SRO_警視庁広域捜査専任特別調査室
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『SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室』(エスアールオー けいしちょうこういきそうさせんにんとくべつちょうさしつ)は、富樫倫太郎による日本警察小説のシリーズ。2009年中央公論新社C★NOVELS〉より刊行され、第2作からは中公文庫より刊行されている。2014年6月時点で、発行部数はシリーズ累計45万部[1]2013年12月9日テレビドラマ化された。

2014年3月に、シリーズ奇数巻に登場する、SRO最大の敵である近藤房子の半生を房子自身が語るスピンオフ『房子という女』が刊行された。2019年7月、最新刊のシリーズ9冊目にあたる『SRO VIII 名前のない馬たち』が刊行された。なお各巻は独立した事件を扱っているがオムニバスではなく、時系列で全て連続している。シリーズの時間軸は、I→II→III→IV→V→episode 0→VI→VII→VIIIの順となっている。目次

1 シリーズ一覧

2 あらすじ

3 用語

4 登場人物

4.1 広域捜査専任特別調査室

4.2 警察関係者

4.3 その他

4.4 各巻の登場人物


5 テレビドラマ

5.1 キャスト

5.2 スタッフ


6 脚注・出典

7 外部リンク

シリーズ一覧

SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室(2009年10月 C★NOVELS / 2010年11月 中公文庫)

SRO II 死の天使(2011年1月 中公文庫)

SRO III キラークィーン(2011年3月 中公文庫)

SRO IV 黒い羊(2011年12月 中公文庫)

SRO V ボディーファーム(2013年3月 中公文庫)

SRO episode 0 房子という女(2014年3月 中央公論新社)

SRO VI 四重人格(2015年9月 中公文庫)

SRO VII ブラックナイト(2017年7月 中公文庫)

SRO VIII 名前のない馬たち(2019年7月 中公文庫)

あらすじ

警視庁刑事部に「警視庁広域捜査専任特別調査室」 (Special Research Office for Extensive Investigation) 、別名:SROが新設される。メンバーは7名のうち、5名がキャリアという異色の構成で、各都道府県警の管轄を越えて捜査できる日本版FBIとも言われる花形部署と思われていたが、その実、メンバー全員がワケありのエリートたちだった。
SRO 1
警視庁に広域捜査を専門に行う調査室、通称SROが新設され、警視長の山根室長をはじめ、警視正2人、警視1人、警部1人、事務員2人とわずか7人の小所帯に5人ものキャリアが集結する。花形部署と思われていたSROだったが、その存続を望まない者やある別の思惑を持つ者が送り込んだスパイの存在により、メンバー間の苛立ちが募り、SROは早々に空中分解寸前となるが、都市伝説化していたシリアルキラー「ドクター」の事件を通じて次第にまとまっていく。事件の調査で出張したメンバーが忘れた重要書類を届けにいった女性事務員が行方不明になり、ドクターに拉致されたと感づいたメンバーたちが、結束して救出に向かう。
SRO 2 死の天使
栃木県の下野東方病院の関係者の間では、末期癌患者など完治する見込みがない患者が「早く死にたい」と願うと、その願いを叶えてくれる〈死の天使〉がいるという噂がまことしやかに囁かれていた。SROはドクター逮捕時の手続きを問題視され、尾形と針谷が有給休暇という名の謹慎処分を受け、残ったメンバーも目立たない行動を取らないよう命じられていた。そんな時、下野東方病院の元看護師から患者死亡の責任を取らされ不当解雇されたと訴える投書から疑問を抱いた新九郎は、死亡事由と原疾患が異なる同病院の死亡患者について調べ始める。
SRO 3 キラークィーン
ドクターこと近藤房子が逮捕されて2ヵ月弱、黙秘を続けていた房子の元に、弁護士を通じて「Mに従え」というメッセージが相次いで届く。SRO室長・山根新九郎は、取調べに難航する東京地検から房子との面会を要請される。世間では房子は“キラークィーン”との異名を取り、若者から崇められていた。かつて巨大振り込め詐欺グループを率い、巨万の富を得た氷室舜一と桐野宗介の2人の若者も、ある理由から房子に執着し、地検への押送中の房子を奪還する計画を練る。かくして房子は自由の身になり、自分を逮捕したSROに仕返しをしようと企むが、房子の逃亡を助けた氷室らに別の危機が迫っていた。
SRO 4 黒い羊
SROに初めて協力要請が届く。要請してきたのは法務省の役人で、14歳の時に家族4人を殺し医療少年院に入院していた青年・太刀川遼一が、退院後働きながら暮らしていた北海道のペンションから姿を消したという。遼一と揉めていたという宿泊客の大学生も同時期に連絡が取れなくなっており、法務省の人間は遼一が事件に巻き込まれた可能性を心配しているようだったが、SROのメンバーは遼一の再犯を疑う。世間の注目を集めた遼一の矯正プログラムが失敗したなどとはあってはならないことであり、遼一の捜索が始まる。一方、「警視庁のダーティハリー」の異名を取る針谷は、過去の事件についてフリージャーナリストから取材の申し込みをされ、取材を受けなければ(針谷が射殺した犯人の妻子で、静かな暮らしを望んでいる)松井親子に取材をする、と脅迫めいた要求を受ける。
SRO 5 ボディーファーム
逃亡中の近藤房子は、警察の目をかいくぐり、伊勢原市で潜伏生活を送っていたが、太刀川遼一事件を解決したSROの活躍ぶりをテレビで知り、再びシリアルキラーとしての本領発揮を決意し、山根に宣戦布告の電話をかける。今頃、頭脳明晰で容姿端麗な麗子が事件のトラウマで精神を崩壊して苦しんでいるだろうと思っていたのに、早々と仕事に復帰していることが、房子の嗜虐心に火を着けたのだった。しかし、警察を嘲笑うかのように房子は凶行を重ね、しびれを切らした上層部は、房子が執着する麗子を囮にしてでも捕まえろと叱責する。
SRO 0 房子という女
重傷を負い、入院中の近藤房子が自らの半生を語る。
SRO 6 四重人格
最大の敵、近藤房子の逮捕により麗子が離脱、尾形も家庭の問題で休職し、SROは再び投書に目を通す日々を送っていた。


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