Steely_Dan
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以降はスタジオ・レコーディングのみの活動に専念、トム・スコットラリー・カールトンチャック・レイニーバーナード・パーディースティーヴ・ガッドら主に、クロスオーバー系の腕利きミュージシャンを大勢起用するようになった。

1976年、5枚目のアルバム『幻想の摩天楼』を発表。ゴールドアルバムに選ばれチャート15位に入賞、ちなみにスティーリー・ダンのアルバム中、最もギターが多用された作品である。

1977年、6枚目のアルバム『彩(エイジャ)』発表、全米3位、200万枚を売り上げる大ヒットを記録した彼らの代表作である。同アルバムでは、東西の有名スタジオ・ミュージシャンを贅沢に起用していた。音楽評論家からも高い評価を受け、このアルバムはスティーリー・ダンの名声を決定的なものにした。なおデニー・ダイアスが本作を最後に正式にメンバーから外れ、スティーリー・ダンは名実共にベッカーとフェイゲンの2人だけのグループとなった。

1980年、7枚目のアルバム『ガウチョ[9]発表後、スティーリー・ダン、すなわちベッカーとフェイゲンのコンビは翌年に活動を停止する。『ガウチョ』もヒットを記録、高い評価を獲得したが、前作の評価があまりにも高かったゆえに制作時のプレッシャーは並々ならぬものがあった。フェイゲンやプロデューサーゲイリー・カッツの完璧主義は前作を超え、演奏に寸分の狂いも許さず、一方ベッカーは麻薬に溺れレコーディングどころではなくなっていた。前作に比べ、膨大な時間(2年半)と費用(日本円で1億円以上)がかさんだり、アルバムのメインとなるべき曲が思わぬミスで消されるなどのトラブルが頻発したが、完成度の高さは頂点を極めている。スティーリー・ダンはこのアルバムを区切りに、長い休止期に入る。
ソロ活動?再結成(1982年 - 2003年)

1982年、ドナルド・フェイゲンはソロ・アルバム『ナイトフライ』を発表。スティーリー・ダン時代のサウンドにさらに磨きをかけ、以前に劣らぬヒットと高い評価を獲得した。3M製32トラックのデジタル・マルチトラックレコーダーを使用した音響面のクオリティの高さも絶賛され、一時期はPAエンジニアのサウンド・チェックの定番となっていたほど「音のいいアルバム」といわれていた。

一方のウォルター・ベッカーは麻薬中毒から脱するためにハワイ・マウイ島に移住。1985年チャイナ・クライシスのプロデューサーとして音楽界に復帰した。その後、フェイゲン、ベッカーともに目立った活動をすることはなかった。

1993年、フェイゲンのソロ・アルバム『カマキリアド』をベッカーがプロデュースしたことをきっかけに2人での活動を再開する。そして同年に「スティーリー・ダン・フィーチャリング・ウォルター・ベッカー&ドナルド・フェイゲン」名義でライブツアーを開始、翌年には初来日も果たした。このツアーの模様は公式のライブ盤『アライヴ・イン・アメリカ』として発売されている。

1996年、再び世界ツアーを行ない、同年に発表したベッカーのソロ・アルバム『11の心象(11 Tracks Of Whack)』をフェイゲンがプロデュースしている。

2000年、スティーリー・ダン名義としては『ガウチョ』以来20年ぶりとなる8枚目のスタジオ・レコーディング・アルバム『トゥー・アゲインスト・ネイチャー』を発表。全米6位の大ヒットを記録し、同年のグラミー賞では最優秀アルバムをはじめ4部門を獲得した。

2001年、「ロックの殿堂」入りを果たした。

2003年、9枚目のアルバム『エヴリシング・マスト・ゴー』発表。

同年、アルバム『彩(エイジャ)』がグラミー賞の殿堂入りを果たしている。
ベッカーの死去(2017年)

2017年9月3日、ウォルター・ベッカーの死去が、ベッカーのオフィシャルサイト上で発表された。67歳没[10]。当初死因等の詳細は発表されていなかったが、11月16日にベッカーの妻デリアにより、死因については急激な進行の食道癌であったことが公表された[11]。癌は毎年受けていた健康診断で発見され、化学療法による治療を行っていたものの、進行が早く発見から4ヶ月も経たないうちに死去したという。ドナルド・フェイゲンは追悼声明で、大学時代からの長年の友人でありバンドメイトでもあったベッカーを回想するとともに、スティーリー・ダンとして作り上げてきた音楽を、自分ができうる限り続けていきたいと語った。
フェイゲン単独体制?以降(2017年 - 現在)

ベッカー死去の翌週から、意向の通りバンド活動を継続。ベッカー亡き後初のツアーは10月13日、オクラホマ州タッカービル公演からスタートし、「ドゥービー・ブラザーズ」とのジョイントライブをイギリスで3公演開催する事を発表した。

2019年秋、過去の名作『幻想の摩天楼』『彩(エイジャ)』『ガウチョ』『ナイトフライ』のアルバム全曲を再現する日替り企画を、秋の米東海岸ツアーにて実施[12]
メンバーベッカー&フェイゲン (2007年)
主要ラインナップ

ドナルド・フェイゲン (Donald Fagen) ? ボーカルキーボード (1972年?1981年、1993年? )

ウォルター・ベッカー (Walter Becker) ? ギター、ボーカル (1972年?1981年、1993年?2017年) ※2017年死去。殿堂入りメンバー

旧メンバー

ジェフ・バクスター (Jeff "Skunk" Baxter) ? ギター (1972年?1974年)


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