SUBARU_(自動車)
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電気自動車(EV)の開発については、1960年代後半に国産メーカー各社の開発競争があり、1971年昭和46年)第18回東京モーターショーに、スバル・ff-1 1300Gバンを基にソニー燃料電池を採用した「スバル・エレクトロワゴンX-1」を参考出品している。その後、あまり目立った動きはなかったが、突如2002年平成14年)5月、NECと富士重工業との共同出資による合弁事業で「NECラミリオンエナジー」を設立し、自動車用マンガン系リチウムイオン組電池の開発開始を発表した。

2005年(平成17年)6月、東京電力と共同開発による軽自動車「R1」をベースにしたEV、「R1e」を公開、すでに2007年(平成19年)春から納入を開始した。2009年(平成21年)6月4日には、電気自動車「プラグインステラ」を発表、同年7月より2年間400台限定でリースの納入を開始。しかし、軽自動車からの撤退と共に生産を中止し、その後はトヨタと共同開発するハイブリッドカー (HV) に注力[12][13]2013年(平成25年)、初のHV「SUBARU XVハイブリッド」を発売[14]2015年(平成27年)には「インプレッサスポーツハイブリッド」を投入した[15]。ハイブリッドシステムは2.0 L水平対向エンジンにCVT、1モーターパナソニック製0.6 kWhニッケル・水素充電池を組み合わせた独自のもの。過給機ターボチャージャー)によらず、より高い動力性能と環境性能の両立を志向している[16]。同一車種の非HV仕様と比べ、燃費JC08モードで3割程度向上しているが、自動車雑誌による評価では実際の道路状況下における燃費の向上は限定的で、むしろ走りの良さであったり4WD設定があるHVであることが美点とされた[17][18]。このハイブリッドシステムは2018年(平成30年)発売のフォレスター以降「e-BOXER」(イーボクサー[19])と命名された[20]。これとは別に、トヨタ・ハイブリッド・システム(THS)をベースにしたプラグインハイブリッドシステム[21]「SUBARU StarDrive Technology」の開発も進められており、2018年に米国市場へ投入したクロストレック(XVの米国名) ハイブリッドに初めて搭載された[22][23]

また、2005年に開発を発表した「水平対向ディーゼルエンジン」が2007年3月、スイスジュネーヴ・モーターショーで公開され、2008年3月、ドイツを皮切りに順次EU各国とオーストラリアに向けて発売が開始された。世界初の水平対向4気筒・ターボディーゼルエンジンは「EE20」型 と名付けられ、DOHC16バルブヘッドのほか、1,800気圧の噴射圧を持つデンソーコモンレール式インジェクター、IHI可変ノズルターボを装備。1,998 cc の排気量から最高出力150 ps /3,600 rpm、最大トルク35.7 kg-m /1,800 rpmを発揮、CO2排出量も148 g/km と現代的なディーゼルに相応しい性能であるが、排ガス値は発表当初「ユーロ4適合」に留まり、より排出ガス規制(特にNOx)の厳しい日本北米市場への導入は行われていない。発表当初の予定では、これらの市場へは2010年までの導入を目指していた模様であり、事実、2015年にはユーロ6bに適合させたものの、日本国内に関しては導入時期の延期および搭載予定車種が数度発表されるに留まっていた[24][25]。しかし2017年9月、欧州での販売不振を主因として、ディーゼル車の製造・販売から2020令和2)年度を目途に撤退の方針とする報道がなされた[26]。なお、このEE20型エンジンは、2009年(平成21年)に第6回新機械振興賞「機械振興協会会長賞」を受賞している[27]

2023年(令和5年)、6年ぶりのモデルチェンジとなる6代目新型フォレスターをロサンゼルスオートショー2023にて世界初公開した。
車種詳細は「スバルの車種一覧」を参照
モータースポーツインプレッサWRC2006(2006年キプロスラリー)

モータースポーツにおいてはラリー競技での活動が知られる。テストドライバーの小関典幸[28]や高岡祥郎を中心とする社内活動として、1973年(昭和48年)よりオーストラリアのサザンクロスラリー、1980年(昭和55年)よりケニアサファリラリーに挑戦し、「ボクサー+4WD」というアイデンティティを示した[注釈 9]


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