SPACE_PIRATE_CAPTAIN_HERLOCK
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、2003年のアニメについて説明しています。2013年のCGアニメ映画については「キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-」をご覧ください。

SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK OUTSIDE LEGEND
?The Endless Odyssey?
アニメ
原作松本零士
監督りんたろう
脚本村井さだゆき
キャラクターデザイン結城信輝
メカニックデザイン小曽根正美、山田勝哉
音楽服部隆之
アニメーション制作MADHOUSE
製作日本テレビバップ
放送局放送局参照
放送期間2003年10月8日 - 12月31日
話数全13話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK OUTSIDE LEGEND ?The Endless Odyssey?』は日本SFアニメ作品。先行でDVDが販売され、その後日本テレビほかにて2003年10月8日から12月31日まで放送。全13話。
作品解説

1978年テレビ朝日系列で放送されたアニメ版『宇宙海賊キャプテンハーロック』(原作:松本零士)の続編的位置付けの作品で、前作の敵であるマゾーンとの戦いの後についての出来事が描かれている。しかし、一部の設定では細かな違いがある。

監督には前述のアニメ版『宇宙海賊キャプテンハーロック』や同じく松本零士原作の劇場アニメ『銀河鉄道999』でファンの支持を得たりんたろうがあたっている。アニメーション制作は東映動画からマッドハウスに変更。松本零士による原作の漫画作品ではないオリジナル作品であり、原作者の松本は、本作をりんたろう版ハーロックだと断っている[1]

本来は、2002年6月27日からCS放送AT-Xで先行放送の予定であったが、放送直前に敵が地球を攻撃する兵器の一部にダビデの星のデザインが使われていたことに松本からクレームがつき、一時製作を中止。放送も無期延期となったものの、約1年後に製作が再開された。そのためOVAとしてDVDが販売され、その後テレビ放映されるという特殊な形式をとっている。
ストーリー

マゾーンとの戦いの後、ハーロックはミーメ、トリさんと共に地球を発ち人々の前より姿を消した。そして彼ら2人と1羽以外のアルカディア号乗組員達は地球でハーロックと別れた後にそれぞれ別の生き方を送っていた。

物語は元乗組員の一人である有紀螢が独自に結成した小規模の宇宙海賊が宇宙保安局に捕らえられる場面から始まる。

地球から遙か彼方の植民惑星K-12 三等惑星、通称「はきだめの星」。その星に暮らす台羽正は、徹底した管理社会、打ち捨てられた辺境という状況で荒んだ生活を送っていた。ある日の夜、正は自宅にて何者かに殺害された父とヌーと名乗る4人の死人の姿を目の当たりにする。口封じのためにヌーの一人が正の殺害を実行せんとするその時、重力サーベルの銃撃で正を救ったのはハーロックだった。

「真の漢になりたければ、俺の艦に乗れ」そう言い残し、ハーロックは去っていった。
本作の設定

この物語は上記の通り『宇宙海賊キャプテンハーロック』、特にテレビアニメ版を基にした後日談であり、ハーロックやアルカディア号の一部乗員については地球で別れた後の生き様についても明確に描かれている。

しかし、『ハーロック』原作並びにテレビアニメ版での描写と異なる点として、作中の地球の描写や一部の登場人物の設定が挙げられる。

地球については原作及びテレビアニメ版の設定では、堕落した人類が太陽系内の狭い世界だけで満足し、そこで得られる惑星ダイヤや宇宙酒(酒性岩)などの資源を浪費して繁栄を謳歌している惑星であったのに対し、本作では資源もマンパワーも失われ老人や病人、子供しか残っていない辺境の一惑星であり、人類発祥の星程度の認識しかなされていない。また、原作やアニメ版で描かれた、球体ペナントの撃ち込みやマゾーン女王ラフレシア率いる艦隊との決戦といった一連のマゾーンからの攻撃的行為の影響も作中では確認されない状態である。

登場人物については原作およびテレビアニメ版で殺害された台羽博士と、マゾーンのひとりであった波野静香がマゾーンとは関係のない人物として存在している。

またマゾーン戦でアルカディア号のクルーになった正も、今作においてはハーロックと面識がなく、新たに「アルカディア号のクルーとなって登場」するといった松本作品の「成長前の若者像」の象徴として登場する。

