法だが)調べたり、T-Xに命を狙われたロバート・ブリュースターを助けなければ自殺すると言って銃口を頭に当てたジョンに対し心拍数などから高い確率でジョンが自殺しない[36]ことを言い当てている[37]。この他ジョンやケイトに頼まれるまでもなく人間を誰一人として殺すことはなく骨折しない程度に手をひねって相手をいなしたり、墓地にて警察官やスワットの厳戒体制の中ブローニングM1919重機関銃を乱射させたものの怯ませただけで誰一人被弾させる事もなく負傷させることすらしなかった[37][30]

タイムマシンによる未来からの転送後は全裸の状態であるためT-800と同様、衣服を奪う目的で行きずりの人間の体格測定を行っている。その際目立つ形状のサングラス(星型の派手なデザイン)は1度かけてから外し、その後オーソドックスな形のものへと取り換える様子を見せた[37]。これについては小説版にてジョンの記憶にある101型のイメージに近づくためであると説明されている。

また処理能力の向上に伴い運動性能の向上も見られ、T-800よりも格段に自然な動作を行なう等の違いが現れている。

知能に加え戦闘能力(格闘能力等)や耐久性にも非常に優れており、対人用の火器はもはや通用しない。『T3』劇中でのT-Xとの戦闘シーンからは通常の銃器や重火器での破壊は望めない様子である。ケイトに撃たれた際には弾丸を口にくわえて受け止めて吐き出すといったシーンもあり、口腔内も頑丈であることがわかる。しかし同映画にてT-Xにダメージを与えようと高圧ケーブルを使って感電させる攻撃を試みているが自らも電流によりダメージを受けている(T-Xは内蔵された保護装置により大きなダメージはなかった)。また頭部を踏みつけるT-Xの攻撃によって頚部が破損し、胴体から頭部を分断される損傷を受けた(後に自力で頭をはめ直して修復している)。コミック版によるとT-Xは腕力・知能・耐久性の全てにおいてT-850を上回っており、強いて勝っているとすれば経験だとの記述通りT-1000、T-X共にT-800シリーズより高性能ではあったがT-850は状況に応じた柔軟な戦闘を行い、待ち伏せによる不意打ちや敵の行動を予測して先回りする計画性、鹵獲した武器や車両及び爆発物などを用いた時間稼ぎ、堅牢な初期設定保護、バックアップとリブートによる行動の継続機能によって各上位シリーズを破壊。課された任務を2回共に遂行している。

なお『T3』に登場したT-850は未来世界においてジョンを殺害している。T-850は「ジョン・コナーは少年時代の出来事から101型(T-800)に特別な思い入れがあり、抹殺には私が選ばれた。」と語っている。その後ジョンの妻で抵抗軍の副司令官ケイト・コナー(2032年時点の姓で『T3』劇中の2004年時点では終始ブリュースター姓)に捕獲され、リプログラムを施されさらに「ケイトの命令に従う」、「ジョンとケイトをT-Xや『審判の日』から生き延びさせる」という命令を与えられて2004年のロサンゼルスへと転送された。その事もあってか終盤にてT-Xの襲撃を食い止める最中にジョンから自らを守り通してくれた事に対する礼を言われた際は「また会おう。」と返している。
T-888

T-8XX系列の改良型であり、現代世界では驚異的な性能を誇る。テレビドラマ『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』において未来世界から現代世界へ複数機が送り込まれており、ジョン・コナーの抹殺[38]をはじめ、それぞれに任務が与えられている。作中では、「メタル」と呼称される事がある。金属骨格はコルタンで形成されており、耐熱性がT-8XX系列中で最も高い。そのため、処分するにはかなりの高温で焼却する必要がある。しかし、チタン合金より耐久性が劣るので、抵抗軍の兵器対策(主にT-800を簡単に破壊できるプラズマライフルなど)として、耐久性を上げるより耐熱性を上げた方が効果的だったと予想される。車に挟んだだけで腕が?げる、クロマティ(T-888)が同型のT-888のボディを立ったまま簡単に金属の棒で貫通させたことからも耐久性が無いことを感じられる(新型のT-1000でも旧型のT-800が床に倒れていないとボディを貫通させられない)。エンドスケルトン状態での外観は、T-800やT-850に酷似している。

