Steam
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「steam」の語義については、ウィクショナリーの「steam」の項目をご覧ください。

理数系と芸術の統合学習理念については「STEAM教育」をご覧ください。

Steam
開発元Valve Corporation
初版2003年9月12日 (2003-09-12)[1]

最新版API v020, Package: 1682708537 - 2023年4月27日 (12か月前) (2023-04-27)[2] [±]
最新評価版API v020, Package: 1581732454 - 2020年2月14日 (4年前) (2020-02-14) [±]
プログラミング
言語C++
プラットフォームデスクトップクライアント:
Microsoft Windows
macOS[3]
Linux[4]
機能が限定的なクライアント:
iOS
Android
サイズ41.5MB(Windows)
153.5MB(Mac)
対応言語28ヶ国語
サポート状況運営中
種別ダウンロード販売
デジタル著作権管理
SNS
ライセンスSteam Subscriber Agreement(プロプライエタリソフトウェア
公式サイトstore.steampowered.com
テンプレートを表示

Steam(スチーム)は、PCゲームPCソフトウェアおよびストリーミングビデオのダウンロード販売ハードウェア通信販売デジタル著作権管理、マルチプレイヤーゲームのサポート、ユーザーの交流補助を目的としたプラットフォーム。開発および運営は、Valve Corporationが行っている[5]
特徴

ユーザーはSteamでゲームを購入またはゲームの使用権を登録し、Steamのアカウントとゲームとを紐付けることにより、インターネット環境のあるどのPCからでもゲームのインストールやプレイを行うことができるアプリ。また、ディスクやパッケージといった物理的メディアは不要であり、メディアを保管する手間が省ける。そのため、PCを買い換えたときやシステムをクリーンインストールしたときの後に、別のPCで手持ちのゲームを遊びたい場合やアンインストールした昔のタイトルを再度プレイしたい場合に、容易にプレイ環境を整えることができる。また、ゲームのアップデートは自動で行われるため、バージョン管理の手間が不要で、マルチプレイの際にバージョン不一致でプレイできないなどの問題も発生しない。

さらに、開発会社(デベロッパ)は、商品流通にあたってSteam以外の中間業者を挟むことなく販売できる。このため、販売価格が安く設定でき、開発会社が得られる利率も多い。これは、物理的メディアの店頭販売を引き受ける販売代理店(パブリッシャー)を見つけるのが困難な中小の独立系開発会社(デベロッパ)にとっては、大きな利点である。現に、これらの会社の制作による作品も数多く配信されている。

ただし、一度購入すればゲームの転売はできない。Steamアカウントに一度登録されたパッケージとシリアル番号とは再利用ができないため、中古のパッケージを買ってもゲームをプレイすることはできない。また、初回認証はインターネットの常時接続が必須であり、ゲームのダウンロードには数百メガバイト(MB)から数十GBの通信が必要である。
配信

ゲームの配信元は、アクティビジョンエレクトロニック・アーツテイクツー・インタラクティブ、Introversion Software、Strategy First、PopCap GamesId SoftwareTHQロックスター・ゲームズアイドスカプコンスクウェア・エニックスソニーオンラインエンタテインメントコーエーテクモゲームスなどの大手企業[6][7][8][9][10][11]の他、様々な国の中小規模の独立系開発会社もSteamを通じて作品を配信している。

また、Steamでは、ゲーム以外のソフトウェアの配信も行われている。たとえば、ベンチマークソフトウェアなどのユーティリティソフトウェア動画編集ソフトウェアDAWペイントソフトゲームエンジンなども配信されている。

2019年1月の時点で30,000本以上のコンピュータゲームが配信されており、2021年2月には同時接続数が2600万人を突破した[12][13]。SteamはMicrosoft Windowsをプラットフォームとしてスタートしたが、現在ではWindowsのほか、macOSLinuxiOSAndroidPlayStation 3(部分的)をサポートしている。2022年10月には前年を上回る同時接続者3000万人を突破した。
歴史

Steamの開発はおおよそ2002年にはじまったとされている。開発中の名称は「Grid」と「Gazelle」だった[14]。一般に周知されたのは2002年5月22日のGame Developers Conferenceにおいてで、分散ネットワークとして紹介された。ゲームの統合機能を紹介する目的で、Relic EntertainmentがImpossible Creaturesの特別バージョンを作成した。

クライアントとしてのSteamバージョン1.0がダウンロード可能となったのは、2002年の『カウンターストライク』1.6のベータ期間からで、オンラインコンピュータゲームの自動更新システムとして登場し、2004年に、World Opponent Networkの閉鎖と同時にSteamに統合された。

その後Valveは、複数の開発元や開発者が製品をSteamで公開するように交渉した。代表的な例はRag Doll Kung FuとDarwiniaで、他にも2005年の冬にカナダのStrategy FirstがValveとパートナーシップを結び、現在及び将来のゲームの供給を約束した。
ハーフライフ2の配信

2004年12月16日、Steamの本格的なダウンロード販売の先駆けとなる『ハーフライフ2』が公式配信された。配信はほとんどの地域でうまくいったが、後にハーフライフ2をプレイできない購入者が続出した。配信直前にSteamのシステムに問題が発見されたのが間接的な原因であった。これを復旧するためヨーロッパの認証サーバが5時間停止していたが、認証サーバ停止中に購入した人はゲームをプレイすることができなくなっていた[15]。他にも、ダウンロードが延々と続いて無用のアップデートをさせられるなどの問題が起こった[16][17]

その後の度重なるアップデートを経て、現在はこのようなトラブルは滅多に起こらなくなっている。
海賊版対策

HL2が発売された当初、クラッカーの中には『ハーフライフ2』の起動プロセスを改造してSteamの認証サーバを騙し、無料で入手できるようにするものも現れた。Valveは直ちにサーバを改良して、アカウントの停止を行った。

Steamの認証サーバを騙すクラックは不可能となったものの、その後もSteam配信のゲームから海賊版が根絶されたわけではなく、Steamを経由せずシングルプレイヤー部分(インターネットの接続を要しない部分)のみがプレイできるように細工された海賊版は出回り続けている。しかし、マーケティング部門副社長のダグ・ロンバルディによれば、発売日前および発売日直後の海賊版流出こそが最も売り上げに影響する深刻な問題であるとValve社は捉えており、その意味で現時点のプロテクションは十分効力を発揮しているとの認識を示している[18]
Mac版Steam

2010年5月12日より、Valve社のゲームエンジン、Source Engineの対応と合わせ、Mac版のSteamが利用可能になった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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