T-1000
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溶鉱炉の熱で融解・再生し元の警官姿[注釈 21]に戻る。しかし、T-1000はプロトタイプであるため、この際の急激な凍結・粉砕・解凍を受けて擬態機能に異常[注釈 22]が発生する。
サラ・コナー
『T2』においてT-1000が擬態した人物の中では唯一殺されていない人物。サラの肩に指を変化させた錐状の太い針を刺し付けながらサラを脅迫した時にデータを読み擬態。その後、ジョンをおびき寄せようとするが劇場公開版と特別篇ではジョンがT-1000を見破る解釈が違っている。劇場公開版ではジョンにとってはあり得ない弱々しいサラを演じてしまいジョンに違和感を覚えさせ、後ろからショットガンを構えた本物のサラが現れ、ジョンに「(射線上にジョンと偽者サラがいて撃てないので)そこをどきなさい!」と発したため偽者だと判断したのに対し、特別篇では単純にT-1000の擬態能力のバグを見て偽者と見破っている。このあと、本物のサラのショットガンの射撃を連続で受け変身を解く。このシーンも双子であるリンダ・ハミルトンとその姉のレスリー・ハミルトンによって成功したシーンである。実際は手前のT-1000を妹のリンダが演じ、奥側の良く見えないサラを姉のレスリーが演じ、バストショットになる際は妹のリンダが演じている。
ブティックの試着室の鏡
『ジェニシス』にて登場。カイル・リースを追跡し、殺害するためにT-1000が擬態して潜んでいた時の姿。他の警官がカイルを逮捕して連行しようとしていた隙に姿を表し、警官の一人を殺害、奇襲を仕掛けた。
カイル・リース
『ジェニシス』にて登場。カイルとの接触と交戦の最中にコピーして変身。本物と同時にサラの元に表れたが、サラにとってはどちらを撃っても判別が着くため、足を撃ち抜いた事であっさりとばれてしまっている。
作中における行動
『ターミネーター2』

人類と機械が核戦争を繰り広げる2029年から、機械側の中枢コンピューター『スカイネット』より、人類側のリーダーであるジョン・コナーの抹殺および彼の母であるサラ・コナーの抹殺をプログラムされ、1994年のロサンゼルスへ送り込まれる。

送り込まれた現場へ駆けつけた警官を殺害し、制服をコピーしてパトカーを奪った後、車内の端末装置を操作してジョンの住所を知ると行動を開始する。まずはジョンの保護者となっているヴォイト夫妻の自宅へ向かい、ジョンの写真を入手して顔を確認すると近くの子供から居場所を聞き出していく。ジョンがいるゲームセンターに着いて発見するが、彼を守るために送り込まれていたT-800による妨害に遭いジョンを取り逃がしてしまう。T-800をいなした後はジョンの追跡へ移行してバイクで逃走する彼を途中に奪った大型トラックで追うが、復活したT-800による妨害にまたも遭いトラックを爆破されて再び抹殺に失敗する。

その後ヴォイト家を再訪して妻のジャネルを殺害し、彼女に擬態してジョンの帰宅を待ち伏せる。まもなく電話してきたジョンに応対して帰宅を促すが、庭にいた彼の愛犬には正体を看破されて激しく吠えかかられたうえに愛犬に怒って大声で叱りつけた夫のトッドを長大なナイフ状に変形させた腕で串刺しにして殺害する。そのままジョンから居場所を聞き出そうとしたが不信感を持ったジョンに代わって彼の声を完璧に真似たT-800によって擬態を看破され、またしても失敗に終わる。

そこでサラを先に抹殺しようと彼女の入院先である精神病院を訪れて面会を希望するが、時間外だったために受付で断わられる。そこで院内の床に化けて待ち伏せていたところ、通りかかった警備員の姿をコピーして彼を殺害する。警備員の姿で院内を歩き回ってサラを探すも見つからず再び制服警官の姿に戻ったところ、彼女を保護したジョンとT-800を発見する。液体金属製の身体を駆使してジョンたちを追跡するが、T-800の運転とサラによる銃撃で振り切られてこれも失敗に終わる。

