S_-最後の警官-
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陸上自衛隊中央即応集団特殊作戦群出身であり、狙撃手としては蘇我に匹敵する腕を持つ。友人にセクハラした上官をペイント弾で撃つという問題行動が原因で陸上自衛隊を免職となり、四半的の道場でアルバイトしていたところを香椎にスカウトされて警視庁へ入庁後、SATから出向中の蘇我と入れ替わる形でNPSへ入隊した。普段は天真爛漫な女性だが、女性を傷つけた犯罪者に「殺す」といって銃口を突きつけるなど、蘇我と同様の殺意を見せる場面がある。自らの正義感をストレートに披瀝する。SAT副官の山中の推薦もあり海外派遣中の蘇我に代わりSATの狙撃手を兼務する。テロ組織「アルタイル」によるYOホール占拠事件ではSATとして出動、突入時の銃撃戦でやむを得ない状況とはいえファンだったコーヘイを射殺し心に傷を負う。
SAT

警視庁特殊急襲部隊(SAT)所属の隊員。
蘇我 伊織(そが いおり)
もう一人の主人公。26歳。警視庁警備部警備第一課特殊部隊 (SAT) の隊員で、階級は巡査(のちに巡査長→巡査部長)。東京都出身。刑事志望で警視庁に入庁後、池袋署に配属され1か月で3人のタタキ(強盗)を職務質問にて検挙するなど期待の新人として注目されていた。その後射撃の腕を中丸に買われ第六機動隊へ異動して特別訓練員となり、半年後SATに入隊した。部隊では狙撃担当の隊員である。狙撃手としては最高の腕を持ち、ビルから落下した手榴弾を瞬時に射撃して弾く、800メートル先の爆弾の配線を撃ち抜くといった超人的な射撃も正確にこなす。過去に姉を殺されたことにより、心情として、凶悪な犯人に対しては「死をもって裁くべきであり、悪が悔い改めることはない」と初期には強硬な方であったが、一時期NPSへ出向したことによって、活動内容に複雑な思いを抱いている。その後、NPSに異動したイルマと入れ替わりにSATへ復帰する。普段は恐ろしいほど冷静であるが、3Dプリンター銃を使用したジャンボジェット機ハイジャック事件で蘇我の姉を殺した犯人である壬和が現れた際、箍が外れ想像もつかないような激しい怒りの表情を露にする。そしてジャンボジェット機内で姉の仇である壬和と対峙し殺害しようとするが、神御蔵に阻まれ仇を討てず逆に壬和の銃撃を受け負傷する。ハイジャック事件解決後は姉の仇を討てなかったショックや精神的ストレスから失声症となり長期療養を余儀なくされてしまうが、イルマや神御蔵たちの尽力で回復し、外国の特殊部隊で経験を積むため海外派遣された。その後テロリスト集団「アルタイル」捜査のため海外派遣任務を急遽切り上げてインドネシア入りし警察庁から派遣された田中警部補の警護および現地警察特殊部隊の作戦支援を務めた。最終話ではNPS狙撃手の林イルマと結婚しており、娘がいる。
中丸 文夫(なかまる ふみお)
警視庁警備部警備第一課特殊部隊SATの隊長で、階級は警視。45歳。北海道出身。趣味は釣り。前身部隊であるSAP時代からSATに所属しており初代隊長横川勇太郎の後を受け隊長となった。かつての香椎の上司である。性格は冷静沈着で自身にも他人にも厳しいがSAT隊員たちを家族のように大切に思っている。「悪に赦しは通用しない」という考え方は一貫してぶれず、その姿勢はSAT初代隊長から「決して揺るがない大木」と評されている。同じ犯罪を繰り返す凶悪犯は死を以て裁くべきと考えており、自身の考えとは正反対の凶悪犯の確保を信条とする香椎たちNPSを「腑抜けた部隊」と断じ、その存在にも否定的だが天城審議官からNPS創設の真意を聞かされ、それでSATが最後の砦になるならばと自らを納得させている。普段は基地局から前線の隊員を指揮するが、テロリスト集団「アルタイル」によるホール占拠事件では相手のジャミングで無線が使えないために自らSAT突入班を率いて前線へ赴く。しかし、そこで相手の罠にはまりホールへ突入したSATは6名もの殉職者を出す壊滅的な被害を被り、自身も被弾して左腕を失う重傷を負い病院へ搬送された。その後は意識が戻らない状態が続いたが事件から1ヶ月後SAT本部で開かれた追悼式に立つこともままならない状態で横川警視に支えられながら現れ、殉職した隊員の遺影の前で改めてこの国に確固たる治安の礎を築くことを誓った。