台羽(台場)博士の何らかの形による喪失(既に故人であったり、作中殺害される)から息子の正がアルカディア号の乗組員となる一連の流れは、松本作品における台羽(台場)親子、特に台羽(台場)正のスターシステムの典型的な立ち位置である[2]
登場人物
ハーロックと40人の海賊たち
ハーロック
- 山寺宏一マゾーンとの戦いで地球を救った大海賊。しかしマゾーン戦の一切については宇宙保安局の意図により徹底的に秘匿・改竄されている為に関係者以外でそのことについて知る者はいない。地球を離れた後に消息不明となっており世間では死亡説すら流れていた。かつて命を救った台羽博士との「約束」を守るために「はきだめの星」を訪れた際に「ヌー」と名乗る4人の亡者と台羽正に遭遇。正の命を救い、「真の漢になりたければ、俺の艦に乗れ」と言い残しその場を立ち去る。また、来るべき「ヌー」との戦いに備え、元乗員達の下を訪れるなどの行動をとる一方、ある理由により作中では再び彼らと別れ最終決戦に臨む。『宇宙海賊キャプテンハーロック』より後の話であるため、前作でミーメの話す通り「『親友』がいなくなってから滅多に笑わなくなり、心を閉ざしてしまった」という彼の普段の様子に相応しい空虚で荒涼とした彼の精神世界が描写される場面が作中にある一方、旧乗組員達との再開の時は少しばかり表情を緩める場面もたびたび存在する。また、非常に強靭な精神力の持ち主であり、恐怖で人を支配しようとする「ヌー」に対し、逆に「恐怖」を植え付けるほどの激しい怒りを胸の内に秘めている。
台羽正
声 - 関智一「はきだめの星」に住む青年。しかし徹底した管理社会と偉大な父親に対する己の未熟さへの苛立ち、そして「はきだめの星」に住む、生きるための努力も夢も持たず過去の栄光に縋り続けている人々との関係に嫌悪感を抱いていた為に非常に荒れた生活を送っていた。ある夜、「ヌー」と名乗る亡者の一団と殺害された父の亡骸を目の当たりにする。その際に「ヌー」の一人によって命を狙われるもハーロックによって救われる。そしてハーロックの下に「父の仇を討つために船に乗る」と言う覚悟をしてアルカディア号乗員となる。最初の頃は無鉄砲で自分の未熟さへの苛立ちから誰彼かまわず噛みつく危なげな性格かつ真の恐怖と言うものに出会ったことがない青さが目立っていたが、自身の行動によって有紀螢が負傷した際に自分の行動に責任を持つようになり、その後自分の失態の責任をとることで死の淵にあった螢を救い出した。父である台羽博士の遺品整理の際に父のデータベースのある「大宇宙図書館」内で父の助手をしていた波野静香より、生前に父が研究していた古代文明の石版のデータを渡される。後にこのデータによってアルカディア号はヌーの対抗策や地球を元に戻す手段を得ることになる。
有紀螢
声 - 佐久間レイアルカディア号のレーダー観測手であり非常に美しい容姿をした女性。地球でハーロックと別れた後にハーロック捜索と腐敗した社会への反抗として新たに自分を頭目とした宇宙海賊を結成し、自身が設計した「フローライト号[3]」にて「最後の海賊」として宇宙保安局や特権階級の趣向品を積んだ輸送船等を襲撃していた。ある時、部下共々保安局の罠に嵌められ、拘束されそのままハーロックをおびき出す餌として監獄惑星にて死刑執行を待つ身となるもハーロックと副長ヤッタランの行動により無事に脱獄に成功。再びアルカディア号乗員となる。アルカディア号復員後は正の青さをからかう「大人」の女性としての立場で関わりを持っていたものの、ある時正の暴走により生じた彼の生命の危機に身を挺して彼を救うも自身は意識不明の重傷を負う。その後、意識のない体を「ヌー」の一人に利用されるもののハーロックの作戦と正の覚悟によって無事に体内に巣食うヌーを取り除かれ意識を取り戻す。その後は正を一人前の「漢」として見做す様になった。死の淵にある頃、精神は体を離れ宇宙空間から消え去ったはずの地球にて後述する四博士に出会いこの事件の原因と告解を聞く。またその後「少女」と邂逅することでヌーの下に精神が堕ちることを食い止められていた。
ドクターゼロ
声 - 野沢那智アルカディア号の船医で大の酒好き。愛猫のミーくんと共に地球でハーロックと別れた後は紆余曲折を経て「はきだめの星」と流れ着く。流れ着いた「はきだめの星」ではBAR「あるかでぃあ」の経営者として自分同様に流れ着いた元宇宙船乗りの相手をしながらも、かつての栄光に縋り付く彼らと自身の境遇に苛立ちを感じていたところにハーロックと再開、再びアルカディア号船医として乗船する。
ミーメ
声 - 皆口裕子アルコールを主食とする星の最後の1人であり、よくハープを爪弾いている。自身のことを「ハーロックに命を捧げた女」と述べており、どんな時でもアルカディア号やハーロックとの同行を許されている。アルコールを主食としていると言っても「酔う」ことはあるようでその際にはしゃっくりと共に体が金色に発光する。非常に高い情報処理スキルを有し、アルカディア号の中枢大コンピュータと協力することで最重要機密であるはずのパノプティコン及び監獄惑星の設計図や秘匿映像のハッキングを行う場面がある。
ヤッタラン
声 - 龍田直樹アルカディア号副長、小柄で肥満体の体型ゆえに保安局や一般民衆の多くの者から無能な男と見做されるものの監獄惑星に収容されていた時は牢名主として囚人たちの面倒を見ていた。脱獄の際、限られた手段しかない監獄惑星内で保安局側を手玉にとる、台羽博士の石版のデータよりヌーの用いる復元能力の秘密に気付き対策をとるなど数多くの功績を上げている。本作においてもプラモデル作りが三度の飯よりも大好きであり、作戦の為に頭では理解していてもプラモが壊れていく様には涙を流す。
魔地機関長
声 - 茶風林アルカディア号機関長。ミーメ曰く「アルカディア号の次元振動流体重力エンジンを誰よりも理解している」男であり、作中の描写においてエンジン出力のロスを著しく低下させる一方、艦の恒星間航行速度は上昇させているなどその手腕を十二分に発揮している。ハーロックと別れた後はアルカディア号の食堂責任者であったマスさんと共に鉱山のある開拓星に住み、鉱山の現場監督をしていた。中でも「タケマツ」と言う名の若者をかわいがっており彼の成長を楽しみにしていた。ある時、鉱山の奥より正体不明の鳴動現象が発生。怯えるタケマツの成長を願い調査に送り出すも坑道が崩落したため単身タケマツを救うべく鉱山に出向いていた所、地震と共に地中より遺跡が出現。その際に「ヌー」の一人に捕まりハーロックが来るまでの余興として正との殺し合い、そして地中より出現した怪物との決闘を強いられる。正と協力して怪物の相手をするものの、直後怪物の正体が自身が探していたタケマツであると知り戦意を喪失する。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:113 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef