STUDIO_4℃
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そして「自分たちのパブリックスペースを作りたい」というという森本、佐藤好春の願いに田中が応じ、吉祥寺にスタジオを構えることになった[6]。最初はそれまで田中が住んでいた民家[注 2]を明け渡してもらい、そこを使って作品の制作も行っていた[6][7]

1993年頃、個人と集団の仕事の区別が曖昧で管理が難しくなってきたため、映像制作集団としてのSTUDIO4℃は終了する[8]。いったん解散して、とりあえず会社組織としてのSTUDIO4℃の機能を大友克洋オムニバス映画『MEMORIES』を制作する吉祥寺のスタジオ[注 3]に集約することになった[注 4][8]。それ以外のメンバーは、佐藤好春や井上鋭のように日本アニメーションに入る道を選んだり、金田伊功たちのように、元の民家を田中から借りて「スタジオのんまると」と名乗ったりと、それぞれの道を選んだ[8]。その後、「有限会社スタジオよんどしい」が設立され、2007年に株式会社に登記変更された。

制作会社としての立ち位置については、代表取締役である田中栄子プロデューサーが「王道はジブリがやる。私たちは側道を埋める」と説明している[4]。クリエイターたちの才気を尊重しようとする社風もあって、オーソドックスな作品よりも目利きをうならせる玄人好みの作品や初期の森本作品が醸し出していた先鋭的なイメージ通りの尖った雰囲気の作品を一貫して送り出しながら、次々と新しい人材を抜擢することで安定して国民的なヒット作を送り出すスタジオジブリの横を並走してきた[4]。ジブリで演出補を務めた経験のある片渕須直、天才アニメーターと評判だった湯浅政明などの新しい才能に劇場作品を初監督するチャンスを与えて後に数々の賞を受賞して日本を代表するアニメーション監督となった彼らのキャリアの端緒を開いたり、アニメ界の制作や受容の「多国籍化」の流れに乗って、北米出身のCGクリエイターのマイケル・アリアスの監督起用や海外との合作(『ムタフカズ -MUTAFUKAZ-』)や海外の有名映画やゲームの派生作品(『アニマトリックス』『Halo Legends』)への参加というワールドワイドな制作スタンスによって世界から求められるアニメスタジオの地位を確立したりと、独自のポジションを築いている[4][9]。しかし、ジブリの制作部門休止後の2010年代後半からは、その間隙を埋めるように親子で楽しめるような一般向けの劇場作品も公開するようになり、メインストリームに向かう一歩を踏み出し始めた[4]
特色

劇場作品を中心に、テレビアニメCMミュージック・ビデオゲーム内ムービーなど、様々なジャンルの作品を制作している[2]。劇場作品の制作の合間にCMやゲームの仕事を通じて新しい技術に挑戦し、次の劇場作品に生かしている[10]セガとシンクが立ち上げた3DCGスタジオのトリロジーで2D作画と3DCGの融合という手法に挑み、日本的な手描きの緻密さにCGならではの質感や量感、奥行きを取り入れるなどの試みに挑戦している[4]。テレビアニメ制作では、業界では一般的には各工程で担当を分ける分業制が採られることが多いのに対し、作品ごとに工程管理の方法を変えるなど、臨機応変に対応しているのが特徴[10]
Beyond C.

Beyond C.(正式名称:株式会社美よんどしい)は、アニメーションとその関連商品、マルチメディア関連情報サービスの企画・開発・製作・配給・著作権管理を主業務とした会社。1997年設立。代表は田中栄子。下記のビヨンドシティも運営している。また、2007年6月には美よんどしいとSBIホールディングスとその子会社のSBI Robo、企画会社のアーカイブゲートと業務提携を締結、金融分野における仮想空間「Cyber MEGACITY - 東京0区」を開始するためのジョイントベンチャーを設立することとなった。
ビヨンドシティ

Beyond City(ビヨンドシティ)は、STUDIO4℃が手がけ、Beyond C.が運営する実験的WEBプロジェクト。ネット上に存在するサイバー都市というコンセプトのもと、不思議な「部屋」から始まり、便所、落書きの壁、稲荷町商店街、思いで中町といったアンダーグラウンドな裏路地が設けられたWEBサイトとなっている。ビヨンドシティ内で起こる様々な怪現象、殺人事件は「幸せの虫」というユーザー体感型FLASHアニメーションとして森本が手がけている[注 5]
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