基本的な性能はT-800やT-850とほぼ変わりないが、2種と異なるところは人間同様に飲食物の摂取が可能である点と、休眠機能(休眠中は生体組織が老化しない)を持つ点である。

T-1000T-X等と同様に俊敏に走行できる。高電圧などにより機能停止した場合でも約120秒後に再起動が可能である(旧型のT-800は電気で停止しないのでこれは高電圧による機械の破壊を防ぐ保護機能だと考えられる)。また、首と胴体が分離した状態でも胴体部分を遠隔操作できる[38]。エンドスケルトンの耐久性が他のT-8XX系列に劣るためか対物ライフルの攻撃で頭部がはじけ飛んだ個体もいた。

T-800やT-850よりも潜入能力が高く、人間社会へ容易に溶け込んでおり、一緒に生活していても普通の人間は全く気付かないほどである(ただし、表情などの面の不自然さが残っていることもある[38])。

T-800と同様に、頭部にはコンパクトな思考モジュールが内蔵されている(T-800の思考モジュールとは若干形状が異なる)。テレビドラマ後半では、この思考モジュールへ更に改良が加えられ、取り出されて空気に触れた際に自然発火するように改造されていた(人間に再プログラムされることを防ぐため)。

機動性は他のT-8XX系列をはるかに上回っているが、耐熱性はあっても耐久性が無いので総合的にはT-800よりも戦闘能力が低い。その為か、過去に送られているT-888は暗殺などの戦闘よりも、人間社会に潜伏して未来の戦争に備えるという任務をもつ個体の方が多い。
作中における行動
『ターミネーター』

2029年、人類と機械との戦争の最中、機械側の中枢コンピューター『スカイネット』が、人類側のリーダー、ジョン・コナーを歴史から抹消させるため、彼の母親となるサラ・コナーの暗殺を命じられて1984年のロサンゼルスに送り込まれる(以降、本項目ではT-800はターミネーターと表記)。

目的地に送り込まれると、早速、目的遂行のため行動を開始、道中で絡んできた不良から服と靴を奪う。さらに停まっていた車を盗み、市内の銃器店で店主を殺害して店内の銃を強奪し、サラ・コナー殺害へと向かう。審判の日で記録が焼けており、スカイネットのデーターベースにはサラの名前と居住地のデータしか無かっため、電話帳の順番に同姓同名の女性を殺害していく。やがてサラの自宅にて、友人のジンジャーとマットの二人を殺害した際、サラ自身からの電話で彼女がテクノワールというクラブにいることを知り、サラの顔写真の載っている身分証明証と手帳も入手。遂に本物のサラ・コナーを探し当てて殺害しようとするが、サラの暗殺を阻止するべく人類側の送り込んだ戦士、カイル・リースによって寸前のところで阻まれてしまい、取り逃がす。

その後は、カイルとの戦いで損傷した箇所を自ら修理しつつ、サラ殺害のため、二人が勾留された警察署へと単身乗り込み、警官達を殺害しながらサラとカイルに迫るが、またしても取り逃がしてしまう。そこで入手した手帳からサラの母親の住所を突き止め、母親を殺害すると母親の声真似をしてサラの潜伏先を聞き出す。そうして二人の潜伏するモーテルに奇襲を仕掛けるが、カイルが先にターミネーターの来襲に気づき、二人は逃走。ターミネーターもすぐにその後を追う。カーチェイスをしながら、カイルから手製爆弾を投擲されるも難なく交わしつつ銃撃を繰り出していき、やがてカイルに命中させることに成功し、二人の車に接近するものの、サラの咄嗟の判断によって自身の乗るバイクを転倒させられ、さらには偶然背後から走行してきた巨大なタンクローリーに曳かれてしまった影響で左足を負傷させられてしまうも、そのタンクローリーの運転手を殺害した後、それに乗り換え、サラを轢き殺そうと試みるがカイルの仕掛けた手製の爆弾をタンクローリーに投げ込まれて自ら諸とも車両は破壊炎上させられてしまう。


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