警官たちが病院へ駆けつけた混乱に乗じて警官から白バイを奪いジョンたちの追跡を再開すると無線で聞き取った情報を元にサイバーダイン社へ向かうが既に会社のデータを破壊されて脱出された後であり、警官のヘリコプターを奪ってジョンたちを追う。T-800とのチェイスを経てサラを負傷させることには成功するもののT-800にヘリを破壊された事で偶然通りかかった液体窒素輸送用タンクローリーに乗り換えると猛烈な追い上げを見せて追い詰めるが、T-800による捨て身の攻撃でタンクローリーが横転して製鉄所へ突っ込んだ衝撃で溢れ出た液体窒素を大量に浴びて凍結させられたところをT-800による発砲で粉砕される。その直後製鉄所から溢れ出た溶鉄の高熱による解凍を経て復活するが、短期間で凍結・解凍・復活などの無理な変化をさせられたことにより機能不全を起こしてしまう。それでも任務を続行してT-800を格闘戦で圧倒すると電源を破損させて機能停止に追い込むがジョンを守ろうとするサラの猛攻と補助パワーで復活したT-800の共闘に遭い、機能不全による隙を突かれてT-800によるグレネードランチャーの発砲で溶鉱炉へ転落させられる。最後は奇声を上げてそれまでの擬態に次々と変化しながら溶鉄で融解させられて完全に消滅した。
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』

2029年から1984年へ送り込まれた直後のカイル・リースのもとに、東洋系の容姿の警官に擬態してパトカーで駆けつけ、抹殺を図る。その過程でカイルを不審者と見なして現行犯逮捕した警官のガーバーを殺害し、同僚のオブライエンも巻き込んで彼を殺そうとするも途中で現れたサラとT-800(守護者)に阻まれる。だが、車で逃走する彼らをアジトまで執拗に追跡し、途中で追跡に使っていたパトカーを破壊されながらもアジトへと到着し、侵入してからはサラと守護者に倒されたT-800(刺客)を再起動させ、自身はカイルに擬態して本物の彼とサラがいる場に現れるが、サラに足を撃たれて正体を看破された(サラにとってはどちらを撃っても判別できるため、先にT-1000を撃ったのは偶然であり、カイルを憤慨させている)うえ、対ターミネーター用の罠として仕掛けられていた強酸を浴びせられ、形状を維持できなくなる。身体の各所を崩壊させつつも酸の降るエリアから脱出を図り、サラを殺そうとするも守護者によってエリアへ押し戻された結果、完全に溶解して機能停止した。

『T2』の登場機体と同様の機能のほか、機体の一部を切り離して発信機や槍状に変形させる、刺客の回路に干渉して復旧させるなど、独自の機能も披露している。

カイルがタイムトラベルする前の時間軸にT-1000は存在していなかったが、守護者はT-1000の情報を保持していたためにサラも存在を認知し、上記のような対処法を事前に編み出していた。また、このT-1000はスカイネットがタイムトラベル技術を実用化したのをきっかけに、スカイネットと人類抵抗軍によって歴史への干渉が行われているのを把握しており、彼をただの警官と思ったカイルが「今は何日だ?何年だ?」と尋ねた際、「5月12日、1984年。お前が来る日だ」と返している。なお、守護者がサラを育てていた時間軸の1973年には彼女を狙った個体が存在するが、上記の個体と同一であるかは不明。
VFXの製作過程

T-1000の特徴的な変形は、3DCG特殊メイクを駆使して製作されている。キャメロン監督のSF映画『アビス』で登場した、人間の顔に変形する海水のシーンで使用されたCG技術を発展させ、T-1000の液体金属の3DCGが作られた。1990年代の当時としては発展途上段階であったデジタルモーフィングの技術や、カメラのブレとCGキャラクターの動きを同調させるマッチムーブ技術等もふんだんに活用され、当時における極めて高い品質で表現することに成功した。巧妙に作られた粘土をつけた特殊メイクも併用されており、銃撃による一時的な弾痕、腕の一部が刃物に変形しているシーンなどで見ることができる。また、銀色の薄いスーツを着用しているシーンが一瞬あり、ローテクも効果的に使用されていることがわかる。なお、金属体時の動きを3DCGで作成するため、演者のロバートは体中に測定用の線を書かれたうえ、パンツだけの姿で街中を歩かなければならず、撮影現場のすぐそばを通っていた一般人から奇異な目で見られていた。このことについて、ロバートは「街行く人たちの自分を見る視線が非常に痛かった」とコメントしている[要出典]。

なお、ラストの溶鉱炉の溶鉄はCGの合成ではなく、下から強い光を当てたシロップのプールである[要出典]。


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