STS-131
徽章
ミッションの情報
ミッション名STS-131
シャトルディスカバリー
発射台LC39-A
打上げ日時2010年4月5日
10:21UTC
着陸または着水日時ケネディ宇宙センター
2010年4月20日
13:08UTC
ミッション期間15日間2時間47分11秒
周回数238
高度226km ? 343km
軌道傾斜角51.6°
航行距離1002万9810km
乗員写真
(左から)マストラキオ、ウィルソン、ダットン、リンデンバーガー、ポインデクスター、山崎、アンダーソン
年表
STS-131は、2010年4月に打ち上げられたスペースシャトル ディスカバリーによる国際宇宙ステーション(ISS)組み立てミッション(19A)である。 主なミッションな目的は、多目的補給モジュール(MPLM)レオナルドを使ったISSへの機材の搬入や物資の補給等である。また3回の船外活動が行われ、S1トラスのアンモニアタンク(ATA)、S0トラスのレートジャイロアセンブリ(RGA)の交換などが行われた。 また、日本の山崎直子飛行士が初飛行した。これはソユーズTMA-17で打ち上げられた野口聡一飛行士がISSに長期滞在中のため、初の日本人2名同時宇宙飛行となった。 スペースシャトルに7人以上が搭乗しての飛行は本ミッションが最後となった。また、日本人がスペースシャトルに搭乗するのも最後となった。 スペースシャトルの3名に第23次長期滞在員の1名を加え、ISSとしては過去最多の4人の女性飛行士がISSに滞在した。 当初は3月18日に打ち上げ予定だったが、フロリダ州を襲った寒波により機体を組み立て棟に移動させる作業が遅れたため、4月5日に延期された[1]。 STS-131では、以下のラック7台を含む多数の物資をISSに搬入した。 また、以下の物資を回収した。 映像や高速データの通信、ランデブーレーダとして使われるKuバンドアンテナが打ち上げ直後に故障し、OBSSによる耐熱パネルの検査データなどを地上に送信できなくなったため、後期点検をISSとのドッキング中に行い、ISSのKuバンド回線を経由して送信することになり、ミッション期間が1日延長された[2]。ケネディ宇宙センターが悪天候のため帰還がさらに1日延期され[3]、4月20日に帰還した。 ミッションの終了後に、科学教育関連の事業を行っているベンチャー企業リバネスから有料で委託された大豆、トマト、ホップ、ウコンなど9種類の種子が行方不明になっていることがわかった。これらの実験用種子はSTS-128できぼうに運搬されており同ミッションにおいて地球へ戻される予定であったが、ミッション終了後に紛失が明らかとなり、NASAやISSにおける捜索でも所在がわからなかった。JAXAは責任を認め、STS-133において同じ種子を運搬した。 また、山崎が自身の故郷の松戸市の依頼により宇宙への運搬を依頼されていた市が交配したカボチャ種「松戸白」の種230粒と、これとカンボジアのカボチャを交配させた「国際交流かぼちゃ」の種120粒のうち、後者がシャトルに搭載されていなかったことが着陸後に分かった。市では松戸白の種のみを教育事業に利用すると発表した。
ミッション内容
ペイロード
地球観測用のWORF(Window Orbital Research Facility)ラック
クルーの個室ラック
MARES(Muscle Atrophy Resistive Exercise)実験ラック
EXPRESS-7ラック
MELFI(Minus Eighty Degree Laboratory Freezer for ISS)-3冷凍冷蔵庫ラック
保管ラックZSR(Zero-g StowageRack) 2台
GLACIER(General Laboratory Active Cryogenic ISS Experiment Refrigerator)冷凍冷蔵庫
Sabatier(これまでISSで廃棄されていた二酸化炭素と水素から、水とメタン(メタンは廃棄)を生成する装置)
IVGEN (Intra Venous Fluid Generation)実験装置(飲料水から点滴用の生理食塩水を作る医療用浄水装置)
その他、飲料水、食糧、服やタオル、実験装置、船外活動機器、二酸化炭素吸着キャニスタ、照明装置、交換用の予備品など
STS-130で物資の輸送に使用したISP(Integrated Stowage Platform) 3台
デスティニーに設置されていた暫定的な個室TeSS(Temporary Sleep Station)
日本の曝露実験装置MPAC&SEED
船外活動で回収したクエストエアロックのデブリシールド2枚
その他、実験装置、実験試料、故障した機器、使用済みの服や梱包材、食品容器などのゴミなど
トラブル
乗組員
アラン・ポインデクスター(英語版
ジェームズ・ダットン
リチャード・マストラキオ
※ かっこ内の数字は、今回を含めたフライト経験数。
ギャラリー
打ち上げ
故障したKuバンドアンテナ
ドッキング直前
MPLMの取り出し作業
船外活動の準備作業
第二回船外活動
ISSでの集合写真
着陸
脚注^ “山崎直子さん搭乗シャトル、打ち上げ延期”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2010年2月17日). https://web.archive.org/web/20100304075109/http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20100217-OYT1T00459.htm 2010年2月17日閲覧。
^ ⇒“スペースシャトル:地球帰還を1日延期 アンテナ不具合で”. 毎日.jp (毎日新聞). (2010年4月10日). ⇒http://mainichi.jp/select/science/news/20100410k0000e040020000c.html 2010年4月14日閲覧。
^ “山崎さんらのシャトル帰還、天候不良で20日に”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2010年4月19日). https://web.archive.org/web/20100422202050/http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20100419-OYT1T01181.htm 2010年4月19日閲覧。
外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、STS-131に関連するメディアがあります。
⇒STS-131 Mission Information - NASA
国際宇宙ステーションの組立フライト 19A(STS-131) - JAXA
山崎宇宙飛行士のスペースシャトル搭乗ミッション(STS-131/19A)の結果について 2010年4月21日 宇宙開発委員会報告資料
表
話
編
歴
国際宇宙ステーションへの有人宇宙飛行
1998年-2004年
1998年
STS-88
1999年
STS-96
2000年
STS-101
STS-106
STS-92
ソユーズTM-31
STS-97
2001年
STS-98
STS-102
STS-100
ソユーズTM-32
STS-104