山中 一郎(やまなか いちろう)
警視庁警備部警備第一課特殊部隊SATの副官で階級は警部。38歳。京都府出身。部隊の作戦立案を担当しており場の状況を瞬時に読み取り最も的確な戦術を選択する能力にも長けている。香椎からは「相手の行動、言葉を巧みに読み取り自分のペースに丸め込んでいく」と評される。元々は京都大学法学部にて父親と同じく司法の道を志していた。しかし裁判官の父親が加害者を極刑にしなかったことに不満をもった被害者側の親族に暴行され脳に障害を負った事件をきっかけとして警察官を志すようになる。翌年、家族の猛反対を押しきり大学を中退して警視庁に入庁した。銃器対策部隊を擁する第八機動隊に配属され持ち前の理解力で銃器の扱いを短期間で習得。後に中丸のスカウトを受けSATに入隊した。SATでは長く中隊長をしていたが、香椎がSATを離れた後に副官に昇格した。基本的には中丸同様「制圧」を信条としNPSも毛嫌いしているが、ジャンボジェット機ハイジャック事件では箍が外れた蘇我に壬和を制圧させようとする中丸に「副官として優秀な隊員を失う行為には反対します」と異議を唱えたり、蘇我の海外派遣による欠員補充には狙撃の腕を見込んだNPSの林を推薦するなど中丸と比べ柔軟な思考の持ち主である。
嵐 悟(あらし さとる)
警視庁警備部警備第一課特殊部隊SAT隊員で階級は巡査部長(のちに警部補)。32歳。山梨県出身。両親ともに警察官であり叔父は海上保安官という環境で育つ。SAT突入第一班の先頭を務める豪快な人物で、「日本一の突一」を自称する。その能力は高く格闘訓練では元ボクサーの神御蔵を圧倒し、敗北寸前まで追い詰めた。正木圭吾一派による横川警視拉致事件では神御蔵を庇って3発もの銃弾を受けるが、のちに無事回復し現場に復帰した。他のSAT隊員同様NPSの存在や理念には否定的だが、同じ突一同士であり格闘訓練で自分と互角に戦った神御蔵だけは密かに認めている。妻と3人の子供の5人家族である。
岸田 哲夫(きしだ てつお)
警視庁警備部警備第一課特殊部隊SAT隊員で狙撃班の一員。常に笑みを浮かべたような表情の顔が特徴の温厚な人物。SATでは蘇我に次ぐ狙撃の腕前の持ち主でありSAT・NPS合同訓練時の射撃競技では満点の蘇我と僅か2点差の好成績を収めている。基本的にSATが関わる主要な作戦にはほぼ参加している。
横川 勇太郎(よこかわ ゆうたろう)
横川秋の父。警視庁警備部警備第一課特殊部隊SAT初代隊長。階級は警視正。稜星学園立てこもり事件の際に自ら発砲命令を下して犯人を射殺しSAPと零中隊を多くの鎖でつないだ過去を持つ。八王子署署長退任後、警視庁より航空会社AJAの警備部門に出向、エアマーシャルに就く。SAT隊長退任後もその力量は衰えておらず、3D銃ハイジャック事件では持ち前の判断力と情報収集力を活かして香椎にアドバイスや活を入れている。ハイジャック機から人質を連れて脱出する際に脊椎を負傷し半身不随となる。
天城 光(あまぎ ひかる)
警察庁長官官房審議官で、階級は警視監[7]。49歳。オックスフォード犯罪研究所出身のキャリア官僚で、NPSの創設に尽力した人物。霧山六郎率いる勉強会「霧山塾」に参加しており、日本警察の改革を推し進めたいと思っている。
横川 秋(よこかわ あき)
警察庁科学警察研究所研究主任で、階級は警視の才媛。30歳。警察キャリアで、23歳の時にハーバード大学に留学しており、将来は経済学者を目指していたが、その時にエコノミストを招いたパーティーを狙った爆弾テロに巻き込まれたことにより、警察官を志す。警察庁では、その若さで迷宮入りしそうな事件の手がかりを次々と見つけた、「凄腕のシークレットハンター」との呼び声が高い。また、プロファイリングについても天才的で、神御蔵の性格を一瞬にして見抜いた。しかし、その反面変わり者と称されてもいる。父の部下だった香椎、中丸とは以前からの知り合いである。事件の際は香椎からの依頼を受けて手伝っている(報酬はA5ランクの牛肉)。テロリスト集団アルタイルによる人質事件で重傷を負った中丸を香椎と見舞った際、自分が中丸の支えになる決意を香椎に語った。
SST

海上保安庁特殊警備隊(SST)所属の隊員。
倉田 勝一郎(くらた しょういちろう)
