なお、銃火器以外の個人装具(出動服やブーツ、ヘルメット、保護メガネ、タクティカルベストなど)に関しては、LAPDのような大規模機関でも大部分を自弁に頼っている。またLAPDのSWAT部隊は集成部隊であるため、各隊員には専用の覆面パトカーが与えられ、トランクにSWAT隊員としての装備を収容して通常勤務にあたることで、不意の召集 (call of duty) にも即応できるよう配慮されている[16]。 LAPDなどの大規模機関では独自の訓練施設を保有することもあるが、小規模機関では、通常の警官と共用の射撃訓練場程度しかないことも多く、十分な訓練を確保することが課題の一つである。相互研鑽を図る観点から、連邦戦術要員協会(National Tactical Officers Association, NTOA)が設置されており、また多くの場合は州レベルでの同様の組織があるため、これらを通じた訓練が一般的である。また連邦捜査局(FBI)などの連邦機関や軍によって訓練の機会が提供されることもあるほか、民間企業の委託教育を利用する機関もある。外国の軍隊との共同訓練まで行う組織は稀であるが[17]、例えばLAPDのSWATでは、創設時にイギリス陸軍特殊空挺部隊(SAS)やフランス国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)、西ドイツ連邦国境警備隊(現在の連邦警察)GSG-9などに視察団を送り、ノウハウを習得している[5]。 なお、アメリカではSWATチームの能力を競う世界大会 (SWAT World Challenge 一般的なイメージと異なり、SWATによる殺傷力の行使は比較的稀で、年平均3,000回以上の出動のうち、実際に発砲がなされたのは、全米でも36回程度である[18]。1986年から1998年までの間に、上記の1,183隊のSWAT部隊で15名の法執行官が負傷、2名が殉職した[19]。このため隊員達は「SWATとはSit, Wait, And Talking(座って喋って待ってる)の略だ」と自らを揶揄したりしている[要出典]。 SWATは、突発事案の対処能力の高さから、創設時に主眼とされていた大量殺人などの警備警察的な事案に留まらず、麻薬取引や組織犯罪などとの関連が疑われる家宅捜索など、通常の捜査活動にも投入されるようになり、出動頻度は増加し続けている。これらの出動のなかには、本来SWATを投入すべきでない通常の警察活動が多く含まれていたとの指摘もあり、軍隊に類似した過度の攻撃性の発揮(警察の軍隊化
活動
訓練
実出動
登場作品SWATの登場作品を表示するには右の [表示] をクリックしてください。現代の刑事ものや犯罪がらみのアクション作品には大抵登場する。
映画
『GODZILLA ゴジラ』
ホノルルに上陸したゴジラに一斉射撃を行うも全く効果がなかった。
『S.W.A.T.』
連続ドラマ『特別狙撃隊S.W.A.T.』の映画化作品。テレビドラマの続編という位置づけだが、設定は現代となっている。
『アメイジング・スパイダーマン』
ニューヨーク市警察のESUがリザードと交戦するほか、スパイダーマンを包囲して逮捕しようとする。
『猿の惑星:創世記』
人間に反乱を起こした猿達に対してサンフランシスコ市警察のSWATが出動、ゴールデン・ゲート・ブリッジに展開し猿達を迎撃する。
『スティーヴ・オースティン S.W.A.T.』
『スピード』
ロサンゼルス市警察SWAT隊員である主人公たちと、バスに爆弾を仕掛けたテロリストの攻防を描いた作品。
『ゾンビ』
主人公のピーターとロジャーはSWAT隊員。冒頭の篭城事件では突入場面も描かれている。
『ターミネーターシリーズ』
『ターミネーター2』
サイバーダイン社の突入時に登場。なお、本作の劇中でSWATを演じるのは、全員本物のSWAT隊員である。
『ターミネーター3』
中盤の墓地のシーンで登場し、T-800と銃撃戦を繰り広げる。
『ダイ・ハード』
装甲車などを使ってナカトミビルへの突入を試みるも、敵の反撃に合い多くの死傷者が出る。
『ダイ・ハード2』
空港警察のSWATが登場するも、敵の待ち伏せに合い全滅してしまう。
『ダイ・ハード4.0』
終盤にHRTが登場する。先に敵を追ってアジトで戦闘を繰り広げていた主人公、ジョン・マクレーンの救出および敵の制圧のためにUH-1に搭乗して急行するが、敵はすべてマクレーンによって制圧されていたため、戦闘はせずにマクレーンの救出のみを行う。
『マトリックス』
モーフィアス救出の際に、ネオとトリニティが相手に回して銃撃戦を繰り広げる。
『レオン』
終盤に大挙して登場。
テレビドラマ
『24 -TWENTY FOUR-』
CTUが独自に同種の特殊部隊を運用している。
『Hawaii Five-0』
事件の度にFive-0が要請し、登場する。登場人物のルー・グロヴァーはホノルル警察SWATの隊長で、後に辞職しFive-Oのメンバーになる。
『特別狙撃隊S.W.A.T.』
『S.W.A.T.』
アニメ・漫画
『ザ・ゴリラ』
「ニューヨーク激闘編」PART2に登場。同作品では人質の生命も厭わぬ非情な部隊として、悪役的に描かれている。
『ソニックX』
第3話「Dr.エッグマンの野望」に登場。
ゲーム
『HOSTAGES』
『ReadyOrNot』
『S.W.A.T 2』
『SWAT』
『SWATシリーズ』
『レインボーシックスシリーズ』
『デトロイト ビカム ヒューマン』
脚注^ 警察庁 (1997年). “平成9年 警察白書 第2節 テロ対策”. 2017年2月8日閲覧。
^ 上野 1981, pp. 16?17.
^ 上野 1981, pp. 11?15.
^ a b 上野 1981, pp. 16?41.
^ a b ロサンゼルス市警察. “ ⇒special weapons and tactics” (英語). 2017年2月2日閲覧。
^ a b Klinger & Rojek 2008, p. 16.
^ Klinger & Rojek 2008, p. 14.
^ Whitcomb 2003, p. 113.
^ Klinger & Rojek 2008, p. 17.