spモード(エスピーモード)は、NTTドコモが提供しているスマートフォン向けインターネットサービスプロバイダである。その名称は、“SmartPhone”のSとPの文字に由来するという[1]。月額300円。基本的に各料金プランに同梱している。
また、同じ内容のサービスとしてauでは「LTE NET」、ソフトバンクでは「ウェブ使用料」という名称である。 NTTドコモはAndroid、Windows Mobile、BlackBerryなどのスマートフォンを展開しているが、当初ドコモのスマートフォンはNTTドコモのiモードメールや絵文字、デコメールが利用できず、コンテンツやアプリケーションの料金を、携帯電話料金と併せて支払うことができなかった。スマートフォンはiモードネットワークとは独立したmoperaと同等のISPへ接続していたため、メールはiモードメール以外の、mopera UメールやGmail、BlackBerryメールなどを使うこととなっていた。 スマートフォンの普及に伴い、iモード携帯からスマートフォンへの買い替え需要などへ対応するため、2010年9月1日にスマートフォンでも@docomo.ne.jpのキャリアメール利用、iモード絵文字、デコメールなどに対応したspモードの提供を開始した[2]。またspモードメールの他に、インターネット接続、「dメニュー」及び「dマーケット」におけるspモードコンテンツ決済サービスやメールウイルスチェック、アクセス制限サービス、公衆無線LAN接続オプションなどのスマートフォン向けオプションサービス インターネットへ接続するサービスである。オプションでアクセス制限を行うspモードコンテンツフィルタリングを利用することができる。(未成年は原則適用) 2018年4月23日をもって配信停止となり、2021年1月末で利用停止となった。継続サービスは「ドコモメール」 iモードメールと同じように、docomo.ne.jpのドメインを持つメールアドレスが利用できる[3]。iモードメールとは異なり、メール一通当たりの容量は10MBまでで30日保存可能となり、メールの同報送信件数は100件までである。 受信メールはiモードメールと同様にプッシュメールで受信する。圏外にいたときにメールボックスに着信した場合、一定期間メールを再送信し続ける。 送受信したメールはドコモショップのバックアップ用端末「DOCOPY(ドコピー)」では読み取れない。PCと同期することも出来ない。spモードメールアプリの機能にて外部メモリにバックアップすることが出来る[4]。(但し、メッセージR、メッセージSはバックアップできない。) iモード解約と同時にspモード契約を申し込んだ場合、iモードで利用していたメールアドレスや各種設定はspモード契約に引き継がれる。「重畳契約(1枚のSIMカードをiモード機とスマートフォンとで差し替えて利用する契約)」の場合は、iモードのメールアカウントはそのままで、spモード契約には、iモード契約に付加されたメールアカウントとは別に、xxx@docomo.ne.jpのアドレスが割り当てられる。また、iモードとspモードの両メールアドレスを入れ替えることが可能である。 iモードからの切り替えでない場合、最初に割り振られるメールアドレスは「英数字の羅列@docomo.ne.jp」であるが、任意のアドレスや電話番号@docomo.ne.jpに1日3回まで変更できる。 iモード.netやドコモwebメールの自動保存機能には対応しない。重畳契約の場合は、iモードのメールアカウントに対してのみ動作する。 デコメールが利用可能であり、デコメ絵文字、テンプレート、背景色や文字色の変更なども可能である。またデコメ絵文字はspモードアプリをダウンロードした時点では340種類ほどだが、受信したデコメ絵文字などをさらに取り込むことが可能である。 デコメアニメには対応せず、受信した場合正しく表示されない。 送受信できる添付ファイルの容量は10メガバイトまでである。また受信サイズを1MB - 10MBに制限できる(初期設定は2MB)。 ファミリー割引のメール家族間無料は、iモード端末側のみ適用される。 iモードメール同様の迷惑メール対策設定がある。また迷惑メール防止のため、1日に送信できるメールは999通までである。ただし同報メールは1通と計算される。 BlackBerryにおいては当初からWi-Fi通信時においても、spモードメールの送受信は可能。Androidは、2011年2月1日からアプリケーションをバージョンアップすることで対応。ただし航空機モードとWi-Fiを同時にオンにした場合は利用できない。Windows Mobile端末をWi-Fi環境で利用している場合は、SIMカードが差さっていれば新着通知はされるが、メール本文は受信できない。 迷惑メール対策においてはiモードとほぼ同様のフィルタをかけることができ、「ドメイン指定拒否・許可」「アドレス指定拒否・許可」「PCメール拒否」「未承諾広告拒否」「URL付メール拒否」「なりすまし拒否」などの設定が可能である。 2013年10月24日から、spモードメールをクラウド化した「ドコモメール」の提供が開始された。[5]。 Android 4.0以降を搭載したドコモ スマートフォン・ドコモ タブレットに対応し、spモードメールアプリをドコモメールアプリにアップデートすることで、ドコモメールへ移行することができる。サービス開始以降発売のドコモ スマートフォン・ドコモ タブレットでは、spモードメールアプリはドコモメールアプリに置き換わった。なお、非対応機種に対しては従来通りspモードメールでの提供となる[6][7]。また2021年1月末、spモードメールは提供終了となった。 Google Play Storeやdメニュー メールによるウイルス感染を防止するサービスである。オプションサービスで別途申込が必要であるが無料である。シマンテックが提供するパターンファイルを元にチェックを行う。 dメニューのお客様サポートの項目より、dアカウントの発行、再発行ができる。dアカウントの発行を行った後、dメニューのMy docomoサイトから料金の確認やプランの変更などを行うことができる[注 1]。 2011年2月1日にAndroid端末のメールWi-Fi対応と同時に新たに始まるサービスで、spモード契約者はオプションで公衆無線LANオプションを利用することが可能となる。本オプションに申し込むと、NTTドコモの公衆無線LANサービスである、docomo Wi-Fiのエリアで、公衆無線LANの利用が可能となる。利用可能エリアは、スターバックスコーヒーやタリーズコーヒーといった喫茶店、ロッテリアやファーストキッチン、モスバーガー、バーガーキングなどのファーストフード、さらには地下鉄やJR、私鉄などの駅構内、六本木ヒルズ等複合施設など、約10万を超えるエリアで利用が可能となる。 利用料は月額300円+消費税を基本としているが、普及促進のため2012年9月から一定条件を満たせば利用料を徴収しないキャンペーンを実施しており、キャンペーン終了時点でこの条件を満たしていれば、以後も条件を満たし続ける限りにおいて利用料は徴収されない。 上記の機能に加え以下のNTTドコモの独自サービスを利用することができるようになった。
概要
主なサービス
インターネット接続
spモードメール
ドコモメール
コンテンツ決済
spモードコンテンツフィルタリングへのアクセスをブロックする「spモードフィルタ」「spモードフィルタカスタマイズ」というサービスが用意されている。
メールウイルスチェック
My docomo
公衆無線LANサービス
その他機能
電話帳バックアップ
BeeTV
メロディコール
iチャネル
iコンシェル
ケータイデータお預かりサービス
BlackBerryへの対応
Size:123 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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