Software_as_a_Service
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ソフトウェアをネットワーク経由でサービスとして提供する事自体は、ASPとして、従来より行われている。ASPとSaaSを区別することなく使われていることが多い。有料の電子メールサービス、グループウェア、各種の検索サービス、オンラインゲームなどである。史上初のSaaSアプリケーションは1995年にリリースされたViawebとMYOBライトと言われている。

2006年にはクラウドコンピューティングという言葉が普及し、クラウドコンピューティング上で提供されるソフトウェアがSaaSと呼ばれるようになった。

2007年後半に日本でクラウドコンピューティング上で提供されるSaaSの定義が各プロバイダより発信され始め、リーマンショック後コスト削減サービスとして急速な普及が始まった。各ASP事業者(ベンダー)は2009年頃から、アプリケーションレイヤー上の提供名称を、ASPからSaaSへと変え始めた。この頃、Sansan(2007年設立)、プレイド(2011年設立)、freee(2012年設立)、マネーフォワード(2012年設立)、アンドパッド(2012年設立)などの日本SaaSスタートアップ企業が生まれた。
動向

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業界の動き

日本国内ではSaaS専業ベンダーや、基幹システム関連でのSaaS提供はそれ以外の業態や形態と比べると少数だが、2009年から2010年にかけてSaaSを標榜するサービスが増えてきており、少しずつ市場が広がり始めている[6]。2022年12月時点でのARR(Annual Recurring Revenue:年間経常収益)は、Sansan、ラクス、サイボウズ、freee、マネーフォワードが上位を占めている[7]

また、キャリア各社もSaaS提供インフラの構築に積極的である。KDDIは、2007年6月にマイクロソフトとの包括提携を行った。また、NTTコミュニケーションズは、SaaSをNGNの展開における重要なサービスと位置づけている。

グローバル市場では、2010年頃からSaaS専業で売上首位セールスフォース・ドットコム(現・セールスフォース)に追随して、オンプレミス中心だったアドビ、マイクロソフト、SAPオラクルなどの大手ソフトウェアベンダーのSaaSシフトが進んだ。2020年7月時点では売上高シェアはマイクロソフト、セールスフォース・ドットコム、SAP、オラクルの順位となっている[8]

インターネット広告の分野では、田中弦が2005年に創業したFringe81が有名。同社は創業僅か12年でマザーズ上場を果たすなど、日本の代表的な企業として知られる。
政府の動き

2008年1月、経済産業省は「SaaS向けSLAガイドライン」を定め、サービス利用者が安心して利用するために、利用者とSaaSベンダー間で認識すべきサービスレベル項目や確認事項等について明示した。また2008年2月、総務省は「ASP・SaaSにおける情報セキュリティ対策ガイドライン」を定め、組織・運用と、物理的・技術的側面からSaaS提供のための指針を示した。例えば、組織内での情報管理責任者を定め、その利用範囲を明確にし、文書化することや、物理的な措置として、利用者の利用状況や例外処理、情報セキュリティ事象のログ保存期間などを明示している。

2008年7月、経済産業省は「中小企業向けSaaS活用基盤整備事業」を開始した。これは、アプリケーションソフトウェアをSaaSとして提供することで、情報技術を活用するための経営基盤が必ずしも充実していない中小企業・小規模企業の競争力を強化すること目的としている。2009年3月31日、財務・会計などのASP/SaaS事業者がJ-SaaSでの提供が開始された。
業界団体

業界団体として、「特定非営利活動法人 ASP・SaaSインダストリ・コンソーシアム」(略称:ASPIC)がある。ASPICは1999年11月に任意団体として設立された後、2002年にNPO法人の認証を取得し、活動している、ASP・SaaSを推進する団体で会員企業が約170社(2008年5月現在)ある。ASPICでは「ASP白書2003」においてASPの定義を「特定及び不特定ユーザが必要とするシステム機能を、ネットワークを通じて提供するサービス、あるいは、そうしたサービスを提供するビジネスモデル」としており、ASPとSaaSを同意語として扱っている。またSaaSの普及を目指し、ASP・SaaS安全・信頼性情報開示認定機関として、サービスの安全性や提供事業者を審査し利用者が安心してSaaSを利用できる基準を設けている。
批判

SaaSを Service as a Softwere Substitute[注釈 1]" (SaaSS) として参照する者である、自由ソフトウェア財団リチャード・ストールマンから、SaaSのひとつの注目すべき批判が出ている[9]。彼はSaaSSを使うことは自由ソフトウェアの根本方針の侵害に当たると考える[10]。ストールマンによれば:.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}SaaSSのせいで、その利用者は彼らの計算を行う実行ファイルをまさしく持つことができない:利用者がそれを見たり触れたりできないところの、誰かのサーバにそれは在る。従ってそれについてそれが本当に何をしているのかを確認することは不可能であり、それを変更することも不可能である。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「ソフトウェアの代わりのサービス」の意味。

出典^ a b “用語集|SaaS”. 株式会社IDCフロンティア. 2019年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月3日閲覧。
^http://www.meti.go.jp/press/20080121004/20080121004.html 経済産業省「SaaS向けSLAガイドライン」
^ “知っておきたいIaaS、PaaS、SaaSの違い”. クラウドエース株式会社. 2019年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月3日閲覧。
^ “日本IBM、新形態のITアウトソーシング「AoD」?第1弾はSAPのERPソフトが対象”. Enterprise Watch. (2007年5月30日). https://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/software/2007/05/30/10395.html 
^ “SaaS(サース)とは”. 株式会社日本経済新聞社. 2019年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月3日閲覧。
^ “「クラウドコンピューティングEXPO【春】」、きょう開幕”. クラウド Watch. (2011年5月11日). https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/event/444598.html 
^ SaaSメトリクスダッシュボード(上場SaaS企業データ). “SaaSメトリクスダッシュボード(上場SaaS企業データ)”. SaaSメトリクスダッシュボード(上場SaaS企業データ). 2023年5月6日閲覧。
^ 日経クロステック(xTECH). “IT大手16社のQ2決算 コロナ禍でクラウド以外は減収”. 日経クロステック(xTECH). 2020年8月17日閲覧。
^ Stallman, Richard. “Who does that server really serve?”. GNU.org. The Free Software Foundation. 2015年3月24日閲覧。
^ Stallman, Richard (2010年3月18日). “Who Does That Server Really Serve?”. Boston Review. 2013年7月6日閲覧。

参考文献

日経BP社出版局編『クラウド大全 The Complete Cloud Computing <サービス詳細から基盤技術まで>』(日経BP社、2009年)
ISBN 978-4-8222-8388-9

『SaaSの科学 SaaSビジネスにおけるデータ分析: Kindle版』(ぽこしー著、2023年)

関連項目

デスクトップ仮想化(DaaS、例:WVD)

Fringe81

Infrastructure as a Service (IaaS, HaaS)

Platform as a Service (Paas)

Remote Video Application

アプリケーションサービスプロバイダ

アプリケーションの機密保護 (英語: application security)

ウェブアプリケーション

ウェブデスクトップ

オンプレミス

仮想アプライアンス

クラウドコンピューティング


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