Skype(スカイプ)は、マイクロソフトが提供するクロスプラットフォーム対応のコミュニケーションツール(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。ビジネス用途向けには同社提供のSkype for Businessが存在する。開発者は旧スカイプ・テクノロジー社のニコラス・センストロムとヤヌス・フリス。Skype(英語発音: [?ska?p] スカイプ)は、「Sky peer-to-peer」の略である。
概要Skypeを用いたビデオ会議(令和2年度第1回国と地方の協議の場)
初期はP2P技術を、現在はクラウドベースのシステムを利用したクロスプラットフォーム対応のコミュニケーション・ソフトウェアであり[6]、無料で提供されている。比較的低速な回線やファイアウォールの内側でも高音質の安定した通話を実現できることが特徴。Skype間の無料音声・チャット・ビデオ通話機能を備えるほか、一般の電話との相互通話を実現する機能(国によって制限がある)や、最大100名までのグループビデオ会話機能、リアルタイム字幕表示などを備えている。
Windows版はWindows 7以降のバージョンに対応している。Linux、macOS、iOS、Android用のソフトウェアが同社から無料で提供される。Linux においてはディストリビューションごとに対応が異なり、現在でも公式リポジトリに含めているものも存在すれば、マイクロソフトによる買収後に公式リポジトリからは除去され、有志のPPAによる配布のみのものもある。日本語版のソフトウェアは Skype の公式サイトのほか、提携先(後述)からも入手可能。
2016年には正式版のリリース前に次期バージョンを受け取れる「Skype Insider Program」が開始された[7]。2018年11月には「Skype 8.0」ベースに移行した[8]。2020年6月12日にはMicrosoft TeamsとSkypeの間でチャット・通話が可能になった[9]。
ラジオ番組の中では、遠隔地にいるラジオパーソナリティやリスナーとを放送中にスカイプでつなぎ、電話中継に似た形で通話をそのまま放送することがある。とくにアマチュアが趣味で放送しているインターネットラジオで比較的多く見られる。
名称は当初、 Skyper(スカイパー)とする予定だったが、ドメインがすでに取得されていたので、Skype に変更した。
機能
Skype ユーザー間で、1対1またはグループでの無料音声・HDビデオ通話が可能。
Microsoft Teamsとの間でチャット・電話・ビデオ通話が可能。(データは転送時、保管時共に暗号化される)。
グループ通話機能は最大100名まで同時に参加可能[10]。
グリッドビューによるビデオ通話はデスクトップ版は最大12名、モバイル版は9名まで対応する[11]。
音声・ビデオ通話のリアルタイム字幕表示に対応している。
ゲスト参加機能。アカウントを作らずゲスト用のリンクを生成し、会議に参加可能[12]。
好みの背景画像を使用できるバーチャル背景機能が導入されている。また、配信者の背景をぼかし、プライバシーを保護する[13]背景ぼかし機能がある。(Windows版、iOS版、iPadOS版のみ)
仮想空間の背景を共有するTogetherモードがある。
高音質な通信も可能。
リアルタイム通訳機能であるSkype Translatorが実装されている[14]。
OneDriveと連携し、クラウド上のファイルをSkypeアプリで共有可能[15]。現在はOneDriveと統合されている[16]。
携帯電話、固定電話への通話に対応。
SMS(テキストメッセージ)の送信。
音声メッセージ機能は最大2分録音が可能[17]。
複雑な設定無しに、一般的なファイアウォールやNAT内からでも通信が可能。
エンド・ツー・エンドのセキュアな暗号化通信が可能。アクセス毎に認証キーが変わる。
世界の誰からでも通話・チャットを受け付ける「Skype Me」機能(バージョン4以降、廃止)
相手がオンラインかどうか確かめる機能や、最大25人までの同時通話が出来る電話会議機能も実装されている。また、インスタントメッセンジャーやファイル転送の機能もある。
デスクトップ版
グリッドビュー機能は最大12名まで同時に表示可能[18]。
モバイル版
スクリーン共有に対応[19]。
Web版
Web版はインストールの必要がなく、対応するWebブラウザーのみで使用可能。
仕様
APIが公開されている。
システム要件[20]
デスクトップ
Skype for Windows デスクトップ
OS: Windows 7・8/8.1・10・11
CPU:デュアルコア 1.5 GHz以上
システムメモリー:2GB以上
DirectX v9.0以降
グループビデオ通話の場合
5人以下(最高品質の通話をする場合)
インターネット回線:高速ブロードバンド接続推奨(持続的な512Kbps以上の回線速度が必要)
CPU: 1GHz 以上のプロセッサもしくはCore 2 Duo 1.8GHz
Skype for Windows 10 & 11(ストアアプリ版)
Windows 10 (バージョン1809以降)
Windows 11 (バージョン 1809以降)
Skype for macOS
OS:OS X v10.11以降
CPU:1GHzのIntelプロセッサ(Core 2 Duo)
システムメモリー:1GB以上
ソフトウェアの要件
最新バージョンのQuickTime
Skype for Linux
OS:64-bit Ubuntu 14.04 以降、64-bit Debian 8.0 以降、64-bit OpenSUSE 13.3 以降、64-bit Fedora Linux 24 以降
CPU:デュアルコア 1.5 GHz以上
システムメモリー:2 GB 以上
ハードディスク:100MB以上の空き容量のあるハードディスクドライブ
Xv対応のビデオカードドライバ
ソフトウェアの要件
libappindicator1 または GtkStatusIcon を使用して、Skypeをトレイに表示します(省略可能)
モバイル
Skype for Android
Android 4.0.4以降
日本においては当初、Skype auとしてau IS03、IS01にのみ対応していたが、現在はどのキャリアの端末でも使用できる(Google Playからダウンロード可能)。
Skype for iOS
iOS 10以降のiPhone / iPod touch / iPad
無線LANでのインターネット接続環境(2010年5月30日のアップデートにより携帯電話回線でも利用可能)
Apple ID(アプリがApp Storeで配布されるため)
第3世代のiPod touchの場合、音声送話には対応マイクロホンが必要(第4世代以降はスピーカーフォン形式ながら単体での通話が可能)
H264対応デバイスが必要。
Skype for Amazon Kindle Fire
Fire OS 7以降
Web
Skype for Web
対応Webブラウザー
Microsoft Edge、最新バージョンのGoogle Chrome
その他
PlayStation Portable / PlayStation Vita
PSP (PSP-2000, PSP-3000, PSP go)
システムソフトウェア Ver3.93以上