海上保安庁特殊警備隊SSTの隊長でコールサインは「ホワイト1」。37歳。過去の特別警備隊在籍時、強行接舷した不審船に真っ先に飛び移り、武装した乗組員3名を瞬時に打ち倒したことから「海神」の異名をもつ。プルトニウム輸送船第二あかつき丸護衛任務のため部下と共に巡視船「くにしま」[8]に乗船し警備任務に就く。第二あかつき丸がシージャックされた事件では当初巡視船の曳航索を第二あかつき丸のスクリューに絡ませ停船させる作戦を立案し自ら実行するが人質を盾に中止を要求され断念。後に合同ミッションのため巡視船くにしまに派遣されてきたSAT、NPSに対しては海での戦いに不馴れな警察特殊部隊が海上での作戦に参加することに否定的な発言するなど当初はいがみ合っていたが最終的に三部隊で共闘。SST隊員で構成された第3突入班を率い海中から第二あかつき丸へ接近し、スクリューシャフトを爆破して航行不能にするなど事件解決に大きく貢献した。ポテトチップスが好物[9]。シージャック解決後は作戦に参加した三部隊の隊員たちでポテチパーティーを開催した。後に香椎からの協力要請によりテロ組織「アルタイル」との最終決戦のため再登場しNPS・SATと共に東京湾第二海堡での合同ミッションに臨む。アルタイルの猛攻によりSATや海保巡視船に大きな損害が出る中、倉田率いるSSTは海中から接近するアルタイル部隊を速やかに制圧、第二海堡に上陸した部隊には背後からの急襲によって大打撃を与えるなど善戦する。
吉村 公三(よしむら こうぞう)
海上保安庁特殊警備隊SST隊員で倉田のチームの副官的存在。合同ミッションでは神御蔵、嵐、山中らと共に第1突入班に加わる。作戦後のポテチパーティーでは神御蔵特製のドリンクを最初に試飲し「美味い」と感銘を受けていた。
丘(おか)
海上保安庁特殊警備隊SST隊員でコールサインは「ホワイト2」。倉田の隊とは別に第二あかつき丸に部下たちと直接乗船し警備に当たっていた。しかし作業員に扮して乗船していたテロリストに部下共々拘束されシージャックを許してしまう。だが、その後の三部隊の突入の隙を突いて見張りを倒し倉田ら第3突入班と合流してテロリストに関する情報を提供した。
犯罪者・テロリスト
正木 圭吾(まさき けいご)
国際テロリストで、自らの職業を「破壊活動全般」と称する。霧山六郎とも面識がありかつては彼の主宰する「霧山塾」のメンバーでもあったが考え方の違いから袂を分かちアフガニスタンで消息を絶っていた。NPSとSATの合同訓練時に神御蔵をおびきだして殺害することを目的に横川秋警視を拉致した。横川を救出に来たNPSを圧倒的な武力と巧みな戦術で苦しめ、神御蔵を射殺する寸前まで追い詰めたがSATの嵐と蘇我により阻まれ、自身も嵐の助言を受けた神御蔵と蘇我のミッドナイトエントリー(闇に乗じて突入する作戦)に敗れ逃亡した。その一方で東日本大震災の復興支援ボランティアに参加し、石巻市で知り合った幼い姉弟とともに家族の遺品を探す一面も見せている。その後「この国に当たり前の希望を取り戻す」としてプルトニウム輸送船第二あかつき丸シージャック事件を起こすもNPS・SAT・SSTの活躍により計画は阻止され自らも神御蔵との激しい死闘の末ついに逮捕される。事件解決後連行される途中で、仲間の裏切りにより狙撃され瀕死の重傷を負った際、神御蔵に幼い姉弟に会わせるよう懇願した。結果として超法規的措置として姉弟と面会することが認められ、死ぬ間際に姉弟2人に強く生きていくことを伝えた後、死亡する。死後、正木圭吾は偽名で本名は坂田健であることが判明した。
壬和 圏壱(みわ けんいち)
連続強姦魔で、肥満体で無精髭と濃い体毛が特徴。蘇我伊織の姉を強姦・殺害した張本人であり、蘇我伊織が警察官そしてSATの狙撃手を志したきっかけを作った人物。被害者は判明しているだけでも13人おり、出所後も強姦を繰り返すなどしていた。見かけとは裏腹に指先が器用であり、刑務所内作業では旋盤加工を主に行っていた。このことが災いし3ATD銃ハイジャック事件では主犯格の宿那 束原(すくな たばら)から目を付けられて、メンバー加入や3D銃本体および弾丸の分解・加工を強要される。


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