Su-17_(航空機)
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「Su-17」はこの項目へ転送されています。工場名称「R」で呼ばれた試作機については「Su-17 (航空機・初代)」をご覧ください。

Su-17 / Су-17

Su-17M4

用途:戦闘爆撃機、前線偵察機

設計者: スホーイ設計局

製造者:

運用者: ソ連空軍

初飛行:1969年7月1日

生産数:2,867機

生産開始:1969年

運用開始:1970年

退役:1998年ロシア空軍より)

運用状況:現役
表示 Su-20(左)とSu-7BKL 展開されたSu-17Mの可変翼

Su-17(スホーイ17、スホイ17;ロシア語:Су-17スー・スィムナーッツァチ)は、ソ連スホーイ設計局が開発した超音速ジェット軍用機である。Su-7を改良した可変翼機で、戦闘爆撃機や前線偵察機として使用された。

NATOコードネームはSu-7から続く「フィッター」(Fitter:「仕立物屋」)で、派生型に応じて「フィッターC」から「フィッターK」までが割り当てられた。Su-20(Су-20スー・ドヴァーッツァチ)やSu-22(Су-22スー・ドヴァーッツァッドヴァー)は、Su-17の輸出向けの派生型である。目次

1 概要

1.1 開発

1.2 実戦

1.3 現状


2 主な生産型

3 性能・主要諸元

3.1 兵装


4 運用国

5 登場作品

5.1 映画

5.2 ゲーム


6 関連項目

7 参考文献

8 外部リンク

概要
開発

ソ連では1950年代後半以降、大型の前線戦闘機として開発されたSu-7戦闘爆撃機シリーズを空軍の対地攻撃力の根幹に据えてきた。しかしながら、このSu-7は短い航続距離と少ない兵器搭載量という戦闘爆撃機としては致命的な欠陥を抱えており、1960年代にはその後継機の開発が必須とされた。その結果開発されたのがSu-17とMiG-23Bであった。

Su-17はSu-7BMの後退翼を半可変翼としたSu-7IK(設計局名:S-22I)を基にして開発された。一方、国内対抗機となったMiG-23Bはソ連国内向けのMiG-27と輸出向けのMiG-23BNに発展し、両者は並行して生産が開始された。Su-17シリーズは可変翼機ではあるが、ピガー点が主翼の中ほどにあるため、アスペクト比の変化は大きくない。なお、後退角は28度から62度で変化する。

完全な新型機であったMiG-23/27に対し、Su-17シリーズは原設計の古さにも拘らずMiG-23/27よりあとの1990年まで、国内向けに1,095機、輸出向けに1,866機が生産された。これは設計陣の絶え間ない改良努力の結果でもあり、今日のスホーイ設計局の礎となったといえる。また、一度に搭載できる兵器の数がMiG-23/27より多かったこと、Su-7以来の信頼性の高さなどもSu-17シリーズが長期に亙って大量に生産・配備されたことの理由といわれている。

なお、Su-17シリーズは「戦闘爆撃機」と分類されるが、実際は偵察コンテナを搭載した前線偵察機としても重要な機体であり、今日でいうマルチロール機と言える多用途機である。特にロシアウクライナハンガリーなどでは、末期は偵察任務中心に使用されていた。また、その他にも多くの開発機や研究機がSu-17シリーズから開発されており、実際に生産へ移されたものもあった。
実戦 リビア空軍のSu-22M

Su-17シリーズに関する話題としては、1981年8月19日リビアに輸出されたSu-22Mがアメリカ海軍F-14戦闘機に撃墜されたことが西側で広く宣伝されている。この際には、R-3赤外線誘導式空対空ミサイル2発を搭載したSu-22Mがアメリカ海軍の航空母艦に対し脅威を及ぼす行動をとったとしてF-14が迎撃に上がり、短い空中戦ののちSu-22Mは2機とも撃墜された。これは、Su-22Mのパイロットの戦術が稚拙であり、また、搭載兵器の能力も著しく劣っており、同じ可変翼機とはいえそもそもの開発目的が異なる両機の対決は初めから結果が見えていたとされる。なお、小型の空対空ミサイルしか搭載していなかったSu-22Mがどのように航空母艦に対し脅威を及ぼすことができたのかは不明である。この事件は、1981年のシドラ湾事件と呼ばれている。

それ以前に、Su-17の最初の実戦活動となったのは第四次中東戦争におけるアラブエジプトおよびシリア)側による前線投入であった。


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